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2024年柔道整復師国家試験対策(柔道)編 @柔整 @国試

この文章は2024年の2月に作成したものです。
また、指定試験機関から2022年に出版された柔道整復師国家試験出題基準をベースに執筆しています。
念の為、必修以外の範囲も記載してあります。
誤字、脱字、情報の誤りがある場合はコメントで教えていただけると助かります。
(注)この記事は柔整の必修国家試験対策のものですので、柔道について正式に学びたい場合はこの情報は正しくない場合があります。



1.柔道の歴史

①創始者、創始年

1882年(明治15年)嘉納治五郎
により柔道は柔術の新しい形として創始された。
『日本体育の父』、『柔道の父』とも呼ばれる。

永唱寺、講道館、嘉納塾を創設

②嘉納治五郎の師範

起倒流(きとうりゅう)
飯久保恒年

天神真楊流柔術(てんじんしんようりゅう)
福田八之助
磯正智(本名:松永清左衛門)

2.柔道の理念

①講道館柔道の目的


修行の目的
柔道修行の目的は、攻撃・防御の練習によって身体を鍛練して強健にし、精神の修養につとめて人格の完成をはかり、社会に貢献すること。

※修養とは 精神を練磨し、品性をやしない、人格を高めること。

柔道の根本原理
身体と精神を最も有効に働かせること


②遺訓(いくん)

柔道は心身の力を最も有効に使用する道である。
その修業は攻撃防禦の練習に由って身體精神を鍛練修養し、 斯道の神髄を體得することである。
さうして、是に由って己を完成し世を補益するが柔道修行の究竟の目的である

柔道は心身を有効に使う道
柔道の修行は攻防の練習により心身を鍛え、斯道を体得すること
そうして身につけたもので社会貢献することが柔道修行の最大の目的

※斯道(シドウ)聖人の道、儒教の道など


③精力善用(せいりょくぜんよう)

精力の最善活用のことで柔道根本原理でもある。
その力を使って相手をねじ伏せたり、威圧したりすることに使わず、世の中の役に立つことのために能力を使うこと。

➃自他共栄(じたきょうえい)

互いに信頼し助け合うことができれば、自分も世の中の人も栄えることができる。そうした精神を柔道で養い、自他共に栄える世の中を作ってくこと

※余談だが、嘉納治五郎は有名進学校として有名な灘中高学校の創設に尽力しており、精力善用、自他共栄は同学の建学の精神となっている。


⑤尽己竢成(じんしせい、おのれをつくしてなるをまつ)

自分の全精力を尽くして努力した上で、成功・成就を期待すべき
とする考え。
また、失敗した不運を嘆いて努力を止めてはならない。さらに勤勉と辛抱を怠らず、成就を待て。
成功者は、努力の限りを尽くした結果、自身の運命を拓き得たのである。


⑥順道制勝(じゅんどうせいしょう)

勝つにしても道に順(したが)って勝ち、負けるにしても道に順(したが)って負けなければならぬ。
現代のスポーツマンシップとも考えられる。


3.柔道教育の効果

礼(以下、文科省の資料抜粋)
礼の種類(敬礼と拝礼)

1.敬礼

立礼 礼をする方向に正対して直立で上体を曲げ(約 30度),両手の指先が膝頭の上・握り拳約一握りくらいのところにおく。

この間の時間は通常呼吸で約一呼吸(約4 秒)である。

両踵(かかと)をつけ,足先を約60度に開き,膝を軽く伸ばす。

2.正座 ,座礼

正座のしかた
直立の姿勢から,左足を約一足長半ひいて,体を大体垂直に保った まま,左膝を左足先があった位置に下ろす(爪立てておく)。

右足を同様にひいて爪立てたまま右膝を下ろす(この場合,両膝 の間隔は大体握り拳二握りとする)。

次いで,両膝の爪先を伸ばし,両足の親指と親指とを重ねて臀部を下ろ 体をまっすぐに保って坐る。

両手は,両大腿の付け根に引きつけて指先を やや内側に向けておく。

座礼のしかた

正座の姿勢から,両肘を開くことなく両手を両膝の前で握り拳二握りの ところに,
人差し指と人差し指とが約6センチメートルの間隔で自然に向き合う
前額が両手の上約30センチメートルの距離に至る程度に上体を静かに曲げて敬意を表する。

この動作ののち,静かに上体を起こし,もとに正座の姿勢に戻る。


3.正座からの立ちかた

正座の姿勢から,まず上体を起こして両足先を爪立て,次いで坐るとき と反対に,右膝を立て右足を右膝頭の位置に進め,次いで右足に体重を移 して立ち上がり,左足を右足にそろえて直立の姿勢になる。

⇒ 座り方,立ち上がり方の手順を「左坐右起」と覚えるとよい

4.拝礼のしかた

敬礼と同様であるが,体の前に曲げる度が深く,立礼の場合は体を前に 約45 度に曲げ,両手は膝頭まで滑り下ろす。

座礼の場合は 両手の人差し指と人差し指と 拇指と拇指とが接するようにし  前額を両手の甲に接するまで体を曲げ,両肘をつけ敬意を表する。


4.柔道の技(以下講道館HPより抜粋)

1.技の概要

※アンダーラインの文字をクリックすると講道館がYouTubeに投稿した動画を見ることができます。
リンクが間違っている場合は教えてください。

投技(68本)
手技(てわざ)(16本)
腰技(こしわざ)(10本)
足技(あしわざ)(21本)
真捨身技(ますてみわざ)(5本)
横捨身技(よこすてみわざ)(16本)
旧五教の技(42本) 明治28年制定
五教の技(40本) 大正9年改正


固技(32本)
抑込技(おさえこみわざ)(10本)
絞技(しめわざ)(12本)
関節技(かんせつわざ)(10本)

合計100本と覚えましょう。


以下はメジャーなものだけ一部載せています。

投技(68本)

1.手技(てわざ)(16本)
背負投(せおいなげ)
一本背負投(いっぽんせおいなげ)
肩車(かたぐるま)

2.腰技(こしわざ)(10本)
浮腰(うきごし)
大腰(おおごし)
釣込腰(つりこみごし)
払腰(はらいごし)

3.足技(あしわざ)(21本)
支釣込足(ささえつりこみあし)

送足払(おくりあしはらい)
内股(うちまた)
大外刈(おおそとがり)
大内刈(おおうちがり)
小外刈(こそとがり)
小内刈(こうちがり)


4.真捨身技(ますてみわざ)(5本)
巴投(ともえなげ)

5.横捨身技(よこすてみわざ)(16本)



固技(32本)

1.抑込技(おさえこみわざ)(10本)
名前に全て 『〜固』 とつくのがポイント
(腕がつく場合は例外)

2.絞技(しめわざ)(12本)
名前に全て 『〜絞』 とつくのがポイント

3.関節技(かんせつわざ)(10本)
名前の中に 『腕、足』 とつくのがポイント

関節技には『〜固』があるが、名前の中に『腕』がついている。
一方で、押込技の場合は名前に『腕』が入っていないのでこれが無ければ、全て抑込技と考えていいと思われる。
※筆者の覚え方が不安の場合は講道館HPで技について紹介されているのでそちらを確認しておきましょう。

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