外から見たバーチャルマーケット3

 大盛況で幕を閉じたバーチャルマーケット3。
 あらゆるものが前回のVケット2と比べ、会場も期間もスタッフの方々もとにかくボリュームアップし、さらにはnews zeroにも短いながら魅力の伝わる内容に興奮した。

 でもなぁ…HMDとかVRデバイス持ってないんだよなぁ…。ん?デスクトップモード!そういうのもあるのか!
 VRChat初のワールドがVケットだぜひゃっほほい!!!と浮かれながら起動させたものの…半日以上かけて見られたものは読み込み画面だったぜ!!!\(^o^)/
 クソザコPCの僕はVケット行けませんでしたが、その分とにかく配信をたくさん見たので、行けないながらにもVケット3を「外」から見て思ったことを書いていこうと思う。

ワールド

 まずその会場規模に度肝を抜かれた。なんと全6ワールド15会場!という実に大規模なものとなった。事前予告情報で聞いた時にひとつ心配だったのは、会場規模が大きくなった分、会場そのものが小さくなるのではないかということだ。だがそんな心配は杞憂であった。どの会場も広い広いand広い!

・エントランス
 「気が付くと私は臨海有明線の電車の中にいた」一部のネトゲ老人には懐かしさを感じさせるような始まり方であるwガッポイガッポイ
 りんかい線を彷彿とさせる電車と駅、聞こえるのは環境音と構内アナウンスだけという淡々としたものだ。電車を降りると女の子がこちらを見ており、改札へ向かった瞬間階段を飛んで逃げていく。彼女の存在が日常空間を崩壊させる一種の引き金であり、後を追うように階段を上っていくと、崩壊しかけた駅に明らかに異質な扉が出現する。扉を開くとここでも先ほどの女の子が飛んできてさらに奥の異空間の中へ逃げていく。そこにもはや日常風景は存在しない。
 ゲートをくぐると軽快なBGMと共に空中に浮遊する巨大な建造物が目の前に現れる。少し進むとちらちら見えていた女の子、Vケット3から誕生したマスコットキャラ、Vケットちゃんがお出迎え。そしてVRChat公式(!)が用意した拡張機能の説明動画が流れる。
 拡張機能の説明を見終わり、先へ進むといよいよエントランスだ。

 中央にはワールドの案内図があり、全体的に立体的な構造で各ワールドへ移動できるポータルが存在している。
 この構造で思ったのは、各ワールドへは中央のワールドの案内図を中心に、下に向かっていくような構造になっているが、少し全体が把握しづらいように感じる。むしろ上に上がるような形にした方が少し見上げるだけでいくつものワールドが一同に見られて感動もワールドの把握もしやすくなりそうではある。

・ギャラリー
 エントランスをまっすぐ進むと、道中にはバーチャル演劇集団「まぼろし座」立体保存演劇『星の数ほどの彼女』の舞台を用意し、ここを始まりとして各ワールドに時系列別で点在している。
 エレベーターを昇るとギャラリーへ、壁にはスタッフ名が一同に記載され、さらに進むと大きな支援者・協賛社感謝記念碑が見られる。開会式閉会式はここにある中央のステージで行われた。
 今回はスポンサーもさることながら、クラウドファンディングの支援者の人も額も前回よりも大幅に増加し、閉会時には目標額の約5倍、約1,000万円のクラウドファンディング支援を達成した!

 ギャラリーそのものは豪華なものではあったのだが、ここを見る頻度はあまり高くないように感じる。人によってはギャラリーに一度も足を運ぶことなく、そのままワールドへ向かう人もいるだろう。これではスポンサーもクラウドファンディングの支援者も少々浮かばれないように思う。
 いっそもうエントランスとギャラリーの設置順を逆にした方が目につきやすいのではないだろうか?さらに各ワールドでもスポンサー企業は景観に溶け込むような企業ロゴ等を配置し、ワールドに合わせた記念碑があったらいいなぁと思う。
 ギャラリーのステージに関しても、なかなか各ワールドには開けた空間がないため、中央のステージで定期的に公式や参加者で何か催し物等があれば足を運ぶ頻度も増え、ギャラリーとステージの存在を生かせるのではないだろか?

