一度むーさんという人間を整理してみたお話


 先日、同じ屋根の下で働いている御二方が自己紹介noteを書いているのを読んで、


「そういえば、いつも会社でインド映画を推したりはしているけど、自分のこれまでの話というのはほとんどしたことがないな?」


ということに気づいたので(コロナ禍もあってじっくり話す機会もなかったのと、話すには割と暗い話も多い)、一旦まとめてしまおうかなと。
 それと、仕事柄あまり表側に立つことがないですし、一度私のことを知ってもらう機会は持っておくべきだろうなという思いつきもあります。


 さて、最初に何を書くべきなのでしょうか。


 変人度を高めるきっかけになった出来事? インド映画にハマったきっかけ? 


 色々考えたのですが、暗い話になるにせよここから話すしかないなと思ったので、むーさんがむーさんと呼ばれるようになるまでにどんな人間だったのかを、ちょっとだけ。


人間不信のくせに人間が好き、という自己矛盾のお話。


 私は基本的に人間が苦手です。


 中学生の頃に色々あって重度ではないにせよ人間不信になった影響なのですが、正直これは今でも残っています。
 この人は安全だと判断しないと絶対に心を開かない。心の壁の張り方がミルフィーユ状で、初対面の人との当たり障りのない会話は問題なくこなせるけど、回を重ねてプライベートに近づいていくほどに息苦しくなるという感じ。
(正直今の会社とご縁をいただけて一番ありがたいなと思うのは、その辺りが徐々に治りつつあるくらい善良な方々に囲まれる環境があることだったりします)


 そんなATフィールド製造機な私なのですが、どういうわけか人間が大好きです。
 これだけでは語弊があるので正確に言い直すと、人間の作り出すものやヒトの生態がこの上なく好きなのです。

 そのきっかけは小学4年生の頃、父親の影響で観た「機動戦士ガンダムOO(ダブルオー)」というアニメでした。

 この作品、幼気な少年に生涯残る影響を与えてしまうくらいメカニック描写に優れている上に、主人公の人格破綻っぷりや登場人物の情念の描き方が秀逸なのですね。作中のメカニックの「カッコよくないメカは勝てない」とか、自分の人生を滅茶苦茶にした戦争の象徴である兵器を神と崇めている主人公とか、最高すぎてもう。

 
 おっと、オタク語りが溢れ出てしまいましたね。


 とまぁ。そんなこんな私は、人間の作り出すもの(機械や物語)や、人間という生き物の面白さに取り憑かれ始めたのです。

 
 さて、こんな感じで小中で拗らせた結果、私は小さな自己矛盾を抱えたまま高校に進学したのですが、そうなると当然、私の行動原理はこうなります。


「必要以上の人間関係は避けつつ、信用できてかつ面白そうな人との交流に注力する」

 これだけで色々と察していただけるのではないかと思います。

大学で気づく。「あれ? 俺普通の人たちの中じゃ生きていけなくね?」



 はいそこ、気づくのが遅いとか言わない。
 私がいた高校は県内でも有数の動物え……奇人変人の巣窟と言われるところだったので、シャバ(大学)に出て感じてしまったのです。

「面白い人がいない」と。

 こうして心の栄養補充が追いつかないまま、部活(という名の同調圧力強めな人間関係)やバイト、学業と詰め込んでいった私は、約一年で体調を崩してしまいました。

 このタイミングで自覚してしまうのです。私は普通の人たちの中で生きていくには相当な工夫が必要だと。

 ただそんな大学生活ですが、後の三年間は割と得たものの多かった期間だったりします。


学習支援ボランティアに参加。様々な境遇の子どもたちと交流する。


 大学在学中の3年間ほど、生活保護世帯の子どもたちに公民館などで勉強を教えたりするボランティアに参加させていただいていました。


 ただ、学習支援とはいいますが、塾のような機能は半分も期待されていませんでした(勉強は普通に教えましたが)。


 あの活動の一番の意義というのは、不安定な家庭環境に置かれている子どもたちの居場所を家庭や学校以外に作ることです。

 ですので、当然、子どもたちの色々な話を聞くことになりました。

 面倒を見ないといけないきょうだいがたくさんいて自分の勉強が全くできない子、家族の関係がズタズタな子、文章が読めない子(逆に、生活保護世帯とは思えないくらい家庭環境が安定している子もいたり)。


