建築情報学会キックオフ準備会議第6回メモ:メタAIの視点から。情報と建築は出会うのか

建築情報学会キックオフ準備会議第6回についての個人的なメモです。
リアルタイムのメモのため、情報に不正確な部分や私見が混ざっている可能性があります。
正確な発言は元ビデオを確認ください。

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建築情報学会キックオフ準備会議第6回(江東区)
2019.02.03
竹中工務店

建築情報学の教科書をつくろう、編集仮想会議
http://10plus1.jp/information/2019/01/archinfo-kickoff06.php
■動画
https://youtu.be/Vw8S7CocQ6Y
https://youtu.be/F0ocwO4sjGE

池田さん、慶応SFC教授
豊田さん、noiz

第6回、隔月で、まずやってみた。
色々な専門家の話をそれぞれしてもらった。

池田さん、慶応SFC教授
最初は需要について半信半疑だった。
もっと若い世代、現役バリバリの世代に聞かないといけないのでは?
とコアメンバーに声を掛けた。
コアメンバーが建築情報学を意識しているというという点が、一番良かった。自信が持てた。
その上で今回は、パイオニアの方々、対立という形にしたくはないのだけれど。

藤井さん、東工大教授
自分は古い側として呼ばれるだろうなと思った。
今自分が学生ならそっち側で話せたのに(笑)
卒論の頃から計算機でどう計算するかとかをやっていた。
作曲家と建築を音楽で表現するといったこともやっている。

渡辺さん、筑波教授
意外と先輩が多い
自分としてももっと建築でこういう話題を扱うべきだと思っていた

中西さん、慶応SFC教授
1998年ICCでの展覧会
情報系だが建築系の方と話す機会が多い

三井さん、日本大学教授
日本大学で初めは構造。
10年前、情報基本技術委員会に参加、
楽しかった
いろんな方がいらっしゃった。
構造にはみな似た人が多かった。情報にはいろんな人が来た。ザワザワした場所だった。
上野東大教授、情報はそういうザワザワしたところに生まれるとおっしゃっている。
ノートPCで武装してこなかった事を後悔している。

池田さん
その場で思いついたことで議論したい
プレゼンの準備をしてこないでくださいとお願いしていた
会議のようにしたいと思っている

これをやりながら、建築情報学とは何かということか、そんなに簡単ではないというのは我々も分かっている。

教科書ということで、標準化、固定されてしまう感じが嫌なのは、我々も本心からある。

なんのアンカーポイントもなくなるという危機感もある。
それで、今日話すことになった。

豊田さん
教科書があって、はじめて大学で授業なり、生産が出来る。
教科書を実際に作るのは膨大なので、まずは目次を作ってみようとなった。
みんな辛く、ひーこら言いながら作ってくれた。
これが足りないんじゃない?と後でサンドバッグにしてくれれば。

石澤さん
在来建築手法からの拡張をめざして

情報は、守破離の破離をやりたい人が多い
守をやらないと次に行けない

教えきれないのでは?
→選択できないのでは?
→後で戻ってこられる本、演習問題があると良い

NATSPEC
(★水野:枯れた技術の水平思考的な?)
世の中にあるものを使って、効率的に
世の中にあるものを増やさない
そういうのを見つける力をつけさせたい

系の獲得を絶対入れたい

風で建築したいという人は多いが、風圧なのか、○○なのか、ブレイクダウン出来る人は少ない。

木内さん
モチベーションごとの知見のネットワーク
→プロジェクト的に運用する

初学者のためというより、
テーマの掘り下げや伸び代開拓のためか?

データをどう取り扱うか、プログラミング、データマイニング、モデリング。
まとめて説明してもらうとすごく説得力がある。

よりプロアクティブな付き合わせ。ファブリケーション、インターフェース。情報→建築=現実→情報に戻す。
★★★
水野:ほんとコレ!ココにメタAIを絡めていかなければいけない。

相互作用の方向性が見えた後。
ゲーム。サイバネティクス。コミュニケーション。
伊藤亜紗さんの話は面白かった。木内さんのイベントがきっかけで、人工知能研究者の三宅さんと伊藤さんの対談を実施させてもらった。

