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診断士の資格は稼げるの?

診断士に合格さえすれば、稼げるようになる!

とは思ってはいませんでしたが、診断士に合格することは必ずプラスになる、と信じて頑張って勉強して、無事合格することができたのが2年前。

今年は診断士3年目に入りましたが、この2年、診断士という世界を見てきていろいろと気づきや学びがあったのでここらでまとめておきます。

年商3,000万以上稼ぐ診断士の特徴

先日、年商5,000万稼ぐ診断士の先輩と話をしていた時のこと。

私:経営改善(405事業)ができる診断士になりたいと思ってずっと過ごしてきたんです!

405事業とは……金融支援を伴う本格的な経営改善の取組みが必要な中小企業・小規模事業を対象として、経営改善の取組みを促すものです。国から補助金が出るので、企業の負担が少なくて済む。

先輩:なんでそんなに経営改善がやりたいの?

私:経営が悪化して本当に困っている経営者の力になれる診断士になりたいから。あと、私調べだけれど、コンサルティングをやっている診断士で3,000万以上稼ぐ人は、必ず経営改善ができる。やってるやってないは別として、それだけのスキルがある人が3,000万稼いでいる気がする。(補助金を除く)

診断士業務に必要なスキルが集結しているのが経営改善(405事業)のイメージです。

先輩:ほーーー、それは面白い着眼点だね。

という話になりました。

先輩が中小企業診断士のアンケート結果の年間売上表を見せてくれました。

データで見る中小企業診断士2016年版

3,000万以上稼いでいる診断士は5%弱です。
先輩も「確かに、僕の肌感覚でも経営改善ができる診断士は5%くらい」と言っていたので、割とあたっているのではないかな?と思います。

つまり、「THE 診断士」として売上を上げていこうと思うと経営改善ができること、もしくは同等のスキルがあること、が条件になります。

なぜ経営改善ができると稼げるのか、というと、
・財務面での企業支援ができる
・バンクミーティングができる
・金融機関とのコネクションができ仕事の依頼が来るので仕事に困らない
といった点があります。
それだけ経営改善(405事業)ができる診断士は少ないのです。

診断士としての本筋を外れることにした

と、分析してみましたが、2年間診断士を経験してきて、2年目が終わる頃には、私は経営改善を手放し、診断士としての本筋を外れることを決意しました。

診断士として、経営改善や補助金業務には手を出さない、という意味です。

理由は、周りの診断士を見た時に、私のスキルと経験で、経営改善という舞台で戦うにはあまりにハードルが高いと気付いたからです。

2年間見てきて、中小企業診断士の実態はこんな感じでした。

  • 大手企業出身の方が割と多い

  • 金融系、コンサル系出身で、財務に強い方が多い

経営改善ができる診断士を目指していた頃、財務が好きだったこともあり、財務を味方にしようと考えて財務系の講座に通ったりと学びを深めていました。ただ、1年半ほど学んだ感想として「金融系出身の人には、どう頑張っても勝てない。財務を武器にするのはやめよう」というものでした。

※必ずしもみんながそうという話ではなく、私の使えるリソースを考えた時にあきらめた、という話です。

理由は、これまでに財務諸表を見て来た量があまりに違いすぎるからです。
財務諸表を一目見て、どこに問題があって、何が必要で、だからどうすれば良いのか、といったアドバイスができるかどうかは、やはり経験値がものを言います。

たとえば、私は3歳の頃からピアノを弾いてきて一時期ピアニストを目指し毎日7〜8時間練習していました。そのため、楽器の音を聞くと、どの音なのか当てられる感覚があります。
「ピアノを始めて今2年です」という方が、音当てをして私に勝てれるか、というと無理だな、という感覚です。

体の感覚が全く違う、ということに気づいた時に、「私が勝負する道は財務じゃない」と気づきました。

もう1つ、「経営改善をしたい!」と言い続けているうちに、「経営改善ができる診断士」の知り合いがたくさんできました。もし困っている経営者の方がいらっしゃったら「ご紹介」という形で力になれる、と思う気持ちもあり、私は、私にできる価値提供をしていこうと腹をくくりました。

イメージとしては、名刺交換の際に「中小企業診断士のかやんぬです」とか「コンサルタントのかやんぬです(中小企業診断士持ってます)」ではなく、「株式会社◯◯のかやんぬです」という感じで、「中小企業診断士」を無しで勝負する世界に行く、ということです。

では、私は何をするのか?

得意な分野で勝負する

私は、これまでヨガインストラクター→ヨガ業界の裏方(webマーケティングやブランディング)→ライター、デザイナー、web制作→コーチングと経てきました。

中でもコーチングの効果はやっぱりすごいなと感じており、ありがたいことに、クライアントさんも増え効果を感じてもらっています。

診断士になる前から"経営者の心理"に興味があったこともあり、「自分が興味がある分野(心理学や行動経済学系)、しかも診断士の中では競合も少なそうなのでこっちを走ろう」と決めました。

本筋を外れても診断士は武器になる

せっかく診断士の資格を取得したのに、診断士としての本筋を外れることはもったいないような気もしました。ただ、やることがコンサルティングからコーチングに変わっただけなので、診断士の資格はもちろん役立ちます。

診断士を持ちつつコーチングを提供する中で、これまでにこんなメリットがありました。

  • 診断士界隈でコーチングを受けたいと言ってもらえる

  • 診断士の方からの紹介で公的機関や企業を紹介してもらた

  • 自分のビジネスを考えるうえでビジネス知識は役に立つ

  • 他のコーチとの差別化を図りやすい

保有資格がコーチングのみだった場合と比較して考えると、やはり公的機関や企業からの"信頼"が全く違います。診断士にはやはり優秀な人が多いので、診断士の先輩方から公的機関や企業を紹介してもらえる可能性も全然違います。

診断士として経営改善など本筋で稼げる人は、やっぱりかっこいいです。
でも、私は、経営が悪化しないように企業を支える事業を提供する人を目指します。

***

ということで、「稼げるか?」という問いに対しては、やり方や能力次第なのですが。

診断士の資格を取得し、診断士として本筋で生きる道を選ぶ場合、しっかり稼ぎたいのであれば、まずは経営改善ができる診断士になることをおすすめします。

もし、私のように、コンサルティングとは別のことをメインサービスとして提供していくとしても、診断士という資格はめちゃくちゃ武器になってくれるので、稼ぐに貢献してくれています。

以上、2年間を振り返っての考察でした。

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