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七色のポエジー(書きとめておきたい古今東西の詩句)

第263回 夕べの歌(クラウディウス)

Der Mond ist aufgegangen,
Die goldnen Sternlein prangen
Am Himmel hell und klar.
Der Wald steht schwarz und schweiget,
Und aus den Wiesen steiget
Der weiße Nebel wunderbar.
(月がのぼり、金色の星くずは明るく空に輝く。
 森は黒々と静まりかえり、牧場からは広い霧が朦々と立ちのぼる)
 
  ドイツの詩人、マティアス・クラウディウス(Matthias Claudius, 1740~1815)の「夕べの歌(Arbendlied)」の第1連。シュルツの作曲で有名になり、今でも子守歌として親しまれている。
 ドイツ北部リューベックの近郊で生まれたクラウディウスは、30代で地方新聞に詩やエッセイを書いて名を上げた。ハンブルクで亡くなって間もなく、シューベルトがクラウディウスの詩「死と乙女」に曲を付けた。1817年に作ったこの曲はシューベルトの代表作となり、1824年には弦楽四重奏曲にアレンジされた。

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