角田さん
みんなの目次をみて、最後に作った。視点を変えようとした。

道具を自由に使いこなして分野を横断せよ。
アナログvsデジタル→アナログ+デジタル。

情報を核に
何のための建築情報学なのか?
実務の中で長くHUBになるものが必要。
→背景が必要。起こる問題の理解も対応が必要。闇雲な詰め込みはダメ。

横断可能な共有基盤を作る。
何をしたら何が可能になるか。の共有。

★水野:京大の西田先生や、豊田さんも言ってる、まさにコモングラウンドだなぁ。

ティムインゴルド、ラインズの続編、メイキング
単に情報を提供するだけでは、知識を得ることはおろか物事を理解することすらできない

学ぶことを学ぶ、二次学習
ループを作れなければ価値がない

MITメディアラボ
ニール・ガーシェンフェルド
ほぼ何でもつくる方法
★★
水野:これ面白そう。後で調べる。

水野:
角田さんの目次、批判したいわけじゃないんだけど、話の導入に対して出てきた目次がカナリ固い印象がしてしまう…。人を扱っていないからかな…??

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池田さん
議論の切り口として
1.建築情報学の様相へ(体系化へ)
2.建築情報学の学習法(教育へ)
3.建築情報学の応用法(社会へ)

池田さん

計算論的
認知論的
社会論的
技術論的
創造論的

な側面があるのではないか?

渡辺さん
広大で難しそう。
学部なのか大学院なのか、という視点があればリアリティが持てる。
建築教育は設計実習・教育が中心。そことの接続が必要なのではないか?

中西さん
既存のカリキュラムとの関連性など全く考えないのも良いのではないか?
1年生でプリンストンの原著をやったあとに、建築バージョンのコンピュータアーキテクチャをやるのも面白そう。
ただ、既存と並列してやるなら、大学院でないと難しそう。どこでコースを分けるのか。が難しいかも。

三井さん
全くないから作るのか?分散してるから作るのか?
個人的な好き嫌いだと、全くないから作る方が楽しいのではないか。選んで集めて再構成するのは本人に任せれば良いかも。
全くないのは、建築という分野における情報はどこに当てるべきか。
目次を書けと言われたから頑張って書いちゃったのかな?読みたくないくらい多い。
プログラミングは大事。

藤井さん
どれも自分で受けてみたいくらい魅力的。
ただ、全部受けるのは大変そう。
3年の後半でやっと座学が終わる。そこから説明を始めるとデータ構造だけで終わってしまう。
どうやって建築と社会と接続するか、が気になっていた。

堀川さん
教育で使う紙の教科書ではないと思ってた。
紙というより、Wikipediaのようなハイパーテキストを想像していた。
コレクティブナレッジとして。

木内さん
プロジェクトをやるという事だけが決まっていて、単位がつくという事もあった。藁をも掴む思いで情報を取りに行くというのを見ている。指数関数的に伸びる事も見ている。そういう事もあるのでは?

木内さん
カオスだし、それが必ずしも良いとは言えないかもしれないが。

三井さん
建築において、クリエイションが一番大切だなと思っている。木内さんの話を聞きたかったと後悔している。
イメージ的なものを論理的な方に写す時のその間が情報ではないか。
水野:この考え方面白い!

渡辺さん
情報建築学科という(乱暴な?)主張もあったが、いっそそうだとして、
どんな人材を輩出するのか?
数学がツールな学科も、数学が目的な学科もある。
水野:ここがWhyになるのに…流された…。

藤井さん
建築だけでなく哲学も専攻していた。
あなたは建築を消費してるだけ。なにも返していない。と批判されたこともある。
どちらにとっても貢献できることが必要。深掘りできることが必要。

豊田さん
分化して共通基盤が持てなくなっている。
それを持つのが大切。
全然違う領域からAIを使って〜と建築を見てくれた時に、共通の言語を我々が持っていないのが問題。
藤井先生のおっしゃるような問題が起きないことが大切。
単純化して教科書をつくる。としてみた。
学部四年間で学べるのもではないが、内部の流動性と外部からも取っ掛かりやすくできるのが必要なのではないかと思っている。

木内さん
どういう人材を輩出したいのか?
という点から答えが出ない前提で話すが…
面白いなと思ったのはビルドのアキヨシくん。
木内さん:ビルドのアキヨシくん。社会状況も考えている。技術が普及した今だからこそ、結び付け方の広い知見がある。5つのどれか?というよりどれもそれなりに出来る人が活躍している時代になっている。5年前の感覚とは違う。
ネットワークとして広く繋げられる人。
もう5年で変わるかもしれないけど、それを追いかけることが必要。

角田さん
うまく繋げられてないから、人が付いて来ていないと思っている。
アキヨシさんの話も、その背景があるはず。
そのままやるのではなく、根底的なところを共有する事が大切なのではないか。
なんでそれが必要なのか?というところを共有する必要がある。
教科書がやることはそこではないか?
優秀な人は繋げられるが、それ以外の人は建築と情報の分断をつなぐ事が出来ないのではないか。
どうすれば、建築と情報を分けない人が出てくるかというのが大切ではないか?

