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横浜から松本へ。2023の松本山雅ホームゲーム運営ボランティアの日誌3

7月1日 愛媛戦
前回のホームゲームはアウェイゲートでHPとやる気を回復して、今回は1ゲートの誘導に戻った。 雨予報ということもあり、しっかり雨具の準備もしてきたのだが、やはり安物のレインブーツで8時間、10kmも活動すると足がむくんでしまった。 最後は歩くのが辛いぐらい。
とはいえ、人と話す時間が多いのは誘導のメリットでもあり、今日は神田社長やボランティア参加した國分選手とサッカー談義なんかもできた。 やっぱ、プロの選手から生の感想を聞けるのは良い。 途中出場の難しさを指摘したら、國分君は嬉しそうだったw
外から観ると、途中出場ならフレッシュだから走れるだろうと思うのだが、「一気に100%出し続けるのは難しいです」。 これは以前、元選手が解説で話してた通りらしい。経験者じゃないと分からんよね。 これを知ってからは、交代選手がどう試合に馴染んでいくかを見るようにしている。
バイトの大学生から「試合見れなくて良いんですか?」と訊かれたが、 スタジアムで結婚式してようが、乱闘があって誰か退場しようが、引退セレモニーがあろうが、人気ロックアーチストのライブがあろうが、裏方の自分たちは粛々と自分の持ち場の仕事をする。 そういうのに慣れてしまったww

7月16日 福島戦
2度目のアウェイゲートリーダー。前回はベテランさんにお任せだったが、今回はみな初心者なので、自分が全部指示することに。 前回がお任せだっただけに、結構適当になってしまったが、なんとかこなせたか。 讃岐サポに比べると、福島サポは大人しい感じの印象だった。
無線では、あちらこちらで急病人やけが人の情報が飛び交っていて、あの暑い中、長時間の屋外活動は厳しいなぁとも思う。 実際、ボランティアスタッフでも体調不良になる人もいるので、ゲートリーダーが一番気を使う部分でもある。 (今日は、我がゲートはみんな元気に活動終了してホッとした)
リーダー反省会は片付けの後、終礼をして、スタッフがみんな帰った後に、バモスの各リーダーがその日の反省点などを説明する。 なので、終わるのは試合終了後2時間後ぐらいw 何かセレモニーがあったりすると、さらに遅くなるww ちなみに、社員さんや神田社長も参加する。
いつも疲れ切って、ヘロヘロな状態で会議をやる訳だが、それでもここでしか共有できないディープな事情や本音も聞けるので、かなり貴重な場である。 プロスポーツのシビアな運営だけでなく、ほんの些細な気遣いで誰かを助けることになったり、それは90分の試合以上に大きな価値があるんだと思う。

7月22日 八戸戦
選手がピッチで勝利を目指すことがミッションなら、ゲートリーダーはスタッフを安全に楽しく活動させることがミッションであり、今日はボランティア、U-15レディース、アルバイト総勢約30人を無事帰すことができたのでほっとしている。
ある意味、我々もピッチの外で闘っていて、ベストを尽くしても上手くいかないこともあれば、納得がいかない内容でもそれなりに結果が出ることもある。 なので、選手やクラブが結果が出ないだけで、あれこれ言う気は起きない。 むしろ結果が出てない時の方がサポートしてあげたい、と思う。
別配置を何回か担当した後、今回は久々に1ゲートリーダーを仰せつかった。 定点で担当するのは、やはり性にあってるのか、結構楽しかった。 ただ、配布物があるため、スタッフが多くて、全員に目を配るのはそれなりに大変だったけど。 友人も結構挨拶しにきてくれて、それは1ゲートの良さだw
リハやっているところをちらっと見かけたが、それ以外はGLIM SPANKYの姿を見ることはなく、リハや本番の音を聞くだけ。 が、ちょうど玄関で無線を片付けていると、GLIM SPANKYのお二人が帰るところだった。 丁寧に山雅のスタッフに挨拶されていて、若いのに腰の低い感じの良い人たちだな、と思った。

最近にしては珍しくチケットでトラブってたので、その話を。 B席のシーズンパスとホーム自由のこども招待券を持った親子とチケット担当が揉めていた。 これで親子でB席に入れるのか?入れないなら帰る!と。 ま、普通はこどものチケットはホーム自由だからB席には入れないよね。
ふと、こどもさんの年齢を確認してみた。未就学児ですか?と。 どうやら未就学児らしい。 だとすると、そもそもチケットは不要です。なので、スタジアム内のゲートでは、このチケットを見せないでください、と伝えた。(中の担当者が混乱するので)
で、原則は未就学児の座席はないので、親の膝の上ですよ、と。 そこで、親御さんがやたら「電車と同じですよね?」と尋ねる。こちらは鉄道の正し旅客ルールは知らないので、座席が空いているようなら子供さんが隣に座っても良いけど、それは権利ではないですよ、と念を押した。
確かに今はガラガラなアルウィンだが、もしちゃんとB席のチケットを買ったお客さんが、その幼児のために座れなくなったら困るわけで。 幼児がチケットなしに座席に座るのは、運営側の好意であって、権利ではない。 そこらへんを勘違いされては困る。
色々あって機嫌が悪かったそのお客さんは 「どうせ、今年も来年も座席ガラガラでしょ。」 と捨て台詞を吐いて、入場して行った。 腹が立つというより、少し悲しい気分になった。

