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時津風親方の退職処分

時津風親方の退職届が、日本相撲協会に受理された。場所中の度重なる雀荘や風俗店通いが、週刊文春にスクープされたことによる引責のため。解雇処分の検討もされていたと聞くので、コンプライアンス委員会の出した結論は、退職金も30%減額ながら、むしろ温情措置と言っていいだろう。弟子の正代が小さい心を痛めながら優勝争いをしていた最中に何たる不始末。そもそも非常事態宣言下での初場所開催は、場所中に力士をはじめとした協会員だけでなく、観客にもコロナ感染者が発生したら、中止やむなきに至る可能性もあった。そんな中での時津風親方の他を顧みない行動は、まさに角界を、相撲を愛する人々に危難を与える愚行であった。
 ここでもう一つ取り上げたいのは、女将さんについて。角界では美人のことを「金星」と呼ぶ。平幕力士が横綱を破った時の昇給と同じネーミング。親方や力士の結婚報道を見ると、これがまた金星だらけ。そんな中で時津風親方夫人も大層な金星。芸能人ではなく、元一般人の坂本美由紀さんだ。正代関の大関伝達式の際に、謹慎中の時津風親方は同席できなかったが、夫人は同席されていた。その艶やかな着物姿は、アラフィフとは思えない美しさで華を添えていた。今回の時津風親方は、そんな夫人も泣かせることになるのである。部屋持ち親方は協会の仕事に弟子の鍛錬、それにタニマチ外交と忙しい。そういう中で実質的に部屋を取り仕切る女将さん(全く手を出さない夫人もいるが)。その忙しさと心労は並大抵ではない。前の阿武松広生親方が健康問題で職を辞した際、女将さんはとても悔しそうだった。親方は58歳、女将さんは55歳。どちらもまだ隠遁という歳ではない。特に夫人は元プロゴルファーの奥村久子さん。ゴルフの道を断って、阿武松部屋の運営に尽くしてきた。それが親方の健康問題で、道半ばにして、部屋との関わりが突然消えた。これと同じことが時津風親方夫人にも起こっているはず。ましてやその原因が親方の乱行だとしたら、その悔しさはいかばかりかと案ずる次第。

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