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忍殺TRPGリプレイ【ザ・ニンジャズ・オブ・ザ・ショーグン】15

 前回のあらすじ:ドラゴン・ドージョーの忘れ形見ユカノはザイバツ・シャドーギルドに拉致され、キョート城の何処かに幽閉されている。彼女を救出しザイバツを滅ぼすため、ニンジャスレイヤーはついにキョート城本丸へ突入した!迎え撃つはロードとパラゴン!カラダニキヲツケテネ!

 ロードは玉座の御簾越しにアイサツした。「よくぞ参った。ロード・オブ・ザイバツです」「パラゴンです」「ドラゴン・ニンジャです」赤黒の風は玉座の直前で止まり、アイサツを返した。アイサツをされれば、返さねばならない。古事記にも書かれている。「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」

「ドラゴン・ユカノ=サンはどこにいる」ニンジャスレイヤーは怒りを押し殺して尋ねた。「ここにおるぞ」ドラゴン・ニンジャは自らの胸に手をあてた。「ユカノは我が半身じゃ。先程食らい、溶け合った。遅かったのう!」「ユカノ……!」ニンジャスレイヤーはドラゴン・ニンジャを睨んだ。

 パラゴンが進み出て発言する。「儀式を荒らしに参られたようだが無駄なことだ。あなたはラオモト・カンを倒すため、ザイバツが生み出した子であるぞ。おとなしくドゲザして忠誠を誓い、神器を差し出されよ。予言のとおり、本来あるべき主のもとへお返しいたすのだ」「黙れ……コワッパ!」

 ニンジャスレイヤーは憎悪を燃やす。「オヌシらを殺し、ザイバツ・シャドーギルドを滅ぼし、ユカノを奪い返す。ニンジャ殺すべし!」「やってみるがよい。できるものなら」パラゴンはアイキドーの構えをとった。ドラゴン・ニンジャは微笑みながら見守っている。……一触即発アトモスフィア!


戦闘開始

1ターン目

イニシアチブ:ロード・オブ・ザイバツ/LZ(18)→パラゴン/PG(13)→ニンジャスレイヤー/NS(10)

大気にカラテが満ちる!最初からハードモードだ!

LZは集中してグレーター・マインドブラスト・ジツ発動(精神力26>23)[15115131343245442244121343]成功。NSは回避UH、「ナラクの知識」は無効化される。[46155522]回避!
さらにLZはコブラ・ゲン・ジツ発動(精神力23>22)[25551233444353614216554556]成功。NSの攻撃/射撃難易度+1!

「ムフォーフォーフォー……ドゲザせよ!」罪罰罪罰罪罰罪罰……ロードは座ったままキョジツテンカンホー・ジツを重点発動!罪罰の網がニンジャスレイヤーのニューロンに襲いかかる!「グググ……子供騙しよ!イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは憎悪と殺意でこれを跳ね返す!ゴウランガ!

PGは…グレーター・ツジギリ連続攻撃[12532][3662]1成功、2成功&殺伐[1]弾き飛ばし!NSは回避H>N、[16226][64261]回避&2発迎撃!「受け流し」2つ発生!だがグレーター・ツジギリにより迎撃不能!
NSはLZへ側転&連続攻撃4、「◉◉憎悪:ザイバツ」により攻撃ダイスは+4され21![665462463431][65242][52652][23214][655333]3発成功、鉄拳+不浄の炎で1発3ダメージ!

「イヤーッ!」パラゴンがアイキドーの構えで襲いかかる!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはジュー・ジツの構えで見切って回避!パラゴンはそのまま滑るような足取りでロードの傍らへ!「イイイヤァアアアーーーッ!」ニンジャスレイヤーはヌンチャクを抜かず、鉄拳でロードへ殴りかかる!

PGがかばう![54424][63412][5536]回避&迎撃!NSは[13]迎撃命中!2ダメージを受け残り体力33>31!
NSはニューロン判定UH3[5135146165]失敗。

 罪罰罪罰罪罰……だが目の前を罪罰の網が覆い隠す!「イイイヤァアアアーーーッ!」パラゴンが見切って防ぎ、当て身返しを繰り出す!SMASH!「グゥワーッ!」命中!痛烈!「ムフォーフォーフォー……クルシュナイ」ロードはパチパチと手を叩く。ニンジャスレイヤーはドゲザした。

 彼は腰におさめていたヌンチャクを両手で捧げ、恭しく差し出した。「パラゴン=サン、受け取るがよい」「ヨロコンデー」パラゴンは何事もなかったかのようにヌンチャクを受け取り、ニンジャスレイヤーの頭を撫でた。そして恭しくロードに差し出した。ロードはそれを受け取り、腰に帯びた。

「……だが、貴様は余の神聖なる琥珀ニンジャの間を騒がしたゆえ、罰を与える」ロードは玉座に備わった秘密のボタンを押した。突然、ニンジャスレイヤーのドゲザしていた床がくるりと90度回転した!ナムアミダブツ!ニンジャスレイヤーはドゲザ姿勢のまま、遥か下の暗闇へと落下していく!