8月12日 富山戦
今回は外回りの誘導。 初めて来た、というお客さんが多かったせいか、結構入場時間を尋ねられることが多かった。 花火のようなイベントも多かったし、夏休みということもあったのかもしれない。
待機列の場所を尋ねてきた中学生の女の子二人は招待券が当たったと言ってた。 親に連れられず来ている中学生が、ここ長野県では珍しかったので、印象に残った。(首都圏なら別に珍しくはないが) あれだけシャトルバスの本数があれば、中学生だけでも来れるし、そうあるべきだとも思う。
体験バモスに来ていた女の子は、後で知ったが、U-15レディースの出身で現在松商学園でサッカーやっているらしい。 以前、ユースの監督をしていた西ヶ谷さんが「素直だが自立心が低い」と評した松本の子たちが、成長している証なんじゃないかなと、この子たちを見てぼんやり思った。
チームの戦績が思わしくないからと言って、野次を飛ばし、誰それの責任だ、とワメいてる親や大人を観てたら、そら分別ない子どもは落書きも許されると思うだろうさ。 クラブや選手が苦しい時こそ何をやれるか示すのが大人の矜持なんじゃね? 子どもは大人の鏡なのよ。

8月26日 今治戦
乗鞍ヒルクライムと重なったこともあり、ボラ募集期間が延びるという、滅多にないことが起きた。 夏場は終了が夜遅くなることもあり、毎年参加人数が減るらしい。 普段は40〜50番台ぐらいの自分の駐車番号が34番、という初めての経験w(フルバモスは38人だったのかな。)
人がいなければいないで、バイトさんを増強したりしてなんとかやりくりはしているものの、最近はバモスのメンバーも固定化してきたなぁという感。 みんなそれぞれのモチベーションでやってはくれてるものの、人数が減るとそれぞれの負担が増える、という負の循環に入ってしまう心配。
まぁ、そもそも世間が人手不足なんだから、お金が出るわけでもないボランディアが不足しないわけもないか。
ただ特定の少人数の人に依存するシステムは長続きはしないよな。 ワイも別に使命感を持ってやってる訳でもないし、頼りにされても困る、というか、頼りにされてるとも思ってないが。
県外からやってくる物好きを当てにしている運営だったら、トップチームの成績なんかよりも、そっちの方が心配だわww
ということで、多分当てにはされていないことを前提で話を進める。 結局のところ、クラブや運営とどう関わるかは、自分がどういう景色を見たいか、ということだと思う。
特定のイケメン選手を追っかけるのも良し、勝利至上主義でも良いし(それを他人に押し付けない限りな)、マスコットにハァハァするのも良し、レベルの高いサッカーを期待するのも良し。 ボランティアの運営だって、そのうちの一つにすぎない。
まぁ、使命感を持ってやるのも否定はせんけどな。

8月27日 ファン感謝デー
朝礼で小澤さん(取締役・山雅OB)が「20代、30代の若い選手は苦しい時に自分のためだけに走り続けるのは難しい。自分を応援してくれる誰かのためなら走り切れるんです。ファンサービスは選手のためでもあるんです。」 と話したことが、元選手だからこそのリアルな声だと思った。
入場列が3列だと案内していると「前は4列でしたよね」とお客さんに問われる。 「スタッフが足りないもので。」と謝った。 他のお客さんに最近のバモスの人数を問われたので、軽く答える。 あんまりお客さんに伝えるのもどうかとは思ったが、現状を分かってもらうのも大切かなと。
県外からの第三者目線で思うのは、信州人は黙々と働くことに長けてはいるが、発信力が弱いかなと。 ま、そういうところは個人的には嫌いではないが、発信力の弱さが不要な疑心暗鬼や勝手な噂の一人歩きを生んだり、公式発表より誰かの適当な思い込みを信じたりする傾向がなくもないw
最近は一喜一憂することもなく、淡々と業務をやっているせいか、選手や試合に対しても興味が薄れていたが、コンコースを歩くキラキラした選手を見かけると、「あぁ、やっぱりこれこそがみんなの応援のモチベーションだよな」と納得できた。 特にコロナ期のことを思い出すとね。



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