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ダメ男と相棒と愛すべき猫と犬

さてさて、久しぶりに猫に絞った話を書きます。ま、厳密には犬と猫との話なんだけどね。

アタシが、正確には家族がですが、初めて動物を飼ったのは、たしかアタシが小学2年生の頃だったと思う。ちなみに初ペットは犬でした。
ただしこの犬のことはほとんど記憶がない。オスだったかメスだったかも憶えていない。
というのもウチに来てたった半年で死んだからです。
何しろこの犬、種別で言えばバセットハウンドだったらしいんだけど(これは親から聞いた)、ウチに来た時点ですでに老犬も老犬で、ま、完全に寿命です。

だけれども何だって老犬を貰い受けたのかってことですが、本当は子犬を貰う予定だったらしい。ところが実際にそのお宅(保護団体かなんかはいまだにわからない)に伺ってみると、ウチの妹と弟がそのバセットハウンドを気に入り、老犬だから、というのも聞かずにバセットハウンドを選んでしまったらしい。
素直に子犬を貰い受けてりゃあね、とは思うけど、今さら言っても仕方がない。

次に我が家に来たのはアタシが中学1年生の時。種別としては雑種にはなるんだけど、子犬の時はどう見ても柴犬でね、ただし大人になると柴犬らしさはそのままで柴犬よりもふた周りくらい大きくなった。だからよく、散歩をさせてるけど

「柴犬に見えるけど・・・でもこの大きさは柴犬じゃないし、これ、何て種別ですか?」

と聞かれたものです。
この犬の名前はバルボア。もちろん<ハンドルネーム>です。とっくに死んだ犬にハンドルネームもクソもないけど、何しろ<ぽんぽこ>がハンドルネームなので統一します。
時代が時代だからあんまり写真も残ってないんだけど、唯一見つけたのがコレ。




ちなみに切り抜きなのは元の写真からして(おそらくハサミで)切り抜いてあったんで、ま、こうするしかなかったと。
このバルボアはさすがに思い出深い。今のぽんぽこも賢い猫だけど、バルボアは実に犬らしい賢さで、忘れられないのはもう老犬になってからのエピソードです。
1995年、というと、阪神大震災のあった年ですが、ウチの実家は神戸なので、当然のように被災した。ま、半壊認定だし、身内で死傷者が出たとかではないんだけど、それでも電気も水道もガスも止まってるわけで、約2週間ほど、大阪の堺にある遠い親戚の家に厄介になっていました。
あ、アタシは厄介になってないよ。もうその頃はひとり暮らしだったし。

厄介になってたのは親と、そしてバルボアです。
しかしね、この時バルボアはすでに14歳。神戸から堺まで通常なら1時間もあれば着くのに、何しろ震災直後だから高速道路も幹線道路も、全部使えない。というか神戸から大阪に一直線で行く道がまったくない。
だから一回兵庫県を北に上がって、そこから京都まで行って大阪に向かうという超大回りルートで行くしかなかったのです。
その間、狭い車中でバルボアはおとなしく耐えていた。ましてやバルボアはクルマ慣れした犬じゃなかったから相当堪えたと思う。
別にそれだけが原因ではないんだろうけど、この年の夏に旅立ちました。

実家で飼ってた犬と言えばイイナックスもそうか。
イイナックスはいわば「震災での迷い犬」で、本当、バルボアと入れ替わるようにして実家に来ました。
ただし震災の翌年からアタシは関西からかなり離れた関東や九州に住んでたので、ほとんど愛着はない。たまに実家に帰って散歩させたりはあったけど、その程度です。
しかしイイナックスが飼ってたワンニャフルって猫は、これはそれなりに思い入れがある。

って、イイナックスって犬だろ?犬が猫を飼ってたのか?と思われるかもしれませんが、そうとしか言いようがないんです。つかアタシもその場にいたわけじゃないんだけど、とにかく母親がイイナックスを散歩させてた時に付いてきた子猫、ってことらしい。
だから実家で飼ってたというよりは犬が飼ってたという表現がピッタリで、とにかくワンニャフルは全部イイナックスに右に倣え。そんな調子だから猫なのにまったく猫らしくない。さすがに散歩はしないけど、それでもイイナックスが散歩に行く時は途中まで付いてきて、帰ってくるまで待ってたらしいし。


