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アジサイさんの命日

本日はアジサイさん、大海赫先生夫人の命日である。これほどにショックを受けた急死もあまりない(藤子不二雄Ⓐ先生の逝去も衝撃だったが)。大海赫先生の周りに人が多く集まるのは、本人のご人徳もあるが、何よりみんなアジサイさんのお世話になっていたから。今でもみんなが大海赫先生の行く末を気にかけているのは、アジサイさんへの恩返しという意味もある。2020年の日本人の平均寿命は男性が81.6歳、女性が87.7歳。女性が男性を6.1歳上回っている。巷を見ても年配者は女性の方が男性よりも活発で、もっと女性が長生きな印象を受ける。しかし必ずしも夫婦で男性が先立つとは限らず、女性が先立つことも少なくない。多くの男性は企業戦士で家事がダメ、地域社会に交流が持てないことで、老後も伴侶である女性に頼り勝ち。自分も仕事人間で家事や家計は伴侶に丸投げだったので、いなくなると何がどこにあるのか、何をどうしていいか全くわからない。

 大海赫先生は作家なので、企業戦士ではなかったが、作家活動に専念されて、生活の一切はもちろん作家活動のマネジメントもアジサイさんが切り盛りしていた。誰もが大海赫先生が先立たれるまで、アジサイさんが面倒を見るものだと思い込んでいた。何より多くのファンが心配していたのは、茨城県の鉾田市奥に移住されたのに、大海赫先生が運転免許を持っていないことだった。コンビニに行くにも車で30分という立地に危惧を感じていた。しかも大海赫先生は親兄弟もなく天涯孤独の身。幸いにしてアジサイさんにご兄弟がいたので、介護付きホームに転居できて安堵。コロナ禍の中、しかもアジサイさんというコントロールタワーを喪ったことで、お別れの会もできていない。自分も元職場の立場を離れて、あまり大っぴらに支援もできない、する余裕もない悔しさ。海に散骨でお墓は作らない主義なのでお墓参りもできない。アジサイさんのご親族と連絡を取りつつ、今の自分にできる最小限の支援を大海赫先生に行っているが、いつか何らかの形でお別れの会を持ちたいものだ。


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