藤井さん
どこかで繋がってる仕組みが欲しい。
実装、計算表現にフォーカスした話が多かった。
コンピュータサイエンスの本だと分からないけど、建築情報学の本なら分かると言うのがあるとよい。
水野:三宅さんの人工知能のための哲学塾に通じる!

中西さん
多摩美の久保田先生
プロセッシングで模写する
コードを書いてデザインをすることでデザインの理解が変わる。

それを初めからやるデザイナーを育成していくと言うのが、建築情報学と近いのかなと思った。
どう教育していくかは、これからか。

プログラミングというものが、10年後どれくらい浸透しているかイメージ出来ないが。
キーボードを打つのが苦手な若者が多い。
スクラッチのような言語の方が親指に向いているのでは?(笑)

豊田さん
プログラミングは建築情報学に必須か?

★水野:
どういう人材を育てたいか次第では?

中西さん
コンピュータの性能があがっているから、プログラミングを直接しなくても出来る可能性はあるとは思うが、膨大な計算量を使うということはどういうことか、理解できた方が良いのでは?出来なければBIMを使うのと差別化できない。延長になってしまうのでは?
どういう人材を育てたいか次第だが。

石澤さん
建築情報学に外せないものは、コンピュータでないか。
紙のままではダメ、なにかしらコンピュータに取り込む。
いじり方はプログラムでもノードベースでも良いのでは?

石澤さん
プログラムの科目であれば、Requireされた言語で記述できないと単位がもらえないが、建築情報学ではそうではない。数年後は言語が変わってるかもしれない。噛み砕く顎の力が大切。
コンピュータとの接続を定義する学問ではないか?

三井さん
プログラミングは必須。
頭の中の膨大なイメージを、プログラムを通して出す、試してみるという事が大切なプロセスだと思っている。
自由度、スキルとしての自由度の高さが大切だと思うので必須。

堀川さん
僕も必須。(プログラマーだからじゃないですが。)
10年後、誰もがプログラミング言語で喋れるようになってないと。
情報学である以上、コンピュータに直接命令できない立場でどうするのか?
他人が作った文章を貼り付けているだけではダメなのでは?

★★
水野:それは違うのではないか?
プロ野球選手はバットを自分で作れない。プログラムはあくまで道具。

水野:情報として扱えるソフトは、コルク抜きではない。ナイフのような物。色々な使い方が出来て、色々な物を生み出せる自由度がある。もちろんプログラムの深くまで理解できた方がいいとは思うけど。(36歳ゲームプログラマー)

渡辺さん
学会としてつくるには、コントリビューションを考えるのが必要。
地理学、地球環境、いろんな人が入ってきた。
そういう戦略が必要。

豊田さん
人工知能学会
人工知能とはなにか、まだ定義できていない。
社会的な盛り上がりがあってできちゃってる。
こういうの(建築情報学)もそれでいいかと思ってる。

★★
水野:昨晩の阪大石黒先生と、哲学者マルクス・ガブリエルの対談に通じる。

藤井さん
計算機での計算は記号操作、電圧操作。
建築デザインとはそうか?非論理的な飛躍で語りたくなることもある。が、ある段階ではインストラクションに従っている。
プログラムが出来ないとそれが出来ないということだと、その授業では言っている。

中西さん
ヨゼフアルバース
配色の設計
コードでトライ&エラー、イラレでトライ&エラー、紙でトライ&エラー、それぞれ違うのではないか。

ゲームの会社、映画の会社など、建築空間も広がっている。
建築や都市がわかる情報家はますます今後必要になる。
社会と接続するときに建築学科としてどう捉えるのか。
豊田さんのいうように、ニワトリタマゴだけど先に集まってしまうというのも良い。

