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怖い思い



 

夏休みに入ったお化け屋敷



 夏休みが始まり、友達とたくさんの思い出を作るために、お化け屋敷に行くことにした。場所は電車で1時間ほどの所にあり、期待に胸躍らせながら向かった。

 お化け屋敷に到着すると、長蛇の列ができていた。最後尾に並びワクワクしながら待った、そしてついに、我々がお化け屋敷に入ることができた。

 最初の部屋は普通のお店のような雰囲気で大丈夫だと思ったが、そこからが大変だった。薄暗い部屋、スタッフの驚かし方、突然現れる役者たち。スリルに満ちた展開に、ゾクゾクとした。しかし、それはまだ序の口に過ぎなかった。

 次々と続く部屋は、それぞれテーマが異なり、驚きや恐怖が様々な形で表現されていた。ターザンのような役者が現れるアトラクションには、友達が一緒でも怖くて声を出せなくなるほどだった。



 最後の部屋はとても暗く、歩くのも一苦労だった。役者たちの息遣いと、心臓の鼓動が聞こえ、恐怖に震えた。最後に現れた巨大なお化けが、我々を襲ってきたとき、友達と一緒に叫び声をあげ、一気にお化け屋敷を駆け抜けた。



 無事に脱出した私たちは、大胆にお祭り場に降り、恐怖心を鎮めた。休暇の初めから、このような興奮の中で過ごせたことに、大きな喜びを感じた。そして、友達との仲はより一層深まり、幸せな気分で帰路についた。



 しかし、家に帰ってから不可解なことが起こった。夜中に目が覚めたとき、お化け屋敷で一緒だった友達が自分の部屋にいたのだ。



何故か怖くなり、目を瞑っていると、友達が何かを話しているのが聞こえた。「あのお化け屋敷、実は本物だったんじゃないかな
」と。それ以来、自分が暮らす部屋がとても不気味に感じられるようになってしまった。夏休みが終わっても、その恐怖はずっと続いたのだった。



 毎晩、友達の言葉が頭から離れず、眠れない日々が続いた。あのお化け屋敷が本物だったのかと不安になっていく中、窓の外で物音が聞こえるようになった。最初は気にしなかったが、徐々にその物音が大きくなり、不気味なものに変わっていった。そしてついには、窓の外に何かが潜んでいるような気がしてならなくなってしまった。夏休みが過ぎ、新学期が始まってもその不安は拭いきれなかった。しかし、ある日、友達が「あのときの話、嘘だった」と言ってくれたことで、不気味な気持ちは少し和らいだ。それでも、あのお化け屋敷での恐怖体験は忘れられなかった。

毎晩の物音は、ついに自分の心臓にも影響を与えるまでになってしまった。不安と恐怖で学校にも行けなくなり、親に相談した結果、家を引っ越すことになってしまった。



新しい家には、昔から居ついている霊がいると言う人がいたが、自分にはどうでもよかった。また、友達とも元通りに仲良くなれて、普通の生活を送ることができた。 

しかし、夏休みに行ったあのお化け屋敷と不気味な物音は、今でも頭から離れず、時々夢に出てくることがある。でも、それはあくまでも夢だと自分に言い聞かせるしかない。あの恐怖体験を通じて、自分は怖がりではなかったことを知った。そして、どんな恐怖体験も、友達と一緒なら乗り越えることができるということも。次に行くお化け屋敷では、もっとスリル満点の恐怖体験をしてみようかと思っている。


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