・ネオ渋谷
 名前の通りバーチャル空間に存在し、現実には存在しないもうひとつの渋谷だ。「DAY」「NIGHT」そして「ERROR」の3つの顔を持ち、ネオ渋谷の名に恥じない実にサイバーで近未来的な世界はまさに「エモい」という言葉がふさわしい。
 センター街や道玄坂も「ネオ」の名を冠し、リング状にひとつに繋がってるのもおもしろいし、現実の渋谷を知っていると移動の便利さを感じさせるw
 さらにはフォトスポットで撮った自撮り写真をネオ渋谷に点在しているパナソニック提供(!)の大型ディスプレイに「俺を見ろ!俺を見ろ!」と言わんばかりに映せるのも魅力だw

 ネオ渋谷「NIGHT」にはWEGOとVADERVADERによるコラボブースがあり、興味深いのは現実の渋谷にあるWEGOの実店舗と、仮想空間に同一のブースがあることだ。
 置いてあるアイテムも現実の店舗でも仮想空間でも同じものが購入でき、仮想空間だけではなく現実でも同じアイテムを持てるのは大きな魅力であり、新しい市場の形と言える。

 ネオ渋谷「ERROR」にあるReimhak氏作成のMili「world.execute(me);」のパーティクルライブも世界観も歌詞もバーチャルの世界に実にマッチし、エモエモのエモが極まっている。こちらに関しては単純に「見る」だけではなく、やはり「体感」をしてもらったほうがそのすばらしさが実感できる。

 個人的に注目ポイントは、かつて存在したケーブルカー「ひばり号」の存在だ。現実にはもはや存在しないひばり号が仮想世界の渋谷ではたとえERRORの世界であってもしっかりと運航している姿に心を打たれ、バーチャルの可能性を感じた。
 例えばこれがハチ公だとしたらどうだろう?現実のハチ公像は渋谷から撤去されてはしまったが、バーチャル世界のハチ公は存在しているとしたら?
そして将来的にVRが一般的になり、自分の子供が「ねぇママ、どうしてハチ公はバーチャルにしかいないの?」と過去に消失した存在を認識しているということは一種の存在の死の概念を超越できるのではないだろうか?
 ひばり号の存在にはいろいろ考えさせられる部分があった。

 また、#NEOSHIBUYAMELTDOWNというハッシュタグもおもしろい。これは「SHIBUYAMELTDOWN」という実際の渋谷で飲み潰れた人を撮影しているアカウントをパロディし、ロールプレイしているものだ。投稿されている画像では、ネオ渋谷とエントランスの電車内や駅構内でVケットを楽しみ終えてくたくたな様子でぶっ倒れてる様子が見られる。
 本来「行き」のための存在が「帰り」の存在としても利用されているという参加者独自の発想が生かされていた。

・仮想工廠
 「Factory」「The Hangar」の二種類の会場がある、メカ好きにはなんともたまらないワールドだ。

 「The Hangar」ではコンソールをいじると中央のターンテーブルから出展者が作成したモデル、もとい"機体"が出現するのも熱い!
 その辺を歩き回ってるサソリ型メカも、サソリ系のメカは割と兵器系のものが多いイメージだが、作業用のフォークリフトという発想が最高!
 そして古谷さんの会場アナウンス!地球連邦軍みを感じるアナウンスにファンは大興奮間違いなし!なぁ!そうだろう!?たかが石ころ一つ、みんなで押し返したくなる気分にさせてくれる!
 極まりすぎたファンの中には思わずこんな感じになってしまう人もいるほどだw

・Pretty Pop Party
 「Pastel」「Vivid」似ているようで正反対の世界観を持つワールド。
 全宇宙のありとあらゆるKawaiiを愛するミス・プリティが主催する、名前の通りプリティでポップなデザインをイメージしたワールド。
 「Pastel」と「Vivid」で反転している構造もおもしろい。

 印象深いのはミス・プリティの存在だ。CVが野中藍さんということで、声優さんの存在をうまく活かしている。セブンイレブン前でも声優さんがたむろしていたが、声優さんとの距離を近づけるいい試みだ。
 KADOKAWAも協賛しているのを考えると、ワールドの中を声優さん扮する名キャラクターが闊歩していたりしたらアニメファンとしては夢のようだ。VROIDのキャラクターがワールドに点在しているのを見ても、これらが合わさればさらにおもしろいものが生み出せそう。

・Castello Magica
 今回のワールドで唯一Vケット2のワールド「異世界マルシェ」から世界観を引き継いだワールドだ。Vケット3ではその「異世界マルシェ」に存在しているお城の中で開催されたという形で存在している。こちらは「Hall」「Library」「Laboratory」の3つの会場に分かれている。