情報デザインというのがあるが、体系化してしまうことで失われる躍動感もあるかもしれない。学科にしないことで躍動感を保つ方法もあるかもしれない。

堀川さん
僕はそういうスタンスなつもり。
実務の人たちの成果を集める、カテゴライズするのが良いのか?というのもあるが、当てはめられるようにするのがいいのか?という形で目次化した。

石澤さん
ニーズが捉えられていない。
体系としてフィックスするのではなく、旗を立てるという、そのベースになるインフラは何か?という事を考えている。

池田さん
藤井さんのクリエイションは教えられないというのを聞いて、僕ら、特に僕は、デザインマインドというものはあるという前提で話してしまっている。
ということに気付いた。
デザイン欲求をどう扱うかという問題があるなと感じた。

■Twitterの内容を踏まえて
指摘:情報工学みたいだ。

藤井さん
身体には埋め込まれているけど、記号化できないものは、建築に埋め込まれている。
それを情報として扱う事が出来る。
石垣を手で解体することで抽出できる物がある。

豊田さん
BIMやコンピュータの進歩による扱える評価関数の幅の増加。
フィジカルコンピューティングとして扱うということだと思う。

石澤さん
学問と学問が自然につながることはない。
誰かが持ち込む。人の影響。
みんな料理はできるが専門家が居ていい。
インフルエンサーの力。

渡辺さん
コンピュータによって創造性をいかにエンハンスするか。弱いAI論者だけれど。
コンピュータが囲碁における新しい手筋を発見したりしている。

豊田さん
コンピュータは必要?手段?目的?
使うことが目的?

渡辺さん
ズルイ言い方をすれば全部。
手段であり目的。
一度Pythonを教えるが、一回忘れる。卒論で必要になって思い出して、やっと習得する。

角田さん
コンピュータはエンハンスする道具。
もう一つ建築情報学が出来たとき、これまでのものの見方がガラッと変わる可能性がある。
それをいつ教えるのか。

木内さん
その時々で達成したいことは色々ある。
必要で作っている技術もあるが、勝手になっていくこともある。
こういう人が必要だというのもあるが、それを一つに見定めるのも可能性として難しい。
直感でいうと、いろんな現場の方と接していると、建築からどう情報に出せるか?という時に、それがどこから来ているか、どういうストーリーがあるのか?ということ、情報まで消費するという感覚も出てきている。
それも含めて、価値と価値を繋ぐことができる人が大切になっている。
ここに情報のリテラシーが必要になっている。
それを目指すという事で、80%コミットできる。
★★★
水野:この木内さんの感じ、メッチャ共感する!

渡辺
建築学会の情報システム委員会としては、受け皿になってないのか?

木内さん
学会に対する理解が浅いので、間違っているかもしれないが…。
プロジェクトで何かをやりたい。早くネットワークを作りたい。
プロジェクトにコミットできる仕組みがあるか?学会に放り込むという選択肢はない。
論文をプルーフする役割ならそういうものかもしれないが、そういう所が少しすれ違っている。
今の時代に必要なのは、自分のプレゼンのようなもの。

三井さん
建築情報システム委員会
今もいる。
あの中でうまく収まるためには、少し機能を低下させないといけない感覚はある。
もっと流動的で変化にもついていけるものが必要な気もしなくもない。

豊田さん
建築学会に入っていない不謹慎な第三者の立場からだが…。
人工知能学会、ベンチャーのようなすぐ社会にコミットできそうなもののアクセス性がある懐の深さ、機動性の良さがある気がする。
今の建築学会の雰囲気は違うのではないかなという思いがある。

よく分からないけどいっちゃってみれば?という思いがある。

池田さん
建築学会の外に建築情報学会を作るのは、建築学会の一部ではない価値を提案しなければいけない。と感じた。
必ずしも建築という姿でなくても、今までの建築が果たしていた役割を果たすものも扱えるのではないか?

