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「デューン砂の惑星PART2」その圧倒的な迫力

映画「デューン砂の惑星PART2」。前回間違えて第1作を観てしまったリベンジ。実際には3年ぶりの続編となる。残念ながらIMAX版は予約のタイミングで席が取れず、通常版で鑑賞。
https://wwws.warnerbros.co.jp/dune-movie/index.html
 惑星アラキス転封で滅亡したアトレイデス家の母子が、砂漠の民フレメンに保護を求める。その行動に信頼を置かれて、息子ポールは「ウスール」というフレメン名と「ムアディス(戦場のネズミ)」という戦闘名を貰って、名実共にフレメンの仲間と認められる。一方で母ジェシカはフレメンの教母となって、シャーマニズムで帝国の裏を仕切るベネ・ゲセリット学院に対抗する。そしてポールは伝説の救世主「クウィサッツ・ハデラック」として、フレメンを率いて皇帝+ハルコンネン家に真っ向から叛旗を翻す物語。筋書き自体は勧善懲悪かつラブストーリーと単純なのだが、何しろ音響の迫力、砂漠の美しさ、サンドワーム(砂虫)の巨大さ、アラブを思わせる民衆のパワー、戦闘の激しさ、機器の精緻さに惹き込まれる。ポールがチャニに愛されるシーン、サンドワームによるサンドサーフィンに成功するシーンには、第1作でのアトレイデス家の苦難を知るだけに、ホロリときた。
 第1作を観た時にも書いたが、原作ではなく映画の作風に「風の谷のナウシカ」が影響しているような気がしてならない。サンドワームに引っ張られて砂漠をライドするフレメンの姿は、メーべに乗ったナウシカを想起させる。防砂具がないと暮らせない砂漠は、腐海をイメージできる。ハルコネン家の戦闘機の主翼は、腐海の蜻蛉の羽根を思い出す。そして何より砂虫は王蟲と相通ずるものがある。
 エンディングは意外な展開に。しかし第3作の誕生を予告させる締め括りでもあった。観るだけで圧倒されるスケールの映画なので、次回上映はまた3年後くらいか。それまで元気に生きていなければいけないな。

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