亡き祖母へ。



少し前、祖母が90年の人生を全うして天国へ旅立ちました。


悲しみやさみしさでなかなか心の整理がつかず、でも祖母への気持ちをどうにか記しておきたいと思い、noteを開いてこうして書いてみることにしました。
この場をお借りして、思い出や気持ちを綴らせていただこうと思います。



10年ほど前に夫である祖父が先に他界し、祖母はそのショックもあってか、ほどなくして認知症になってしまいました。
そこからどんどん認知症は進行して、孫である私や、子どもである父や叔母のことも、分からなくなってしまっていました。
周りの好きだった人のこともほとんど分からなくなってしまってから、それでも5年以上一生懸命生きてくれた祖母。お別れはさみしいけれど、そんな姿を思うと「今までたくさん頑張ってくれてありがとう。ゆっくり休んでね」という気持ちが大きいかもしれません。


できれば花嫁姿を見てもらいたかったけれど、そこは私の技量がたりず叶いませんでした•••
ごめんねおばあちゃん•••


5人いる孫のなかで唯一の女の子だった私。他は全員わんぱく男子たちだったので、それはもうものすごく可愛がってもらいました。(もちろん、祖母はわんぱく男子たちにも同じようにたくさんの愛情を注いでいましたが)
孫フィルターがものすごくかかっていたのだと思うけれど、「mimiちゃんはほんとにべっぴんさんやなあ。可愛いなあ。」と、会いに行くたびにものすごく褒め散らかしてくれたのを今でも覚えています。
後にも先にも、私のことをそこまで大絶賛してくれるのはおばあちゃんに違いありません。


お料理が上手で、人に振る舞うのが大好きで。
「もっと食べ食べ〜」って、次から次へと好物が出てくるおばあちゃんちの食卓。
常にちゃきちゃき動いていて、何かしら人のために動きまわっているような人でした。


ちっちゃくて可愛い見た目のどこにそんなパワーが?!と思うくらい、パワフルでお世話好きで愛情深いおばあちゃん。

おじいちゃんが亡くなってから少しずつ記憶がなくなっていってしまったけど、きっと余程ショックでさみしくて、それほどおじいちゃんのことが大切だったんだろうな。10年ほど離れていたけど、天国ではまた会えるといいね。頑張って生きてきたおばあちゃんを、おじいちゃんは迎えにきて労ってくれるんじゃないかなと。
きっとそうでありますように。



残された人は悲しいけれど、それでもまだまだ生きていかないといけません。父や叔母、それから関わった時間の長かった母は私以上に悲しいと思うし、祖母が安心して天国へ行けるように、私は私でそんな父たちを手助けしなきゃなと思います。


それにしても人生って大変だな。誰しもいつかは最期を迎えるけれど、見送る側はいつだって悲しいし、悲しくても世界はいつも通りまわっていて、明日は始まってゆく。

人生の正解なんて分からないけれど、悲しくてもさみしくても、自分の周りの人を大切に、自分の人生を懸命に生きるしかないんだろうなあ•••

毎日を自分なりに誠実に生きて、お先に天国に行ってしまった大好きな祖父や祖母たちに安心して見守ってもらえるように。



おばあちゃん。これまでほんとうにありがとう。
たくさんたくさん可愛がってくれて、ほんとうにありがとう。

可愛い笑顔も、いつもたっくさん作って食べさせてくれた手料理も、小さな体で人のために動きまわっていた姿も、ずっとずっと忘れません。


生きていると悲しいことも多いけれど、
家族を大切に、周りの大好きな人を大切に、
これからも人生をがんばっていくから
どうかみんなのことを見守っていてね。
そちらで大好きなおじいちゃんと再会できていますように。


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