蜃気楼

おはようございます、こんにちは、こんばんは
宿です。




このnoteを見てくださっている方の多くは
おそらく、Buddiesの皆さまだと思います。
いつもありがとうございます。


自分自身、今メインで追いかけているのはと訊かれれば
「櫻坂46」と迷わず答えます。

ただ、
私の”坂道のルーツ”は別にありまして。

今回は今更ではありますが、
私の”坂道のルーツ”について
改めて書き残しておこうと思っております。

長くなると思いますがご容赦ください。





刹那

私は元々
別のアイドルさんを応援していまして。

このアイドルさんのMVの監督をある時担当したのが
みなさんご存じであろう、池田一真さんでした。

私はそこで池田さんの存在を初めて知ったのですが、
当時のオタクの知り合いの方に
元々乃木坂が好きで生駒さん推しだった方がいらっしゃって。

その方曰く、
池田さんは乃木坂46の『シンクロニシティ』のMVも作っているとのこと。

池田さんが監督のそのMVがあまりに好きだった私は
興味本位でシンクロニシティのMVを見ることになります。


乃木坂46『シンクロニシティ』


そもそも女性アイドルが好きだったので、
もちろん知っている方は多くて。

「あ、白石さんだ」
「生田さんも知ってるぞ」
そんな感じで見ている中で、
ほんの一瞬、ほんの1カットに映った

一人の女の子に目が留まりました。

それまで映ったメンバーはあまり表情が動いておらず、
見終わってみれば、ラスサビでは全員が笑顔で踊っていたため
おそらく序盤は「笑わない」という設定すらあっただろうに、

刹那、笑顔で映った一人のメンバーから
私は目が離せなくなりました。


この時の私はまだ、
この出会いで人生が大きく変わることなんて
知る余地もありませんでした。



邂逅

訊いてみれば彼女の名前は
大園桃子さん、というらしい。

鹿児島県出身の3期生。

そう言われても、
当時坂道の内部構造(?)はミリしらだった私にしてみれば
3期生が先輩側なのか後輩側なのかもよくわからず。

とりあえず、
グレーどころかアウトなのも承知で
You〇ubeでバラエティの動画を漁ってみました。

どうも、とても素直で
嘘が吐けない子らしい。

そして、
大園さんがそもそも
3期生最初のセンターであったことすら知らないままに
色々とMVも見てみました。

シンクロニシティの次に見たのは
確かSing Out!で。
なんかこの、フロントにいる黒髪ロングの子、
めっちゃ踊り方好きだし、
しかも大園さんぽいな…いややっぱこれ大園さんだな…
え、最前列って、大園さんそんなすごい人なのか…?
とか思いながら見たり。
Sing Out!の工事中ver.で泣いている大園さんを見て
心の綺麗な子だなあと思ったり。


所謂”沼”に落ちるスピードは
それはそれは速いものでした。

紅白で速攻大園さんを見つけて
綺麗だなあと思い。
乃木フェスをインストールして
推しメンを大園さんに設定し。
白石さんの卒業発表に際して書かれたブログで
白石さんが大好きなことを知り。
過去のブログを読んでみて、
つい最近まで休養されていたことを知り。

過去の円盤やCDの類を
大園さんが映っているものをメインに買い漁ったり、
大園さんに付随して3期生のことも好きになって、
乃木坂にハマり始めた直後、発売されたバスラ円盤もDay3(3期生本格参戦)を買ったり。
結局コロナ禍の自粛期間で
200あまりある乃木坂の楽曲をすべて履修するにまで至りました。
当時受験生だったことは内緒で…


特典映像やバラエティを見るうちに
段々とその人柄にも惹かれていきつつ、
でも、やはり私は
パフォーマンス中の桃子ちゃんが一番好きでした。





まっさらだったキャンバス

普段、こういう言い回しはしないし、
むしろこう表現しないようにすらしているのですが、
これだけは断言します。

アイドル、大園桃子は
紛れもなく天才でした。




彼女はずっと、
「うまく”アイドル”をできない」自分に
劣等感を感じていたようでした。
言葉や行動を否定されたら、
自分という人間そのものを否定されることになってしまう。
”アイドル・大園桃子”は同時に”大園桃子という人間”でもあるからこそ、
アイドルとしての自信を持てていなかったのだと、
そう感じていたのだろうと、
私は解釈しています。


でも、
桃子ちゃんのパフォーマンスは
そんな桃子ちゃんだからこそできたものだったと思っていて。

正直だからこそ、
パフォーマンス中の笑顔がとても自然で、

作り物じゃないからこそ、
手先まで神経の通った踊り方や
あまりにも美しいその目線運びに恐れ戦きすらしたのです。

きっと、バックグラウンドがないからこその
癖のなさ、作り物感のなさだったのだろうと思います。


もちろん、
作品を重ねるごとに良くなったのは事実だろうし、
実際、新しいMVになるほど桃子ちゃんのパフォーマンスが好きになったので、
絶え間ない努力が存在していたことも一ファンなりにわかっているつもりです。


それでもあえて”天才”だと言いたいのは、
『三番目の風』と『女は一人じゃ眠れない』のMVを見たから。

端的に言うなら、
最初からすごかったから。


初心者とは思えない、というのが
果たして誉め言葉として正しいのか
自分の中でも懐疑的ではありますが、、、
それでもやっぱり、すごかったんです。最初から。


『女は一人じゃ眠れない』は
表題曲『逃げ水』でセンターを務めた際のカップリング曲ですが、
MV撮影は『逃げ水』より先だったそうで。
(ソースを忘れてしまったが…)

