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「PSYREN-サイレン-」がジャンプ+で無料だったので、久しぶりに読み返してみた

どうも、猫飼ってるけど猫アレルギーなんだよねって話100回くらい聞いた押方です。

ジャンプ+で「PSYREN-サイレン-」8巻分(全16巻)無料だったので、久しぶりに一気読みしてしまいました。(ジャンプラにもう10万くらい課金してるかもしれない)

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この漫画、とても好きです。面白いです。

そもそも異能力系バトルというジャンルが好きなのですが、この漫画いわゆる王道のバトル漫画とは異なり、終始切ない感というか、侘しい感じというか寂寥感の雰囲気を漂わせているので好きなのです。

読み終わった所で、この漫画が好きだという大前提もありつつ、良かった所とそうでない所をまとめようと思います。

※ネタバレあります※


あらすじ

主人公アゲハはある日突然、強制的に異世界に飛ばされるようになります。

そこは10年後の未来。

その世界には同じく現代から来た人がいて、その中にはクラスメイトの雨宮桜子や旧友である飛龍がいました。

未来の世界では禁人種(タヴー)と呼ばれる化け物たちが各地にはびこっており、元の世界に戻るためにはそれらと戦いながら指定される目的地まで行く必要があります。

また未来の世界でPSY(サイ)と呼ばれる(現代では超能力と呼ばれる)力を手にし、それを武器に禁人種たちとバトルを繰り広げていきます。

未来の世界と現代を行き来を繰り返しながら、徐々に真の敵の存在や自分たちの成すべきことが明らかになっていきます。

なぜアゲハたちは未来に飛ばされるのか、どうすればこの辛い戦いから逃れられるのかを模索しながら、真の敵の打倒に向けて仲間たちと成長していくお話です。



良かったところ

・設定が新しい
・雨宮桜子が可愛い
・PSYの設定が丁度よく細かい

設定が新しい
この漫画の世界観は「異世界もの×タイムトラベル」を混ぜたような作りになっています。さらに詳しく言うと、タイムトラベル先の未来が荒廃していて、禁人種や超能力も当たり前のように出てくるので、現代とはかけ離れたファンタジーのような雰囲気です。そこと普通の現代を行き来するので、正確にいうとタイムトラベルものに異世界感を加えたような作りになっているという所ですかね。

雨宮桜子が可愛い
可愛い。可愛すぎる!見た目は地味目なメガネっ子で、普段はおとなしい優しい感じの子なのですが、実はこの子、ジャンプにはなかなかいなかった「闇」がある系女子です。序盤ヤバい奴っぽい描写が多様されます。なんというか電波感ある感じのヤバさ。スイッチが入ったときだけそのモードになるという2面性を持ちます。

▼スイッチ入ったとき

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これは物語が進むにつれて明らかになっていくのですが「メンヘラ」と表現しても良いかもしれません。
この桜子の性格を形成した背景にあるのが、異世界での孤独な闘いや、現代での親との確執であったりするのですが、それがまたグッとくる。
さらにアゲハと心の距離を縮めていく中で、徐々に自分の心(闇の部分)を受け入れていく様子が最高です。

ネタバレですが、桜子はアゲハを好きになります。そのことを本人は隠していた(気づいていない?)のかもしれませんが、裏の人格であるもうひとりの自分が勝手にアゲハに告白します。
その後の桜子の動揺っぷり、慌てふためく感じがとてもいじらしく可愛いのです!

PSYの設定が丁度よく細かい
おおよそこういった異能力系といったものは、「わかりやすい」か「小難しいか」かの二択だと思っています。例えば『ワンピース』や『ナルト』なんかは分かりやすいですよね。ゴムゴムの実は体をゴムみたいに伸ばす~とか、螺旋丸は螺旋状にチャクラで球つくってぶつける~みたいな。一方「小難しい」と思うのは、『ハンター×ハンター』とか『ジョジョ』ですかね。能力自体は分かりやすいものもありますが、なんというか、バトルでの利用方法も含め小難しい。わかりやすい方はバトルでの応用もわかりやすい(ボクのIQの問題かもしれませんが)

この漫画のPSYは、そのちょうど間くらいの設定になっていて、分かりやすいし、ちょっと考えもする、みたいな感覚があります。

因みに以下のような設定。この3つが基本のPSYになります。

BURST(バースト)
思念の力を物理的な波動に変えて外界へ放つ(「念動力(テレキネシス)」「発火現象(パイロキネシス)」など)

TRANCE(トランス)
人間の精神に働きかける力(「テレパシー」など)

RISE(ライズ)
身体能力を高める力で、五感・運動神経・反射神経といった感覚機能を強化(超能力というより人間が持つ力の強化)

こんな感じ。逆に言えばこのくらいで、他にも応用編が出てきますが複雑な使い方をしていないので、「あー、あの能力の延長ね」といった感じで、するすると能力が入ってきます。


悪かったところ(ピンとこない点)

・決め台詞がややダサい
・各キャラをもっと掘り下げて欲しかった
・世界広げすぎ?ラスボス宇宙人って、、、


決め台詞がやや長い

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どこが決め台詞かはわかりやすくて、決めの一コマ(最も大きいコマ)のセリフすべてが決め台詞だと思ってます、多分そう。

うん~、やっぱり残念。なんか冗長的なんですよね。
いや好きな人は好きなんだろうが、ボクは決め台詞はできるだけ短く、が鉄則だと思ってるので。しかもゲーム化したとき大変だよ?必殺技使った後にこんな長い台詞言われたら、たまらんですよ。

ブリーチと比較するととっても分かりやすいです。台詞をできるだけ削って研ぎ澄まされているのが分かります。

https://d-manga.net/BLEACH-Maxim

各キャラをもっと掘り下げて欲しかった
一応メインキャラはそれぞれ丁寧に過去描写をしているのですが、その他のキャラの掘り下げが少ない。特に物語にメイン張りに関わってくる、エルモア・ウッドの少年少女たちはもっと描写しても良かったと思う。
例えば、天寿院カイルはマテリアル・ハイ(空気圧縮能力)という、何でもできるとても優れた能力を持っている且つ、その見た目とは相反して、防御や捕縛に多く能力を使うあたり、彼の優しさがにじみ出ています。なぜそんなに彼は優しいのか?それはこんな過去があったから的な描写があるともっと魅力的なキャラになったんじゃないのかな~

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世界広げすぎ?ラスボス宇宙人って、、
はい、壮大なネタバレですが、ラスボスは宇宙人です。宇宙人というか、地球外生命体って言った方が正しいかも。これまではある意味、PSYという能力が現実にあったとしたら、ギリギリ現実でもあり得そうな感じを保っていたのですが、唐突に地球外生命体が出てきてポカーン( ゚д゚)となるわけです。



さいごに

とまぁこんな感じの感想ですかね。
終盤は打ち切りを匂わせる駆け足での幕引きだったので、それで逆にうまくまとまったなという感じです。また全16巻で一気に読めちゃうのもこの漫画のいい所だと思います。

名作だけど読むとちょっと物足りないとこもある、でも面白いしやっぱ名作だよな、という不思議な感情になれるこの作品。
みなさんも是非読んでみては~!

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