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世界貿易センタービルが完全消滅

2日続けて芝大門でランチした。ここはかつてオフィスがあった場所。4年間をここで過ごした。通勤の最寄り駅はJR浜松町駅だった。駅前に聳え立っていたのは世界貿易センタービル。1970年竣工で地下3階・地上40階建て。まさに浜松町のランドマークだった。しかし日本で4番目に建った高層ビルだったので、老朽化と地域再開発の名の下に解体された。階上にも階下にもレストランや飲食店があり、思い出には事欠かない。中でも中華料理店「離宮飯店」で春日野親方と食事した思い出は忘れられない。
 そんな思い入れがあるビルだったので、ビル解体の進行は注目して
見ていた。既にオフィスは目黒に移っていたが、浜松町駅や大門駅を通る度に、だんだん低くなってゆくビルの姿を目にした。そしてとうとう姿形もなくなってしまった。既に隣接地域に新しい世界貿易センタービル南館39階が建っており、旧世界貿易センタービルの隣には日本生命浜松町クレアタワー29階が既に建っている。旧世界貿易センタービルの跡地には、2027年完成を目指して46階建てビルが建築される。1本だった世界貿易センタービルは3本に生まれ変わるわけである。昨今は田町の森永プラザビルも取り壊されることになり、いよいよ高度成長期の高層ビルが減価償却も終えて、建て替え時期を迎えている。今後は高層ビルだけではなく、首都高速道路などのインフラ施設が次々と見直しを迫られることだろう。その莫大な建築費を賄うために、日本社会は大きな重荷を背負わねばならないだろう。


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