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憧れに一歩近づいた話 ~ねんがんの るぶたんを てにいれたぞ !~

7月某日、心臓バクバク言わせカードを握る手を汗まみれにしながら、これまでの人生で一番の買い物をした。
人生の半分以上を「靴=安いものを履きつぶす」の精神で過ごしていた自分に、家賃よりも高い靴を扱えるのか?まぁ…でも可愛いからいいや~何とかなるやろ!
そんな軽い気持ちで手にした演歌鞄ならぬ演歌靴。服を買う予定だったのを変更してシューケア用品を買いに行く程度には腹を括った。服もそのあとちゃんと買った。振り返ってもとんでもなく満足した一日だった。
あまりにも我慢できなくて、次の日買った服と一緒に履いて買い物行ったら死ぬほど楽しかった…そんな私の買い物記録です。

選ばれたのはルブタンでした

「ハイヒールを履きこなす女性」というものに、昔から憧れがありました。私の脳内で、「ハイヒール=デキる、カッコいい女」という謎図式が構築されていたからです。きっかけはどれも創作上の人物なのですが。

一人は田中芳樹さん原作の「薬師寺涼子の怪奇事件簿」シリーズの主人公・ドラよけお涼。才色兼備だけど性格は最悪、というアクのつよーいキャラクターだけども、ハイヒール履いて現場を駆けたり犯人(というか怪物)と対峙するシーンがどれもかっこよいのです。お話もThe・勧善懲悪時々ラブコメで読みやすく面白いので、機会あればぜひ読んでみてほしいです。

で、もう一人がドラマ「ドクターX」シリーズの主人公・大門未知子。「私、失敗しないので」ってセリフが有名ですね。ドクターXはドラマ自体もそうなのですが、公式サイトにあるファッションチェックのコーナーが大好きだったんですよね。放送終了後、更新来ているか毎回チェックしてました。
そこで知ったんですが、未知子が病院で白衣を着ているシーンはすべてルブタンのハイヒール(あの、黒に真っ赤なソールのやつ)で固定なのだそう(最新シリーズだと少し違うっぽい)。これが、私がルブタンを知るきっかけとなりました。

そんなこんなでルブタンのハイヒールに対する無限の憧れを抱くようになった私、当然のように社会人になってお金貯めたら買ってやるぞ~!という気持ちが湧いて出てきます。
…が、現実はそんなに甘くなく、むしろ激渋でした。
単純に、私のライフスタイルにハイヒールが超絶かみ合わない。元々車を使う機会がほぼなく、移動は己の足か自転車、公共交通機関を駆使して生活する私。ハイヒールなぞ履けば忽ち靴が負けるが先か、私の足が限界を迎えるが先かの勝負になることは明白。そしておそらく、私の足が限界を迎える確率の方が圧倒的に高いことでしょう。
何故ならリサイクルショップで安かったので買ってみた、ピーチジョンのサンダル(10cmのピンヒール)を試しに履いて出かけたら、10分で生まれたての小鹿が爆誕したから。ヒールを履きなれないわけじゃなかったけど、あの高さを履きこなす人って本当に凄い。多分普段使わない足の筋肉が発達しまくってると思う。悟った。ワイには、無理だ。

こうして、悲しいかな…「ルブタンのハイヒールを買う」という目標は脆くも砕け散る結果と相成りました。

運命の出会い

とはいえ簡単には諦めきれず、「ハイヒールが無理ならフラットシューズを買えばいいじゃない」と方向転換をすることに。
ハイヒールが目立ちますが、探すとローヒールのパンプスとかフラットシューズとかもあるんですね。これは良いと何点か試着させてもらいましたが、なんか、すごく…ガバガバ…。
以前、新宿伊勢丹のYourFIT365で足のサイズ測定してもらい、元々足が小さい(22.5cm)自覚はありましたが、それに加えてかかとも標準より細いとのお話が。かかとが細いと、パンプスみたいに足の甲が空いているタイプの靴は脱げやすいとのこと。これを聞いて、だからパンプス履くとかかとがカパカパして脱げやすいのかぁと納得しました。
普段の靴でこうなので、海外ブランドの靴だとなおさら大きく感じるわけだ。ここで、(少なくともルブタンでは)普段より小さいサイズの方が良いことを知りました。これは実際に試着しないと分からなかったなと思う。
試着する中で、欲しい靴のイメージも固まってきました。やっぱりあの赤ソールを目立たせたいからヒールは欲しい、でも細いヒールは歩き回るのに適さないからヒールはしっかりしている方が良い…足の事情も考えるとショートブーツがベストかなと思いつつ、お値段だったり「ブーツだと夏場に履けないな…」と思ったりで見送りに。昨年の冬のことでした。