それを知ってこのMVを見たら
まあまず間違いなく、みんな驚くと思います。
ダンスも歌も、もちろん芝居経験もなかった人ができるクオリティではない。
素人目ながらにそう思う表情の魅せ方でした。

乃木坂46『女は一人じゃ眠れない』Short ver.
(できればフルで見てほしい、、、)


そして『三番目の風』。

先に言いたいのは、
これはあくまで、ほかのメンバーと比較したいというわけではないことです。
前述の通り、私は3期生自体がものすごく好きだし、
3期生全員が大好きです。
なので、ほかのメンバーがどうとか、
そういうことが言いたいわけではない、とだけ
先に書かせてください。

当時、追い風に乗り始めた乃木坂46に加入した12人は
既に世間からの注目も高く、
その重責は計り知れないほどだったと思います。
そんな彼女たちの最初のMVで、

やはり、異彩を放っていたのが桃子ちゃんで。

3期生を知るうち、
こんなに魅力的なメンバーがたくさんいるんだ、と思って。
そんな彼女たちの中にいて、
それでもなお、言われなくてもセンターとわかるような、
圧倒的な存在感が桃子ちゃんにはありました。


乃木坂46『三番目の風』Short ver.


これまたソースを忘れてしまったのですが(見つけ次第追記します)、
山下美月さんが桃子ちゃんのことを
「アイドルとして敵わない」みたいなニュアンスで表現したのが
私はどうしても忘れられなくて。ソース忘れてるけど。

彼女がその道こそ望んでいなかったとはいえ、
なるべくしてアイドルになった人だと、私も思います。

そんなすごい存在に出会ってしまったのだという気持ちと、
むしろ、それほどの存在だからこそ出会ったのかもしれないという気持ちと。

アイドル・大園桃子に出会えたことは奇跡だと思うし、
でも、なんとなく、
私はどのみち、大園桃子というアイドルに出会っていた気もする。

私にとって桃子ちゃんは、
そんな、なんだか不思議な存在です。



付け足すなら

彼女の卒業を知ったとき、
何よりも先に出てきたのが「ありがとう」でした。


「別れに強くなる必要ってありますか?」

桃子ちゃんが先輩の卒業で発した言葉。

私の答えも、おそらく、彼女自身の答えも
NOだと思います。
私に限って言えば、別れに強くなんてなれない。

だから、もちろん発表を聞いた後、
意味わからないくらい、泣きました。
辛い、寂しい、まだ早いんじゃないか、でも十分頑張ったのでは、
あらゆる感情が脳内を渦巻いて止まらず、
ただ、涙だけが出てきました。

それでも、何よりも強かったのは
ここまで続けてくれたこと、
アイドルに、乃木坂46になってくれたことへの感謝でした。



進みたい道を決めた彼女の眼差しは、あまりにまっすぐなものでした。

それがたまらなく綺麗で、
どうしようもなく美しくて、
寂しくて、格好良かった。


5年の歳月、
70件目となる最後のブログで
彼女が「乃木坂を大好きになれてよかった」と言った意味の重さを
分かれる側の人間になれてよかったです。
重いのまで推しに似たかな?笑




桃子ちゃんが卒業して最初の乃木坂のシングル
『君に叱られた』の特典映像には、
桃子ちゃんのドキュメンタリー映像が収録されました。

サブタイトルは
『~1行を足すとしたら~』。

70件目のブログの最後は、
「皆様、本当にありがとうございました。」

ここに1行、一言足すなら、何と付け足すか。
これが、ドキュメンタリー内のインタビューで桃子ちゃんに問われた
最後の質問でした。






「幸せになります!」






笑顔で言い切った時、
「大園桃子推し」としての私が
全部、全部報われたような気がしました。


握手会が存在したご時世ではまだ出会えていなかったし、
お話しできたのも、ライブで会えたのもたったの一度きり。
もっと早く出会えていたら。
もっとライブに行けて、
卒業セレモニーも現地に行けていたなら。
思わないと言えば噓になります。

でも、
何一つ、後悔がなくなったんです。

乃木坂46に
大園桃子という、まっすぐで、心が綺麗で、
とっても素敵な人物が存在したこと、
そしてそんな素敵な人を応援できたことも、
応援できた日々も、
全てが紛れもない事実で、これから先もずっと消えない。

それが本当に嬉しかった。
勝手に救われたんです。
いや、ずっと救われ続けていたのかもしれない。


桃子ちゃんみたいな出会いはもうできないだろうなと思うけど、
そんな出会いができたこともまた幸せです。

これからも、
大園桃子ちゃんに出会えたこと、
大園桃子ちゃんからもらったもの、
全部全部大事に抱きかかえながら、
私も「今、幸せだ」と言い切れるような日々を送っていけたらなと、
そう思います。




長くなってしまいましたが、
ここまで読んでくださった方ありがとうございました。
なぜ今って感じですが、
なんだか感情が大洪水してしまい
どうにか整理しないと、と思ったので書きました。

自分の感情を整理する目的だったので
だいぶ駄文になってしまったかもしれない。すみません。



また、書きます。

貴女が明日も笑って過ごせますように。








僕が見ているもの
それが真実でも幻でも構わない
今 確かに 僕の目に映るなら
逃げてしまっても
追いかけたい

乃木坂46『逃げ水』より抜粋

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