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寝技柔道を最初に描いた井上靖

寝技主体の高専柔道を描く「七帝柔道記」に触発されて、井上靖「北の海」を読み直してみた。四高(金沢大学)で寝技絞め技中心の「練習量だけが全てを決める柔道」という言葉に心惹かれた、主人公である洪作。洪作と彼を取り巻く若者たちのあまりのおおらかさに抱腹絶倒。そしてその多感さに落涙。あまりに良かったので前作「夏草冬濤」、前々作「しろばんば」、出発点である作品「あすなろ物語」「幼き日のこと・青春放浪」まで一気再読。いいなあ井上靖。「野猿」という自分のペンネームも、井上靖の作品「孤猿」というタイトルを「野に下る」という意味で、もじって付けた。2018年

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