ロードバイク入門

この記事はIS17er Advent Calendarの10日目の記事として書かれたものです。9日目の記事はこちら

みなさんこんにちは!ロードバイクをAdvent Calendarの記事にするとかコイツアタマダイジョウブカとか思われてそうなんですが,これまでの記事はどれもレベルが高くて自分が書くには敷居が高すぎる・・・という意見がちらほら見受けられたので思い切って敷居を下げにいきます!

ロードバイクとは

こういう自転車です。ロードバイクの重さはだいたい軽いもので6kg台,重たいもので9kg台ですが,これはママチャリの重さ(およそ20kg)と比べずっと軽いです。とくに上の画像のモデルはCannondaleのSuperSix Evo Redというモデルですが,指一本で持ち上がります!

ロードバイクの速さ

ロードバイクは軽い上に,漕ぐ際に空気抵抗が抑えられるようにさまざまな工夫がされており,ママチャリでは到底出せないような速度が出せます!初心者でも慣れれば時速30km程度で進み続けることもできますし,瞬間的になら時速50kmぐらいまで出ます!ちなみに速く漕ぐコツはギアを軽くして足の回転数を上げることです(場合にもよりますが,分速120回転をキープできるように慣れば初心者卒業です!)。また,姿勢を低くして頭から背中にかけてのラインを水平にすることです。

ロードバイクの楽しみ方

ロードバイクの楽しみ方は人によって結構違います。1ヶ月かけて北海道を漕ぎまわったり,24時間以内に東京大阪間を走破してみたり,レースに出場してみたり,休日にサイクリングロードをゆったり走ったり,海外に持っていって初めての大地で旅をしたり(ロードバイクは分解が容易なので専用の袋やケースに入れて電車や飛行機に持ち込むことが出来ます)

ロードバイクFAQ

Q. ロードバイクのタイヤってすごく細いんだけどブレーキはちゃんと効くんですか?

A. ロードバイクのタイヤの空気圧はママチャリの3倍にもなります。この空気圧を実現するためにはタイヤの体積を小さくする必要があり,その結果タイヤが細くなっているわけです。タイヤが非常に硬くなるのでブレーキ性能はママチャリよりもずば抜けて優秀です。またタイヤが細いおかげで走行時の摩擦が低減され,何もこがなくてもほとんど減速しません。しかし,空気圧が大きいぶん少しの段差でも速いスピード乗り切ろうとするとパンクが起きたり,最悪の場合ホイールが歪みます。ロードバイクのホイールは数万円するのでできる限り平坦な道を進みましょう。

Q. ロードバイクのハンドルってどうしてああいう形をしているんですか?

A. ロードバイクは長距離・長時間のライドに向いているとされます。長時間のライドでは姿勢が固定されてしまうと元の姿勢に戻ったとき非常に体が痛くなります。ロードバイクハンドルはとれるポジションがいくつかあり,こまめにポジションを変えることで疲れが蓄積されにくいようになっています。

ロードバイクの構成と値段

ロードバイクの値段は"フレーム"と"コンポーネント"によって変わってきます。ロードバイクはパーツごとに分解が可能で,カスタマイズできるように作られています。パーツのことを細かく書くとそれだけで記事がすごく長くなるのでここでは割愛して,その役割だけを簡単に説明します。

フレームというのは自転車の骨格の部分ですね。上の写真では赤っぽく見えている部分です。この部分は交換することができませんから買うときには妥協し難い部分になります。フレームはクロモリ=クロムモリブデン鋼,アルミ,カーボンが主要な材料です。カーボンフレームはもっとも高価で,耐衝撃性に優れ,溶接が不要なのでフォルムもきれいであり,さらに軽量です。

一方コンポーネントというのは例えばハンドルやサドル,ホイール,スプロケット(歯車のこと),ペダルなどの部分をいいます。コンポーネントにはグレードがあり,有名なSHIMANOのコンポーネントでは,Tiagra, 105, Ultegra, Dura Aceなどといったグレードがついています(後者のほうがハイグレード)。グレードが高いコンポーネントは軽量であったり操作性があがったりしています。近頃では電動コンポーネント(Ultegra Di2, Dura Ace Di2)も見かけるようになってきました。Dura Aceのコンポーネントセットは20万を超え,それだけでロードバイクの完成車が余裕で買えるほどです。

