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私たちを乗せた船は東へと漕いでゆく

高校生までドリマトーンを習っていた。
「ドリマトーン」というとわかりづらいかもしれないけれど、
要はヤマハで言うところの「エレクトーン」。
(カワイは「ドリマトーン」)

高校時代に習っていた先生が
照井先生というぽちゃっとした猫みたいな先生で
確か本当に猫を飼っていたと思う。

先生のご自宅に、学校帰り
毎週、習いに行っていたのだけど
まーとにかく、マンガがたくさんあって
前の人が終わるのを待つ間、
マンガを読んだ。

『王家の紋章』『ガラスの仮面』『ベルサイユのばら』
『BASARA』『僕の地球を守って』などなど…
いわゆる少女マンガの定番!みたいなマンガは
ズラーっと揃っていた。

わたしは母がマンガを買わない人だったので
(その割に母自身は『項羽と劉邦』『ガラスの仮面』『火の鳥』など
自分が読みたいマンガはわたしが受験生であろうと
買ってきて読んでいたのだが…)
自宅に自分のマンガが一冊もなく、
後々、大人になってから
「懐かしい〜」って話題になるようなマンガは
全てここで読んだのだが、
なかでも印象深く覚えているのが
確かりぼんに連載されていた『僕の地球を守って』だ。

絵もストーリーも特別どうという感じでもなかった気がするし
だからよく詳しいことは覚えていないのだけど
タイトルがキャッチーなのか
世界観がミステリアスだったのか
もやっと『僕の地球を守って』のことを思い出すことがある。

ユーミンの「青い船で」とか「SAVE OUR SHIP」を
聴いたときにも、そう。
思い出す。

同じ時を旅している
たくさんの人の中に
なぜかとても ああなつかしい
あなたがいてよかった

青い船で

と同時に、
あの照井先生の
わたしがリズムを取れないときなんかによくやる
「パーン、ぱ、パーン」と肩をたたくの
なんかも引きづられてきて一緒に思い出す。

照井先生、お元気かしら?



青い船で
作詞:松任谷由実
作曲:松任谷由実

『VOYAGER』 1983/12/1


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