Business Design Talk Vol.01に参加しました

9/6なので結構日が経ってしまったんですが、備忘録と共有と兼ねてnoteに投稿します。

目次
1. 概要
2. 井上さんのセッション
3. 3人のトークセッション
4. まとめ

1. 概要

QUANTUMの井上さん、博報堂の岩嵜さん、Takramの佐々木さんの3人によるセッション。
クリエイティブをビジネスに活かす動きはまだまだ短いので、そこを上手く結びつけるための会。
イベント情報はこちらのページに詳しく載っています。


2. 井上さんのセッション

QUANTUMの面白いところ
  自分達もリスクをとって協業相手と一緒に事業を作っている
  プレステのOS作ってたとかVAIOの基盤作ってた人がいるレベルのエンジニアリングパワー

大企業で新規事業をやるとき
* 経営層を口説くのが難しい
* リスクがあるからと外に出せない
* もっとリサーチして、と言われているうちに旬が過ぎてポシャる
  * だから、出島を作る(鎖国下での出島みたいな立ち位置)

出島型spin-out-inモデル
* ゴリゴリとプロトタイプを作ってユーザーとコミュニケーションする
* 経営陣との折衝に時間を使わない
* 実際にユーザーの声を聞いて、使ってもらえるレベルまで作りきると会社側からOKが出やすくなったり……
* よく悩むこと
  * 絶対コレ良いと思ってた事業が、急に社長が変わってポシャったりする

一点突破型変革モデル
* 企業は既存事業を円滑にするため、大きくするために最適化されている(当たり前と言えば当たり前のこと)
* 新規事業は会社からしたらイレギュラーケース
* 全部を変えようとすると難しいから一点突破する
* どこなら一点突破できるか見極めて動く
  * めちゃめちゃ怒られたこともある
* 一回突破できると社内で当たり前になったり
* 次は早めに仕組みにしちゃう
  * 例)新規事業は外に出すのルールにする、とか
* 展開深化
  * 全社レベルの文化にしちゃう
  * 新規事業専門のグループ会社を作ったような例も

ビジネスデザイナーの役割
* 素人発想⇔玄人実行
  * 最初から玄人になっちゃうと硬くなる、素人っぽい柔軟な発想は必要
  * 職種の違う人(=異言語の人)の翻訳をする
* 鳥瞰⇔虫瞰
  * マクロな視点とミクロなオペレーション
* ユーザー目線⇔企業/経営目線
  * 大企業の強み:上手く役員を口説けば一瞬で資金調達できる
  * 人でもそう
* 3項目ともに、どちらかだけではなく行ったり来たりしながら進める


3. 3人のトークセッション

聴衆から質問をもらって、その内容をもとに3人がトークセッションをするという形だったのですがここが80分ほどあるコーナーで全ては書ききれません……。自分の中でグッと来たところだけかいつまんで書きます。

