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“デザイナー”として生きる、を考える

1月の頭に下記の投稿をしたことがきっかけで、私の大学時代の先生と話す機会が生まれました。

話した内容については記事タイトル通りデザインの言語化ってなんだろう?というものだったのですが、それに付随して
過去のデザイナー・現在のデザイナー・未来のデザイナー
といった話も盛り上がりました。
今回はその内容をかいつまんで投稿します。
(この記事では馬鹿という表現を多用しますが、擬音語や擬態語を多用する・説明に論理性が無いなどのコミュニケーション的な問題を浮かべてください。)


過去のデザイナー

・デザイナーはデザイナーだけの集団でいがち
・「モノを作る」というスキルに極端に特化している
・「デザイナーが馬鹿でもしょうがないですよね?許してくれますよね?」という自意識

といったところです。
特に話として盛り上がったのは、デザイナーが専門スキルを笠に着てなのか
馬鹿でも許してくれますよね?」という態度を取ってしまいがちな点です。
この態度の背景には
「私達には専門スキルがあるから、普通の人の勉強でどうにかできるところは普通の人がやってよ
という選民思想みたいなものが少なからずあるんじゃないか?という話になりました。

私は当時のことは分かりませんが、今の美大の人間が美大ではない大学を「一般大学」と呼びがちなことなどもあり、かなり納得しました。
そして現在に続きます。


現在のデザイナー

・デザイナーが他職種と小さい単位で一緒にいることが多い
・「デザイン」の意味するところが広がって、求められるスキルが増えている
馬鹿がバレてきていて、それで損していることもある

「デザイン」の意味するところが広がっているのは、私の他の投稿でも世の中の読みやすい記事でも書かれていることなので割愛します。

重要なのは、専門スキルがあるからって下駄を履かせてもらえない世の中になっていることです。
デザイナーだから話ができなくても許してもらえるなんてことはありません。
話が下手だと怒られるというよりは、もっとフラットに「話についてこれない人間は置いていかれる」という状況です。
デザイナーだけは特別に〜いうことがなく、ビジネス領域の人や開発領域の人と同じように対応される、といった方が伝わりやすいかもしれません。
そして、私達の未来予想に続きます。


未来のデザイナー

手で制作をする、というのがドンドン減っていきそう
・オペレーティング的な業務がメインになったとき、他職種の人に負ける可能性は高い
考え方や伝え方の能力が優れている人こそが活躍する職種になるのかもしれない

自分の手で制作するのが減っているのは、おそらくデザイナー皆感じていると思います。
Adobe Senseiなんかが発達するとビジュアル制作の業務って

AI「パターン1とパターン2、どっちが良いですか?」人「うーん、パターン2で!」

くらいで終わっちゃう可能性は高いと踏んでいます。

ラフスケッチを作る・元になる画像を集める・キーワードだけ入力する……と程度の差はあれ小さな入力からAIが出力して、選択をするだけで世に出せる。
もしこうなってしまったら、コピーライターのキーワード選びマーケターの情報収集の方が、AIに入力する情報として質が良いものになりかねません。

じゃあ、そのときデザイナーは何をするんでしょう?


これからの生き方とは?

デザイナーを教育するカリキュラムの中で身につきやすいのは、些細な違和感でも気付ける観察眼や、ユーザーや世の中のことを思う共感力などです。
それらを活かすためには

自分で考えた内容を正しく相手に伝える、出された選択肢には理由を持った答えを出す。

どういうことかと言うと
生き残るデザイナーがいるとしたら、デザイナーじゃないとできない考え方を持っていて、なおかつそれを他者に分かりやすく伝えることができる人だと考えています。
ちなみに考え方と一口に言っても「ビジュアルを作るための考え方」と「設計や計画をする考え方」は別物で、ここでは後者を指します。

あるいは逆に、完全に割り切って

AIなどには絶対に負けない制作スキルを持つ

というもの作戦だと思います。
ただ、ビジネスサイドの人間であれば
「AIの作ったものは売上が◯円と予測がつく。君のはそれを越えられるのか?根拠は?」と結局詰め寄ってくる気がしますが……。


まとめ

いずれにしても、デザイナーとしての在り方は大きく変化していくはずです。
そうなったときに、今までと同じ仕事の仕方だと生き残れない可能性は十分にあります。

自分がどうありたいか、どうなれば価値を提供できるのか、他の人と比べてどんな優位性を持っているのか。
表面的なスキルではなく、デザイナーそのものを見直した方が良い時期かもしれません、というお話でした。

最後まで読んでいただいてありがとうございます!