VRの中での建築物などは、今までの建築学会のベースとは別なのではないか。

中西さん
建築学会と人工知能学会、どっちも入ってる
ちょっとズレてると喜んでくれるが、
大きくズレると、それ建築ちゃうやん、と刺される。
建築情報学会という一度外れる、そういう空気から離れるというのはアリだとは思う。
どういう人材を輩出するのか。
堀川さんが言ってたみたいな、建築じゃない人が建築にアクセスする人が出てくるのは面白い。
何人かのロールモデルが出てきている中で、躍動感のあるコミュニティがゲームや映画とつながれる場所として出来るのなら、教科書ももう少し違う方向へ進む気がする。

堀川さん
情報を介して建築に関わって貰えるのではないかと思っている。
アキヨシさんのような例を見せることで、建築を出た人が必ずしも建築をやらなければいけないというしがらみから解き放ってくれるのではないか。

豊田さん
ホテルのAirBnB、タクシーのUberの

■コンピュータの必然性
石澤さん
建築はモノであり、情報の塊
だからコンピュータが使われている

ただ、横断的に見られていない。
もう少し、アダプタビリティが必要。
だからみんなが同意しているのではないか。

角田さん
建築を作って人と人に伝わるという事をどうするか。
コンピュータの仕組みの考え方を建築に応用できる。結果コンピュータも使える。

木内さん
必要性と言われると疑問符がつく。
周りとの関わりという意味でデータだから、それを扱う時はコンピュータがあった方が良い。
ただ、建築だけであれば不要。なくてもできる。あった方が面白い。

水野:完全に同意

堀川さん
アメリカ行くのに飛行機を使わないのか?という感じ。

三井
選択肢が増える。問題解決において選択肢をすごく増やして一番いいものを探したい時に使える外部脳がコンピュータではないか?

中西
グラフィックデザインでも、
手でもコンピュータでも出来る。
でも新しい物は出るかもしれない。
それを探求する人が集まるのは当然。
建築情報学会が出来るのも当然。

ジェネラティブアート。
ラインとグラスホッパーと規定されてしまうと、似たものだけになる。
それでは価値がない。その向こう側に価値があるはず。

池田さん
すでに世の中はデータとコンピューテーション。
なぜ建築という言葉が必要か。建築における、建築とは何か?と考えると、建築情報学がなぜ必要かという答えが出るのかもしれない。
一回解体されたあとの建築。
★★★★
→水野:これは確かに。一周した後の問い。

豊田さん
池田さんの話はその通り。
建築情報学会とはそれを考える存在であるべき。

藤井さん
建築とは何か?を考えていた。
建築は物質で作るものとは定義されていないかもしれない。
情報でできた建築物があるかもしれない。

水野:建築学会側からこういう意見が出てくるのは凄くいいのでは?

必要性とか関係なく、好きな人が集まって
ケーキ好きな人が食べてて、それ必要か?って聞かれても答えたくもない。
★★★
水野:これは違う。
教育者はココをWhy->How->Whatの順でしっかり説明する義務がある

石澤さん
もっと柔らかい、バーチャルなところでの建築もあって良い。
現場の工程管理なども沢山ある。そういう現場の課題との接続もフロンティアとしてある。ゼネコンさんなら出来ると思われて冷や汗かいてる部分もある。

藤井さん
BIMはあるが、まだ分断されている感がある。
シームばかり。シームレスになっていない。
それを繋げなければいけないなと感じる。
シンガポールの事例。

石澤さん
まだまだダメな点がある。
実務ではないと切り捨てられる。
旗が立てばやれる。
★★★
旗がなくて動きづらいから旗を立てなければいけない感じ、メチャメチャ共感する!

豊田さん
積算の論文はどこに出す?

建築社会システムでしょ?情報に出してください。

■質疑応答
清水、日本大学名誉教授
最初は建築、助手
海洋建築科
海洋学と建築を結びつけた新しいものを日本大学で発信して、建築学会で公認された。
海洋建築科の教授をしつつ、情報の教授でもあった。
コンピュータで応力計算などをした。
計算力学が出来た。情報科学の中ではそれらやファジー理論などを教えていた。
その人が使いたいものを使えば良い。

学術推進委員会の委員長をやっていて、15の委員会がある。
建築情報学会がどれくらいの人数がいるのか、どれくらい議論がされているのか。
本当に必要なら作れば良いのではないか。

国際津波防災学会が1年前に急に出来た。国内にないのにいきなり国際ができた。

池田さん
過去5回の参加者比率は、建築学会の人は半分以下。

質問者
名古屋大3年学部生
交通費1.5万
質問をしたい

建築情報学を編集するというところに立ち返ると、何を教えたいかというか、何を問いかけたいのかという事を聞きたい。
パラメトリックデザイン、グラスホッパーの実体験、自学自習で試行錯誤は3割くらい。
グラスホッパーを使えるようになるまで、7時間かかった。
問題集のような形、問いを重ねることで導くというのもあるのではないか。
どういう事を学生に問いたいのか。

