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僕と安部公房作品との出会い

最近、書店にあたってみると、文庫の売れ線コーナーに安部公房の『箱男』が並んでいる。どうやら来年、映画として上映されるらしい。
それでもって、僕も久方ぶりに安部公房なんて読んでみようと思い立ったわけです。ですが、一読してみて
「わからない」・・・
これには愕然としました。安部公房作品は20年前にハマって結構読んでみたはずなので、『箱男』くらいはわかるだろうと思ったが、わからなくって、二度目メモ取りながら、頭を整理してようやく?まぁ難解だけども分かってきたのです。


安部公房『箱男』


僕の安部公房作品との出会いは、20年前に鴻上尚史さんが演出した『幽霊がここにいる』という作品でした。池乃めだかさんが主演した、大変コミカルな舞台を僕は今はなき大阪の近鉄劇場で観たのでした。
その作品がなかなか面白かったのですね。

まだブログが普及していない時代だったんですが下記のような記事がありました。


それと、僕の中で、「安部公房」って誰?
という疑問も生まれて、書店で尋ねてみたのですが、『幽霊はここにいる』は、もはや絶版になっているとのことでした。
そこで、図書館にはあるんじゃないかと思い、探したら、文庫本でありました!
そして、読んでみると、やっぱりかなり古い作品だったのですが、面白く読んだのですが、
他の戯曲『制服』『奴隷狩り』といった作品が、
思いのほかエグくって気持ち悪くなったのでした笑。

この度、また図書館で探してみたのですが、ありました!


『幽霊はここにいる』の背表紙


でも単行本でかなり古い書籍でした。

20年前、『幽霊はここにいる』を観てから、安部公房の小説にあたってみました。
しかし、よくわからない・・・
よくわからないのだけど、それなりにウィットに富んでいて読んでみたら、いつの間にかハマってかなりの安部公房作品を読みました。

中でも一番好きな作品は、『人間そっくり』という作品でした。

安部公房『人間そっくり』

これもまた再読してみようと買ってきました。
それにしても難解な小説ですね。安部公房。
でもハマってしまうと抜け出せなくなる、妙な魅力があります。
『箱男』も再読して、あんなによくわからない作品だったとは思いませんでした。

皆さんはどう安部公房に出会ってどう読んだのか、興味がありますね。

僕の場合は演劇でした。一昨年のケラさんがやられた『砂の女』も秀逸な脚本、演出で面白かったなぁ。

ケラ作演出『砂の女』ポスター

『砂の女』も名作ですね。
20年ぶりに、僕の中で、安部公房ブームがきています!!


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