判断基準や意思決定の仕方は?
* もらってるお金の中で取れるリスクの幅を決めてる
* 全部に通ずる撤退基準はないけど毎回最初に決める
  * 最初にステージゲートを決めておいて、ここまででどんな結果だったらどうと決めている
* 決裁者がいないときは撤退しがち
  * パッションのある人がいれば上手くいきやすい
* 失敗のデザインをどうするかをちゃんと考えておく
  * 上手くいくシナリオはもちろん、失敗の想定がされてないことが多い
  * 撤退まで含めて考えておかないと後から難しい
  * 大企業でピボットするのすごい難しいから「これは最終決定じゃないです、仮です」ってめっちゃアピールする
  * 新規事業なんて100%失敗すると思っておく方が良い
  * appleやamazonの失敗リストを手元にもってる
  * 死亡前死因分析をする、そしてそれをもとに対策リストを作る
一点突破の変化のツボの見つけ方
* 過去ローンチできなかった事業のストーリーを聞く
* だいたい同じ失敗してたりするから、そこから突破してみる
  * あるいは成功事例も集めると成功の鍵が見えてくる
  * 自分がベストだと思ってるやり方をまず相手に提案すると、相手からダメな理由を教えてくれたりする
  * 勝手に「外に出します!」って宣言すると周りからものすごい怒られる、怒られるけどダメな理由を教えてくれる
* 新しいプロジェクトのときに既存の進め方を採用せずに、前提から変えて提案してみる
* 事前に分析しておくのは難しいから事後対応でどうにかしちゃう
* 承認を待つよりも怒られようがやっちゃう
* クビになったり、キャリアが絶たれることってあんまり無いからやっちゃえ、と
* 聞かれたらNOとしか言えない問題は聞かないで勝手にやっちゃう
  * 「聞いたらいけない問題」を見極める力は大切
  * 聞いたら聞いた瞬間に明確にNG食らう
* 「勝手によそと契約しちゃう」みたいなときの口説き方
  * 研修ってことにしちゃう
  * イノベーション研修というていで新規事業立案のワークショップやる
  * コンサルティングというていで何か契約しちゃう
  * 研修の最後に役員呼んじゃう、「良いじゃんコレやろうよ!」みたいな言質をとる
鳥瞰⇔虫瞰の行き来が難しい、どんなときに行き来をするのか
* 個人個人の役割を明確に分けちゃうと上手くいかない
  * 誰かはユーザーインタビューに行き続けて、誰かはまとめるだけ、とかはダメ
* テスラ、電気自動車の会社ではなくて「サスティナブルなエネルギーで社会を良くする」みたいなビジョン
  * バッテリーの作りがミクロで見ると採算あわないようなこだわり方してる
  * けど、後々にはこのバッテリーをどうやったら社会に流通させて役立たせられるか、という絵を描いてるからできる意思決定
  * 電気自動車に最適化するような考えだけだと絶対そこまでのバッテリーへのこだわり方しない
* リーン型の開発:スケールしないから外す、みたいな判断が多くなりがち
  * 10年後はどう?みたいに時間軸を変える
収益として微々たるものでしょ?みたいなのにどう言い返すか
* すごいスケールしてる企業の始まりを見せて説得する
  * UBERは最初リムジンタクシーの配車サービスでめっちゃニッチだったけど今となってはあの規模、みたいな説明
  * 大きな将来像のための1部品として小さい事業ってことなら伝わるかも
ブランディング的なことがお偉方に響かないときはどうするか
* 言い方の話、ブランディングっていうとふわっと伝わりがち
* 会社から見ても刺さる言葉に変換する→人材育成とか人材獲得とか、企業内に刺さる内容に翻訳しておく
ビジネスデザイナー自体のこれからの進化の仕方、どんなことを思い描いてるか?
* このイベント自体がビジネスデザイナーを広めたり形作る足がかりになれるように
* 例)コピーライターは自分では「コピー書く人です」と思ってるけど抽象化すると「人が潜在的にしか考えられてないことを具象化して言葉にできる人」になって、役員達のいる会議に同席したりするとみんなが同じ方向を向く助けになったりする
* ビジネスデザイナーの動き:既存のものを効率化するとかいうよりは新しいものを作ったりする
* UBERとかspotifyとかgithubとかがこれだけ隆盛してる理由を昔からビジネス考えてる人はあんまり説明できない
  * ビジネスそのものも変わってるから昔ながらの考えだけで捉えると無理がある
* これから社会がどんな風に変わって行くのか?ってことにそもそも興味が強い人じゃないと ビジネスデザイナー足り得ない
* ビジネスだけに興味あってもダメ、デザインだけでもダメ
* クリエイティブ教養
  * AIが流行ると人間のやることなくなる→じゃあ人間らしさって何で出せるのか→哲学や文学に興味、みたいな人達多い
* 歴史を紐解くと、テクノロジーが違うだけで起こってる出来事の本質は似ていたりする
* 海外のデザインファームだと言語学だとか歴史の専門家がいたりする(=人間の理解)
  * カーネマンに続いて行動経済学の専門の人がノーベル経済学賞獲った
  * 行動経済学って経済学の中だとかなり異色だけどやっぱ必要になってる証左なのかも


4. まとめ

私自身、これからのデザイナーは「単に手を動かしてモノを作るのが上手い人」ではダメだろうなとは思っていました。
思ってはいるのですが、どういう動きをすると良いの?と言われると困ってしまう……そんな状態でこのイベントに参加できて良かったと思っています。

実績としての色々な動き方を共有していただけたおかげで、日常の行動からもう少し長期的な目標まで真似たいことが多く見つかりました。

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Keisuke Watanuki

デザインを考える

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