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私のお友達の話をします。やえざむのお友達では無いみたいだね。
どちらかと言えば、彼女に宛てた手紙なのかもしれません。

お友達は私に影響を与えすぎた。
彼女が薦めてくれた音楽は全て聞いたし、薦めてくれた映画も全て見た。
私と貴方は仲のいい友達だと思ってたよ。今もそう思いたいよ。
私は貴方が学校に来なかったことに対して、何を言えばよかった。何も言わないのが正解でしたか。今となってはもう分からないね。
いつか2人でショートフィルムを撮ろうと話をして、脚本や漫画、色々なものをかいたよね。
たまに2人でカラオケに行ったよね。学校サボって行ったカラオケはいつもより特別だったよ。妙に暑い部屋、薄暗い光、埃っぽい匂い、まだちゃんと覚えてるよ。
貴方は歌が上手だったよね。貴方の声が好きだったよ。君と会った時に、君にまた歌ってもらうためにギターを始めたよ。
私はよく貴方に嘘をついたよね。貴方に教えた家族構成も住所も誕生日も得意科目もテストの点数も全部嘘。沢山嘘をついたけど、君が傷つくような嘘を吐かないしていた。貴方が吐いた唯一の嘘は、私の心を深く抉ったよ。最初は許せないと思ったよ。でも今はそれすら愛おしいよ。
君は「自殺の消化は気持ち悪い」と言っていたよね。私が今している事もそれに該当するのかな。止めに来て。

この思い出が全て美化されてしまう前に会えたらいいね。私はずっと待ってるよ。いつもみたいに地獄の底で手を広げて待ってるよ。

でもね、もう会わない方がいいのかもね。この綺麗な思い出を引き出しに閉じ込めて、さようならをするべきなのかも。

君は独りよがりで可愛い人だった。全部殺したかったよ。君は最高に田中愛子だ。

私は今も、死んだら天使になれると思い込んでいるよ。
私が死んだら後を追ってくれる?

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