戦闘終了

「ムフォーフォーフォー……クルシュナイ。クルシュナイ」ロードは満悦した。ナムサン……これがキョジツテンカンホー・ジツだ。居並ぶザイバツニンジャたちは、ロードのみわざを見て感動し、涙を流し、バンザイを繰り返す。「さて、残るはブレーサーのみ。ダークニンジャ=サンはまだか?」

 ……物陰に潜んで一部始終を見ていたディテクティヴたちは、戦慄した。「どうなってやがる」アンブッシュする暇もなかった。「ロードのジツだ。行くな。我々では勝てない。パラゴンたちもいる」ディプロマットは震えながら告げた。「地下へ向かい、ニンジャスレイヤー=サンを救出せねば」

 ディテクティヴ、タカギ・ガンドーは歯ぎしりした。ドラゴン・ユカノは無事……とは言い難いが、生きてはいるだろう。そして、パラゴン。あの姿と声、口ぶりは……シキベ・タカコを銃で撃ったニンジャは、あいつだ!彼女の仇がそこにいる。だが、今は……!「行くぞ!」「わかってる!」

???

「琥珀ニンジャの間、じゃと?侵入者どもを捨て置いてか?」ニーズヘグは訝しんだ。彼はスシを食って傷を癒やし、切断された腕を応急処置で繋いだ後、手勢を率いて侵入者たちを追い込んでいた。「ハイ。直ちに」使いのニンジャは無感情に告げる。「じきに片付ける。ギルドの危機じゃろうが!」

「ロードの勅命にて」「『ショーグンが戦っている時は上司の命令を聞かんで良い』と兵法書にある」彼は言う事を聞かない。「なれば、ムーホンと報告いたしますが」「ええいわかった!行くぞ!」ニーズヘグは状況判断し、踵を返した。彼は戦闘狂イクサオニだが、政治をわきまえているのだ。

 殺された3人のグランドマスターの派閥は解体され、サラマンダー・ダークドメインら武闘派のニンジャと利権はニーズヘグ、イグゾーション派は同じ貴族派のパーガトリーとスローハンドの派閥に吸収された。パラゴン、ケイビイン、ヴィジランスら側近派閥に吸収されたニンジャも少数いる。

 残る6人のうち武闘派はニーズヘグだけだ。バジリスクらは最前線で手勢を率いて日本軍と戦っており、命令を聞いてキョート城に戻るかも怪しい。これを機会にニーズヘグ派閥が潰され、他の派閥に吸収されて下働きにされる可能性もある。それはつまらぬ。ゆえに彼は「イヤーッ!」SLASH!

「アバーッ!」使いのニンジャの首が飛ぶ!「サヨナラ!」KABOOOOM!爆発四散!「……は?」ニーズヘグは足を止めた。彼を斬ったのは自分ではない。眼の前にいる、見知ったニンジャだ。「ドーモ、ニーズヘグ=サン。ダークニンジャです」「……ドーモ、ニーズヘグです。何のつもりじゃ」

「イクサの時間だ、イクサオニよ」ダークニンジャは妖刀ベッピンを振り上げた。その腕には三種の神器のひとつ、聖なるブレーサー。背後には謎めいたケイトー・ニンジャ。「今こそ好機。ムーホンを起こし、ザイバツ・シャドーギルドを掌握する!」ナムアミダブツ!「カカカ……正気か?」

「無論。すでにいろいろネマワシはしてある。貴様らはこのまま反逆者として、貴族派や側近派に粛清される気か?」ダークニンジャとケイトー・ニンジャは恐るべきカラテを放ち、居並ぶ武闘派ニンジャらを威圧した。「……よかろう!皆の者、ついて来い!うらなりの青瓢箪どもを打ち倒すぞ!」

 ニーズヘグは力強く叫ぶ!「エイ!エイ!オー!」彼の派閥は呼びかけに応じる!「「「エイ!エイ!オー!」」」「「「エイ!エイ!オー!」」」「「「エイ!エイ!オー!」」」ゴウランガ!ゴウランガ!「クキキキ……これでよろしい!」ケイトー・ニンジャはほくそ笑んだ。

 ロードがニンジャスレイヤーにジツを集中して用いたせいで、キョート城内のキョジツテンカンホーの網は一瞬弱まった。すなわち、ザイバツニンジャたちにかけていた洗脳の網が。そこへケイトー・ニンジャはつけこんだのだ。……どのみち、オヒガンへの門は開く。キンカク・テンプルへの門が!

罪罰罪罰罪罰罪罰

「……おい、なんか退いていくぜ」城の奥。エーリアスは、ハッキングした監視カメラの映像と音声を拾って訝しんだ。「ニーズヘグ=サンとダークニンジャ=サンがムーホンだと。仲間割れか」「ダークニンジャ=サン!?」ハウスバーナーたちは驚いた。死んだはずの彼が、なぜここに?

【続く】

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