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タケノコと家族

今日タケノコ送るけど、明日いつ受け取れる?
明日中に下処理して欲しいんだけど。


唐突でこちらの予定を一切無視する嬉しい知らせが、実家から時々届く。

明日は午前中だったら受け取れるよ

と返信したが、母親から返事がない。
そのまま今日を迎え、早朝に鳴るチャイム。

ピンポーン。郵便局でーす。

大きな段ボールが届いて中を開けると、
直径5〜10cm、長さ30cm級のタケノコが6本、そこにいた。

だいたい毎年根曲がり竹という細長いタケノコが届くので(サバ缶と味噌だけで作るタケノコ汁が一番美味いやつ)、今回もそれだろうと思っていた。

これはすごい。このサイズは下処理の仕方がわからん。
早速、母親に電話し、お礼とイメージと違う旨と下処理の仕方を教わる。
皮むいて、米を少量入れたお湯に入れて、10分。

意外と簡単でホッとする。

そうして今、アクを抜いている間にこれを書いている。

僕は実家に帰る時よりも、こういうやりとりの方がなんだかよっぽど家族というつながりを感じる。仕事だったらありえないけれど、独特のルールと緩さと優しさがあり、そこに疑いがない。

ありがたい関係だなぁ。

そろそろ、タケノコが煮えそうだ。

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