ロードバイクは完成車でも販売されています。完成車というのは,フレームとコンポーネントが合わさった状態のことであり,購入後すぐに乗ることができます。自分でコンポーネントを調整できる方はフレームとコンポーネントを別で買ったほうが安く仕上がるので,そちらをおすすめするのですが,調整に慣れていないひとは安全のためにも完成車を購入することをおすすめします。

ロードバイクの相場は,9kg台が10万円以下,8kg台が20万円以下,7kg台が40万円以下,6kg台が70万円以下といった感じでしょうか。まあ1kg下がれば10万円上がると考えてもらって結構です。また,対応するグレードの車の値段の1/10程度とよく言われます。

Amazonなどで2万円程度でロードバイクが売っていることがありますが,あれは一般的なロードバイクではありません。ママチャリに使われるような部品を使用しており重さも12kg程度あるものが多いですし,SHIMANOなどのコンポーネントと互換性がないものが多いです。ロードバイクの乗り方を味わってみるのにはいいかもしれませんがロードバイク特有のスピードや軽快さは味わうことが出来ません。

ロードバイクを安く買うには

ここまでロードバイクが高いとさすがに買う気が失せますよね。しかし検索してみればわりと安く買う方法があったりします。

まず,自転車の有名な通販サイトにCycling Expressがあります。海外サイトですが,配送も迅速で丁寧です(経験談)。ここでは数年前のモデルの自転車などが定価の3割程度で買えることもよくあります!ほんとどうやって利益出してるんだろう・・・

次にヤフオク,メルカリなどのサービスを利用する方法です。こういう場所には中古商品が大量に出品されています。ロードバイクの性能はおおよそ重さで決まるので,錆がひどい場合やひどい損傷がある場合を除けば中古商品でもまったく問題なく走ります!ちなみに著者のロードバイク(一番上の写真)はヤフオクで落札したものですが,定価の4割程度で購入することができました!

この方法を駆使すれば,9kg台の自転車なら5万以下,8kg台の自転車なら10万以下,7kg台の自転車なら15万以下で買うことができます!

ロードバイクのマナーと知っておくべき法律

ここのセクションは,これからロードバイクに乗ろうとするひとに守ってほしいマナーについてです。ロードバイクはママチャリと違って車並のスピードが出ますし,しかもママチャリよりもずっと軽いので事故が起きたときすごく飛ばされる危険性があります。きちんと交通ルールを守りましょう。

まず道路の逆走は絶対にやめてください!これは極稀に見かけるのですが本当に大事故に繋がる可能性が高いです。

次に信号無視です。ママチャリだとスピードも遅いのでさほど危険ではない気がしますがロードバイクの速さだと相当危険です。ロードバイクで急に泊まるためには右ブレーキを強く握る必要がありますが(左だけではすぐに止まれない),ロードバイクに乗っているひとははママチャリに乗っているときに比べ重心が高く急停車すると自転車の前方に投げ出されてしまいます。とくに人の多い場所では急停車することがないように常にある程度抑えた状態で走るようにしてください。

次に夜間のライトです。本来は10m先の障害物を照らせる程度の明るさが必要であり,さらに常時点灯する必要があります。事故防止のためにもしっかりとしたライトを買いましょう。よくいるのですが非常に明るいライトを点滅させるのは車の運転手にとって非常に迷惑なので常時点灯するようにしてください。点滅は常時点灯ではないので厳密には法律違反です。

自転車の運転に関する決まりはこちらにまとまってあるので,ロードバイクに乗る人だけではなく自転車に乗る人はみんなぜひ確認していただきたいです。著者自身対車の事故を4回程度,内支払いが1回経験しました。とくにダウンヒル(急な山道を時速50km程度のスピードで駆け下りる)時の事故は深刻になることが多いので気をつけてください。

ロードバイクに乗りたくなりましたか?

ロードバイクは楽しそうだけど出費が・・・という人や,事故が心配・・・という人が多いかもしれませんがそれはそれで賢い選択だと思います。

ロードバイクの楽しさは上述しただけじゃ到底伝えきれないのでYouTubeの動画をいくつか貼っておきます(ガチでおすすめです)。

それでもロードバイクに乗って風を切りたい!と思う人はぜひロードバイクを購入して一緒にサイクリングをしましょう!(本郷付近には荒川サイクリングロードという日本最大のサイクリングロードがあります)