 どうすれば勉強を楽しんでもらえるかなとか。どうすれば生きていくのに最低限必要な国語力を身につけてもらえるかなとか。何かを吐き出したいと思ってくれた時にどう受け止めるのかとか。色々考えるきっかけを与えていただきました。
 特に、きちんと学力を得られる環境になかった子たちが、日本という国で生きていくのに必要となるレベルの国語力や計算力すら身につけられないまま中学生になっていたというのは、衝撃的というか絶望的というか、うむ……。

 基本的に大学時代はパソコンを買って触りまくったり、Twitterでオタクたちの「私は! これが! 大好きなんだ!」という魂の輝きや作品を見てまわったり、論理オタクたちのバトルを眺めたりアニメや漫画読みながらボランティアに行く、みたいな生活をしていました。
 ただ、このボランティアに参加していなかった場合、おそらく、私の想像力や視野というのは大して鍛えられなかっただろうなと。
 ただただ普通の人より機械に強いよ! くらいの変な人(というか普通のオタク)になっていたことでしょう。

 色々あって中途で愛しとーとのシステム担当に


 前職は人間観察とか他にもいくつか目的があって、数年くらい在籍しようかなくらいの気持ちで入社したのですが、コロナ禍で経営がやばそう(倒産はしないまでも地獄は見るだろう)という予想と、ある程度目的は達成していたこと、そして半年が数年になろうと得るものはなさそうだなというところなどから8ヶ月くらいで退職しました。
(後、普通の会社や普通の人たちの中では生存が厳しかった)


 それから「なんかクセの強い会社がある。あと社食美味しそう」と思って求人に応募、会社見学(普通あそこまで見学者を歓迎しないのでびっくりしました)を経た後、ご縁をいただいてシステム担当をさせていただいています。


 入社する前に割と不安を覚えていたのは、これだけ明るくて人間大好き(生物としての人間が好きな私と違って、目の前の人が大好きなタイプ)な方々と馴染めるのかということだったのですが、人間慣れるものですね(とてもよくしていただいて、1週間で慣れた)!

 愛しとーとでの私のお仕事は、直接お客様に何かをできる仕事ではなく、純度100%の裏方仕事です。


 ですので、パソコンのトラブルで作業が止まる時間を減らせれば、それだけ他のメンバーがお客様のために使える時間が増えるし、システム面を整えてできることを増やせば、その分他のメンバーがお客様に健康や美容をお届けしてくれるだろう、と思って仕事をしています。修羅場ってない時にはインド映画を布教しながら。バーフバリは良いぞ。オーマイゴッド〜神への訴状〜も良いぞ。みんな観よう。


http://www.baahubali-movie.com/
(オーマイゴッドは日本語の公式サイトがなさそう?)


 そんな感じで、今はまだまだ人が苦手な(そして普通の会社では十中八九まともに生きていけない)私でも、他のメンバーたちの手を借りればお客様だったり関わる人の役に立てる、というのは精神的にとても大きい支えになっています。本当にありがたい。


 というわけで、支離滅裂ではありますが、私という人間のこれまでとか性格とかについてはざっとこんな感じでしょうか。


 他にも法律の勉強したり経済の勉強したりとかもしていたのですが(そしてここではカットしたのですが)、以上のような経緯を経て愛しとーとで働かせていただいています。


 過去の自分や友人が今の私を見たら「お前偽物?」と言われること請け合いですね。特に過去の私など、「あなたが一番苦手なタイプの会社じゃん」とか言ってそう(というか言う。絶対)。現実にはむーさん的に奇跡のマッチングを見せたわけですが。

 そんな幸運と会社の方々、これまでの私を形作った方々や出来事に最大級の感謝を捧げつつ、筆を置かせていただきます。
 長文(約3400字)、失礼いたしました!

 



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