そして迎えた今年6月。所謂夏のボーナスが出て、財布の紐が気持ち緩まる(ある意味で)ベストタイミング。
パートナーがお仕事だったので一人気ままに遊んでいて、たまたま以前訪れたルブタンのお店に。
ま~時期的にサンダル多めだよなぁと、ただ美しい靴たちをサッと眺めて退店するか…と思ったその時。

見つけた。

見つけてしまった。

ローヒール(5.5cm)で、ヒールがしっかりとした、ルブタンのパンプスを!
(この時、脳汁がドバドバ出ててやばかったです)
スリングバックのパンプスって人生で初めてだな…と思いつつ試着。
か、可愛い…!!シルエット綺麗…!!パテントレザーってこんなにピカピカしてるんだ…やっぱこの赤ソール綺麗だな…うわぁやばい…!!(語彙力皆無)
脳内はもはやパニック。ハイブランドの靴って本当に形が綺麗なんですね、新たな気づき。
しかし、私が欲しいと思った黒は店舗在庫なし、全店見ても試着時点で残り2足とのこと。そもそも私の足のサイズは作りが少ないらしい。そりゃそうか…。店員さんに取り寄せ可能ですよ、と教えていただきましたが、家賃以上のお値段を出すべきか否か、突然の理性復活によりその場は写真に収めるだけ収め、保留に。
一人暮らしの頃ならこのタイミングで躊躇いなくカード出していたと思いますが、一応今は他人と共同生活を行っている関係上、さすがにこのお値段の買い物を無断でするのは如何なものか、となってしまったんですよね。
(自分のものを自分の金で買うのに他人の意見なんか不要!という考えもわかります)

その後呼ばれた飲み会に向かって楽しく飲んで、べろべろに酔っ払ったパートナーに6桁の靴を買おうか悩んでる、と言ったら「買っちゃえ買っちゃえ!買わない後悔より買った後悔やで!!」と力強く言われたのであっさりとボーナスをつぎ込む方向に決まりました。
※後日、改めて買う旨は伝えました。

一生モノの靴を手に入れた!

試着翌日、取り寄せの依頼電話をして待つこと1週間。
再び店舗に赴き、もう一度試着。うん、やっぱり可愛い。お手入れとかしっかりやらないとダメなやつだし、適当人間の自分にできるのか未知数だけど…やっぱり欲しい!
お金は労働すれば良いだけだもんね。今回特に買いたかったものなくて全額貯蓄しようとしてたくらいなんだから、経済回すって考えたら安い安い安い……(自己暗示)

こうして冒頭に戻る、というわけです。


実際に手にしたお靴は、じゃん!こちら!

1足ずつ丁寧に巾着に入ってた〜〜〜!ツヤツヤでうつくし〜〜〜!!


独特なヒールとチラ見せ赤ソールも可愛いねぇ〜〜!

買った直後は興奮しっぱなしで、とにかく落ち着こうと懐かしのイセタンダイニングでご飯をいただきました。冷房直撃が寒すぎてトンポーロー麺頼んじゃったわよ。
あとこの金額の買い物したあとだと、数万程度が安く感じられちゃってやばかったですね。衝動買いに近かったトゥモローランドのチュニックブラウスも、凄く着心地良くて最高でした。

店員さん曰く、3,4回履いて足に馴染ませた後で裏張りすると良いですよ〜とのことなので、そのお言葉を信じて3回ほど丸1日履いて過ごしてみました。良い感じに馴染んできた?のかな?パテントレザーなんて初めてだから分からんな?
お手入れもとりあえずは(ちゃんとできているかは置いておいて)続いてます。革靴のお手入れなんて分からん〜〜って人も、お店の人に聞いたら丁寧に教えてもらえるから大丈夫だよ。
ちなみに裏張りも、元のソール同様ピカピカしたタイプと滑り止めが効くタイプの2種類から選べるらしいです。見た目重視なら前者だけど、私の場合はいろんなところに履いていく予定なので、見た目は少し劣るかもだけど後者にしてもらおうかなと思ってます。

週末裏張りしてもらう予定だから暫しお別れだけど、戻ってきたらたくさん履くぞ〜〜〜♡
靴がお気に入りだと歩くだけでも楽しいね〜〜〜!キャッキャッ!


おしまい

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