アタシが一時的に神戸の実家に帰っていた2004年にイイナックスは旅立った。でも、イイナックスより若いワンニャフルはまだ元気でね、でも猫らしくないからどう遊んでいいのかもわからなかった。
それが少しずつ、イイナックスが死んでから、猫らしさを取り戻しつつありました。
猫らしく甘える、なんてまったくなかったのに、ちょっとずつですが、ゴロゴロ言ったり擦り寄ってくるようになった。
アタシは再び実家を離れたので、以降のことはあまりわからないのですが、たしか2015年くらいにあの世に行ったはずです。

ここまでは実家で飼ってた犬と猫の話。ここからはアタシが自分で飼った話です。
と言っても以前、初代シッポミと二代目シッポミの話を書いたことがあります。


それ以降で言うなら現今の<ぽんぽこ>と<くるくる>ですが、じゃあそれ以外にはいないのか、というと、あれはアタシが大学時代だから相当前の話です。
もう、どういう経緯かは完全に忘れてしまったけど、とにかく子犬を預かることになったんです。と言っても、さすがに部屋で、つまりひとり暮らしのアパートというかマンションで飼うわけにはいかないので、とりあえず一時的に預かって、基本的にはクルマの中で飼う、という感じでした。
クルマで飼うなんて無茶苦茶もいいところだけど、冬だったし、言っても心配だからさ、なるべく夜遅くまでアタシもクルマにいて、早朝には迎えに行くってふうにしていた。

この子の名前はデカフ。もちろんこれもハンドルネームだけど、何でデカフにしたかというと、この子犬、謎にコーヒーの匂いがしたんですよ。一回だけ洗ってやったんだけど、それでもコーヒーの匂いが取れない。あれはいったい何だったんだ。
デカフと一緒にいたのはせいぜい3ヶ月ほどです。そりゃそうだよ。さすがにクルマでずっと飼い続けるなんて可哀想なことは出来ない。
でもデカフには本当に思い入れがある。たった3ヶ月だけど、いろいろ行ったからね。ま、クルマ飼いだったからいろいろ行かざるを得なかったってのが正解だけど。

ま、ぽんぽことくるくる以外の話はこんなもんかな。
本当はそれぞれ単独で書こうと思ってたネタなんだけど、noteからの卒業を決めてしまったのでこんな形での紹介になったわけです。
とくにバルボアのことは震災絡みなので、引き延ばそうと思えばっつーか、いくらでも書くことはあるんだけど、それはまた別の形で本サイトでやります。


もちろん、わかってるよ、ぽんぽこ。お前さんのことを書かなきゃ始まらないよな。いやnoteは終わるんだけど。


お、くるくる、久しぶりだな。当然くるくるののことも書くに決まってるじゃないか。
よし、ならばまずはくるくるのことから書くか。


違うぞそれは。大御所は最後に登場するものだ。紅白だって大トリは北島三郎じゃないか。つまりお前さんはサブちゃんだ。


当たり前だろうが。サブちゃんだぞサブちゃん。言っとくけど鼻の穴のことを言ってんじゃないからな!
とにかく、くるくるのことを書いていきます。
くるくるは相変わらずウチの実家にいるわけですが、もうね、実家に住み始めてから毎年なんだけど、虫刺されがハンパじゃないんですよ。

↑これでもまだマシな頃の写真で、えと、これは7月半ばに撮ったもので、今はもっと酷い。もちろん冬に近づくにつれて良くはなるんだけど、これが外飼い猫の難しいところです。

昨今、外飼い猫について否定的な意見がありますが、ま、ウチの実家は特殊です。
普通の住宅街にあるのですが、完全な袋小路で、つまりクルマが入ってくる危険性はない。しかも向かいというか隣の人もくるくるのことをよく知ってるってか可愛がってくれてるので、そこでオシッコをしても大丈夫。どころか、くるくる用のトイレさえ用意してくれているくらいです。

