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「相撲博物館」で開催中「栃木山・栃錦と春日野部屋」展


 最近は場所中にしか行っていない「相撲博物館」。9/10〜12/14までは「栃木山・栃錦と春日野部屋」展。春日野部屋創始者は第27代横綱・栃木山守也。優勝は9回だが、当時は年2場所時代。今なら27回の優勝に匹敵する。172cm、104kgと小兵ながら、はず押しの完成形と言われる。それも3連覇の後に突然の引退。引退2年後の全日本力士選手権大会で現役の東西横綱を破って、6年後には玉錦や天龍を破って優勝🏆の逸話がある。引退後に当時は「分家許さず」の出羽海部屋から、特別に分家を許された。



 栃木山の急逝を受けて第44代横綱・栃錦清隆が現役続行の二枚鑑札で年寄名跡と部屋を継いだ。第45代横綱・若乃花と共に「栃若時代」を築いた。技能賞の常連で、名人横綱と呼ばれた。引退後には理事長となり7期14年の長期政権となった。この間に両国国技館の建築・移転を成し遂げ、若手や一門以外の人材登用で協会発展に力を尽くした。春日野部屋3代目となった第49代横綱の栃の海や、名大関・栃光を育てた。


 現春日野親方(栃乃和歌)は「日本相撲史」「大相撲錦絵」刊行でお世話になった。顔も怖くて厳しい稽古で評判だが、僕らマスコミには優しかった。考えてみれば春日野部屋部屋には富士ヶ根、竹縄、二十山、三保ヶ関、清見潟、岩友と6人も部屋付き親方がいる。年寄株払底の折に、よくもこれだけ世話したものだと感心。そのあたりは面倒見がよかった2代目の継承か。日本相撲協会でも理事として活躍されている。


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