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最近読んでいる本のこと

子供の頃、小説よりはジュニア百科と昔話、現代詩が好きでした。
宇宙やら魚の写真と説明文に目を見張り、日本各地の昔話や短い言葉で作られる詩の世界感に浸る幸せ。
そしてそのページ脇のちょっとした豆知識までも隅から隅まで覚えたものです。それが後日学生時代のテストで私を助けたりもして、感謝感謝。

そんな私も高校生ごろから小説を読むことを覚え、芥川龍之介や三島由紀夫という普通の純文学好きに。そして社会人になり、知識を深める目的の読書を中心にするようになり早20年数年。

ところが先日、川端康成の「山の音」を初めて読んで、ひっくり返る思いでした。
大好きな三島由紀夫からノーベル賞のチャンスを奪った人ぐらいにしか(ごめんなさい)思っていなかったのです。恥ずかしい・・。
これまでいかに自分がしっかりと本を読んでこなかったかを深く反省しました。私はこの年まで知らなかったのですから。

そして最近、これまで手を付けてこなかった有吉佐和子さんの本を読み始めました。
「紀の川」、「華岡青洲の妻」、そして「仮縫」。女性の強さなんていうきれいなものではなくて、獣のようなむき出しの女の生、粘り強さこそが最後に底力となりうること。同性として、そしてこの年だからこそ更に深く感じる生々しい女性の逞しさ。
時代が変わっても、女性が社会の中でしがみついてでも生きていくことへの賛歌、エールのようなものを感じました。
私もこう強く粘り強い女性になりたいなと、今、強く思います。

同時に何かこう、中国の歴史書にも通ずるものを感じるなと、ふと頭をよぎったけれどそれはまた今度。

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