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言われたくなかった”妻の一言”

『いつになったら、稼げるようになるの?』
という妻の一言に、

『お前は、何もわかっていない。黙ってろ!』
つい、キツイ口調で返してしまいました。


辞める準備はしていたものの、まだ、
会社員で給料は入ってくる状態でした。

だから、決して、生活に困っている、
というような状態ではありませんでした。


ただ、

妻としては、

「もうすぐ、稼げるようになるから・・」
「もっと、家に居られるようになるから・・」

という、

いつ実現されるのかハッキリしない
耳障りの良い口約束のようなものが

実際のところ、どんな状態なのか
知りたかっただけ、だったのかもしれません。


でも、

何気ない妻の、その一言は、

「いつか、言われるのではないか」と、怯えていた
本当は、言われたくなかった一言そのものでした。

そして、

感情的で、威圧的な言葉でしか
返事ができなった自分が

なんだか、とても惨めに思えて
なりませんでした。

起業活動を始めて3年目のことでした。



こんにちは、竹岡佳信です

私は、49歳の時に、部長からヒラ社員に
降格されたことをチャンスと捉えて、
起業活動を開始しました。

大雑把に言えば、

定年まで会社生活を続けたとしても

これまでと同じような世界で
これまでと同じような毎日を過ごすだけで

何も、ワクワクすることが無いように
思えたから。。


もし、自分が、60歳以降も、それなりの期間
生き永らえることが出来るのなら、

その時間を『余生』として無為に過ごすのではなく、

これまでと違う人生のために、使いたい
と思ったから。。


だから、、

『会社を辞める』という決断は

ある意味、自分の人生をどう生きるか、という
ワガママから出たものだったのかもしれません。


でも、一方で、

家族と一緒に過ごせる時間を増やしたり、

『会社の近く』という制約を外して
別の場所に住んだり、

混み合う週末や祝日などではなく、
空いた平日に、いろんなところへ行ってみたい

とも考えていました。


その前提として、

『給料と同じ程度の金額を稼げるようになる』

という条件を、最初にクリアすべき義務のようにも
捉えていました。


だって、、

自分が言い出したことなのだから、
妻や家族には、絶対に、迷惑をかけない。

今までと、同じ生活をさせてやる必要がある。


だから、、

一人で頑張るしかない。
弱音を吐くわけにはいかない。

そうやって、毎日、必死に
行動しているつもりでした。


本当に焦って、追い込まれていたのは
妻ではなく、自分自身だったのだと思います。


『いつになったら、稼げるようになるの?』
という一言は、

自分の不安を見透かされたように感じたし、

そんな"弱い自分"を認めたくなかったからこそ、
強い言葉で反発してしまったのかもしれません。


でもね、、


家族は、ある意味で、運命共同体です。

会社を辞めるということは、
収入源が変わるというだけではなく、

生活のリズムも、住む場所も、
付き合う人も変わる可能性があるということ。

その影響が、自分だけに
とどまるはずがありません。


だからこそ、

家族に対して、状況を正直に伝えることは
運命共同体の長として、当たり前のことだし、

何も知らされないことに、妻が不安を感じる
ことは、ごく自然なことでした。


家族は、『社会』という
支え合う人間関係の『最小単位』
という捉え方も出来るでしょう。


ビジネスは一人では出来ません。


自分と顧客になってくる方たち

そして

ビジネスに関係してくる人たちが

それぞれに、なんらかの形で
支え合うことが出来るからこそ
ビジネスを続けていくことが出来ます。


その関係性を築くことが
経営者の仕事であり、

その関係性をメンテナンスしながら
維持していくことが

事業のサステナビリティを左右します。


勝手に頑張って、勝手にテンパって
家族に心配をかけるようでは、

ビジネスそのものも
上手くはいかないかもしれません。


時には、弱音を聞いてもらい
妻と状況を共有することで、

自分には思いもつかないような
アイデアをもらうこともありました。

小さな運命共同体を大切にするからこそ、
与えられる相乗効果とも言えます。


もし、あなたが、

『家の外で、仕事をして
 お金を稼いでくるのが自分の役割だ』

と思っているのなら、少し、
考え直してみて欲しいんです。

あなたが、家の外で
存分に働ける状況を維持するのに

家族はどんな役割を果たして
くれているでしょうか?

そして、

もし、あなたが、会社を辞めて
自分のビジネスで一家を支えていくとして、

家族は、あなたに、どんなことを
して欲しいと考えているでしょうか?


20代、30代の頃のように、
ガムシャラに行動するだけではない

家族の「生き方」のバランスを
取ることも、また、

50代からのビジネスには
必要な要素なのかもしれません。

人生の経営者になる


収入を確保することは
生活のベースとして必要なこと

家族との信頼関係を高めることは
人生を豊かにするために大切なこと


また、メールします


八ヶ岳のログハウスより
竹岡佳信

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