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駅弁の老舗「大船軒」が消えた

 6月18日の東京新聞に掲載された記事。あの大船軒がJR東日本グループ傘下に入って、吸収合併によって会社が消滅。大船工場は今年4月に閉鎖。拠点も神奈川県から埼玉県に移すそうだ。大船軒と言えば「鯵の押寿司」が鎌倉の顔というか風物詩。いい酢の効き具合、ふんわり握って押す関西関東併せ持つ調理法、相模湾の新鮮な魚を用いた、駅弁のトップ格である。組織体の変更に伴う商品ラインナップの変更(つまり消滅)はないそうだが、寂しい話しである。それもJR東日本グループ傘下入りしたのは2009年だから、もう14年も前に実態はそうなっていた。駅弁業界も列車の高速化に伴う乗車時間の短縮で、現地売りは激減。全国各地のデパートやスーパーでの購入が増え、もはや何を以って駅弁と呼ぶべきか。単なる地方弁当と言っても良い状況となっている。それでも駅弁ファンとしては、長く続いて欲しい日本固有の食文化と言いたいところである。


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