石澤さん
教えきれないのはそうだと思う。
教えきれないから切り捨てるのも違う。
帰って来れば良い。

問いかけは何か?というのはその通り。
技術は陳腐化する。その上で、これは抑えた方が良いという物を書き出すのが大切。
実体験を通して感じたものを書き出した。

藤井さん
違うものを教えているが、きっと楽しいことがある。
だから今は我慢して、信じてね。といって教えている。

水野:難しいのは分かるが、我慢させずに面白いものを見せるべき。

角田さん
パラメトリックにデザインしなさいではなく、100案作れとか、手では出来ないような課題を問うとかにするイメージ。
手もコンピュータも併記して、その違いを体験してもらう。そういう話に上手くならないかなと思ってる。

木内さん
何に自分が一番興味がありそうか?
興味を持った時に一番大切なのは、自分で目的を定めて調べられる能力。
どこかに引っ張り出される。
そこでまた調べる。
自分に必要な道具を揃えられる能力。
★★★
水野:ほんとその通り。
明石高専機械工学時代に、三菱から来た技術者出身の製図担当教官がいらっしゃった。
廣田さん。
宇宙でのメダカの実験のポンプの設計などもされた超一流の方。
その人の話で印象的だったのは、
『この授業は未来の君たちのためのindexを作っているのだ。何かあった時に教科書のだいたいどこらへんを見たら良いか分かるか。それが大切。』
という話。いまでも頻繁に思い出すし、自分の勉強のスタイルはそんな感じな気がする。
興味があったら飛び込んで、とりあえず目印を打ち込んでおく感じ。

池田さん
問題集の方が楽だが、
発見的にやっていかなければいけない。

必要な事を学ぶために考え方を変えてもらう。必要な事が書いてあるのではない。方針を書いてあるようなイメージ。

渡辺さん
大学で教えている立場として
今の質問は全てに通じる
メニューを提示するのが精一杯
設計製図なんて時間内に終わるわけない。

全面的に応援する一方で、防御も。
情報システム委員会もそこまで閉鎖的ではない。
建築学会にもコミットしてほしい。

中西さん
エクスペリエンスデザインをやってますと自己紹介する。
空間の話、など色々な話が出来る。
UXデザインの教科書、という本が出た。いろんな人が集まっている。
まんまやがな、みたいなタイトルの本が出るのも良い。
UXデザインの教科書をまんま取り込んでいる学校はない。
新しいコミュニティが立ち上がり、今までのままでは取り込めない何かがそこにあり、一冊でまとまらなくても、取っ掛かりになるものがあるだけでも、座りが良くなることがあるのではないか。
第一歩を踏み出してもらうことは良いなと思う。

三井さん
今の建築学科、建築工学科
建築士を取らすということにフォーカスしている学校も多い。
そういうふうな設計の仕方があるということを教えてくれた環境は良いものだと思う。

教科書が、
どんなものがあるか、その先にどんなものがあるのかを見せることが必要。
そこから気づいて、自分で歩いていってくれるようになるものが教科書であり、授業であると思っている。
★これはその通り。
しかし大きな見通しを示す教科書があっただろうか。
「ブラックホールと時空の方程式」という本はそれをしっかりやろうとしている。教科書ではないが。

藤井さん
大学よりもっとアドバンスな人に向けて、道しるべになるものであれば、そういうものがあると良い。
まず建築に興味がある人が入りやすい、データベースの本など。建築の人のための道しるべが色々ある本。

水野:そういう人は勝手に見つけ出す。ここに参加してるゲームプログラマーの僕のように。ただ、もっと大きな動きが自然とどこでも起こるようにするには、教育からアプローチが必要なのではないか。

建築学会の情報システム委員会の委員ではない。建築学会の中で座りの良い場所があると良いなと思っている。
いろんな人と話す時にテンションが違うので、いろんな人と話すのは楽しい。

池田さん
今日の話を噛み締めながら、もう少し頑張りたい。
メディアパートナーの10+1さんからは、教科書というものを出してくれと言われている。
頑張りたい。

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