つまりクルマに轢かれる危険性もなければ近隣に迷惑をかけることも気にしなくてよいわけですが、それでも虫だけは別。さすがに何とかしなくちゃマズい。
最初、母親は猫用の虫除けパッチを首輪のところに付けてたみたいなんですが、これね、結構ニオイがするみたいなんですよ。もちろん人間にはわからないけど、やっぱ猫の方が嗅覚が鋭いから。ましてやくるくるは気の小さい神経質な猫ですからね。すごい嫌がったみたいで。
で、子供用の虫除けパッチに変えた。子供でも大丈夫なくらいだから猫もイケるだろうと。
これは上手くていったはいったんだけど、それでも虫刺されは相変わらず酷くて。

もうひとつ、如何にも「ああ、くるくるらしいなぁ」と思うのが「異様なほど毛づくろいをする」ことです。
ま、顔を毛づくろいすることは限界があるんだけど、9月の終わりに実家に帰って驚いた。腕を毛づくろいしすぎて完全にハゲ上がって、いやハゲてるどころじゃない。皮がめくれているのです。
写真も撮ったんだけど、あまりにもグロいので掲載見送り。何でお前はやりすぎってことを知らないんだ。

以前も書いたように、くるくるは猫らしい仕草っつーか猫としてやらなきゃいけないことは全部ぽんぽこに教わった。毛づくろいもぽんぽこがやってるのを見様見真似で、というかチラチラぽんぽこを見ながらね、真似することで覚えたんです。

ところがくるくるの場合、逆に言えばぽんぽこから教わってないことは出来ない。くるくるの方が圧倒的に身軽なので高いところに飛び上がったりは自分で出来るようになったんだけど、後は本当、何にも出来ないのです。
それはそれでいいんだけど、ぽんぽこから教わったことは<やりすぎ>レベルでやっちゃう。まるで

と言わんばかりなわけで。
まったく、大山ドラじゃないけど、キミってやつは、です。くるくるらしいっちゃらしいけど、毛づくろいをやりすぎてハゲて来ているのはさすがに。
そう言えばまだぽんぽことくるくるが一緒に住んでた時、ぽんぽこはこう言いたげな顔でくるくるを見ていた。

どうもね、くるくるだけは子猫気分が抜けない。もう立派な成猫なのに雰囲気は子猫のそれで、実に実に困ったヤツです。
まァ、くるくるは元野良猫ってことが関係あるのかないのか、とにかくぽんぽこよりも圧倒的に身体が弱いので、なるべく元気に長生きして欲しいな、と願っています。

さて、ぽんぽこの話です。
でもさ、あんまり書くことがないのよ。相変わらず、相変わらずって感じでね、少なくともアタシが本格的に面倒を見始めた2018年以来、なーんも変わっていない。
あれから4年も経って、もう老猫と言える年齢なんだけど、食べる量も変わらないし、相変わらず缶詰の時間になると本当にうるさい。緑内障になりそうな感じもないし、吐く間隔もあんまり変わらない。

もちろんそれはアタシにとって嬉しいことではあるのですが、こういうのは野球選手と同じでね、ほれ、野球選手でも突然、ガタッと成績が落ちたりするじゃないですか。あれが怖いんですよ。
でもさ、ぽんぽこの場合、フシギな不死身感がある。コイツはこのまま5年後も10年後もこのままなんじゃないか、とさえ、思える。

ここでも書いたように、ぽんぽこはもはやペットではない。相棒です。まるで

と言ってる感じすらある。
正直ね、もう、いろいろと「何だっていいよ」ってな心境になりつつあるのですが、ぽんぽこのことだけは何だってよくない。
「元気で長生き」なんて毒蝮三太夫が言いそうなことだけど、いや、毒蝮三太夫ならそうは言わないな。
話が逸れるけど、一回だけ毒蝮三太夫のラジオ中継の公開収録に行ったけど、抱腹絶倒の面白さだったもん。「まだ生きてんのかババア」と言いながら完璧なまでに笑いをさらっていく力量にはほとほと感心したものです。

だからね、是非とも毒蝮三太夫には「まだ生きてんのかこの老猫!」と言っていただきたい。ぽんぽこなら必ずこう返すから。

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