Vol.12 住むことについて

今もまた私のコーヒーをアンナがいれている。冷凍庫には、いただいた燻製ナッツを砕いて乗っけたバニラアイスが待ってる。
大家さんが言ってたらしいんだけど、うちのアパートには、家で仕事をする人が多いらしい。
どおりで、居心地がいいわけだ。家にこもりたくなる。不思議なことに、「家で仕事をしたい」と思うようになったことも、この家に引っ越してからだ。
こういう風水的なことって、やっぱりあるんだろうか。

この間家のドアを開けるとき、隣の人と始めて遭遇したんだけど、わたしは瞬間的に目をそらしスマホを取り出しいじり始めた。これまであまり遭遇することがなくて、とっさに反応してしまった。

ご近所づきあいがない、人との繋がりが希薄だとか世の中で言われることがあるけど、わたしは昔から希薄がよいと思っていた。
子供の頃って学童があったりするけど、幼稚園も小中学校も地元のところに行かなかったから、夏休みにラジオ体操に行ったこともなければ、隣に誰が住んでいるかさえ知らない。近くに住んでるからこそ、少し知ってしまうとどんどんプライベートが見えてきてしまうのがいやで、無意識に興味を持たないようにしてきた。自分のペースを保つということに執着があるんだと思う。
前に学生アパートに住んでいた時に、近くに友だちが住んでいて困った時に助け合えるかわりに、今起きているか寝ているかわかってしまったり、家にいるかいないかわかってしまったり、そういうことを知られてしまう面倒くささをときどき感じたことがあったから、余計に隣の人と鉢合わせることへの戸惑いがあった。
みんな、どうやって住んできたんだろう。

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家洞リサ

続・姉妹の暮らし

姉リサ・妹アンナの交換日誌。ガチニートアンナを更生させたい。 2018年3月2日まで一緒に暮らしていました。 ルール▶︎ ・1日交代で書く ・毎日更新 ・ひとり3回遅延したら予告なく終了
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