 造形の細かさ、すばらしさたるや、美しさに関しては個人的にはナンバーワンのワールドだ。特に「Hall」の天井の高さの生々しさ!これには何度見ても思わずため息が出る。雰囲気を始め、BGMも落ち着いており、さながらヨーロッパの世界遺産に訪れたような気分だ。

 「Library」ではブースがないにも関わらず奥行きのある図書館はいるだけでも世界観がバツグン!机の上に無造作に置かれている本もそれだけでワンセット欲しくなるほどだ。

 「Laboratory」はファンタジックな世界観と同時に怪しげな雰囲気も漂う会場となっている。一見地下にあるようで、天体望遠鏡もあったりというギャップもまた興味を惹かれる。

・Sky Island
 「Forest」「Mountain」「Sea」と自然をテーマにしたワールド。
世界観はほぼほぼテーマパーク!
 オブジェクトのディテールのフォルムも全体的に丸いのも愛らしさや親しみやすさを感じさせる。

 このワールドにはワールドマスコットキャラのコロミーがいるのだが…。
「コロミー!コーロミー!!!コォォォォルォミィィィィィ!!!!!」
そう、コロミーはかわいいのだが、うるさいのだw音声が流れるようなブースの横にいようものなら問答無用でコロミーの餌食になるw
 コロミーという存在は非常にかわいくておもしろいし、世界観にも合ってはいるが、もう少し控えめに話してくれると嬉しいところかなw

 「Forest」は樹上のログハウスのような会場となっており、さながらエルフの森やキャンプ場を想像させる。

 「Mountain」はこれあれだね!イ〇ディー・ジョー〇ズ!トロッコが動いたりしてくれたらもっとよかった!

 「Sea」ではVケットの中でも唯一水中に潜れるというのもVRの世界ならではであり、ワールドの特徴だ。

・九龍帝国城下町
 中華風の「参番街」とアングラな雰囲気漂う「欠番街」の二種類のワールド。

 「参番街」は繁華街をイメージさせつつもどこか寂れてるような静かな雰囲気漂う中華風のワールド。
 雰囲気そのものが良き…。どのワールドももちろんそうだが、ここは特に歩いているだけでも飽きない。中華まんを食べ歩きしたくなるw中でも隠れた名所である、建物の一角に日差しを浴びてひっそりとたたずむ社があり、これを考えた人は本当に天才だと思う。

 「欠番街」はまさにアンダーグラウンド!いかにも治安が悪そうな雰囲気だが、サイフをスられたり、命を狙われたりもしない!この治安を気にしなくていいところもバーチャルの特徴と言える。
 そしてこの世界観の雰囲気は知る人ぞ知る川崎のウェアハウス!一度あそこへ行った人なら大興奮だろう!逆に「欠番街」しか足を運んでいない人は川崎のウェアハウスに行ってほしい!

Quest
 会場のデザインは非常に良いのだが、やはり実験的なイメージが強かった印象。
 自分も唯一入れたワールドだが簡易に楽しむことができたのは嬉しいところだが、贅沢にはなってしまうがやはり少し味気無さを感じた。
 Questのワールドに関してはデザインがいい分、これからに期待といったところだろうか。

出展ブース

 やはり前回に続いての各出展者の創意工夫のすばらしさ!こればかりはもう本当に書ききれない!
 モスコミュール氏作成のテンプレートのブースを使用しているところでさえどれも同じと言えるものがない!シンプルに壁も床も取っ払ってモデルだけ置いているブースは世界観への溶け込み方がすごい雰囲気バツグンだし!アニメーションやギミックを導入してるところはどこも凝りすぎてすごい!さらにはブースの中でまたひとつ世界が広がってるようなブースもあったりと、とにかくすごいのよ!すごい!(語彙力放棄)
 『百聞は一見に如かず、百見は一感に如かず』をこれほどまでに体現したものもないだろう。行けない人、行けなかった人はyoutube等で多数配信されているので、とにかく「自分の目」で見て、そして体感してほしい。

 前回のVケット2でも思ったことでもあるが、ブースの中にはどれが購入できて、どれが購入できない商品かが一目ではわかりづらいものもある。ブースに展示されてはいるが、期間限定で手に入らないものもあった。
 これに関してはVケットの展示時のみ、購入不可能なもののどこかにステッカー等を貼っておくというのはどうだろうか?そうすることでboothを開かずとも購入できる商品が一目でわかると思う。

 ブースに関して自分が不思議に思ったことは、ワールドの世界観に合わせているもの、合わせていないもの関係なく、どのブースも自然に見えることだ。
 「なんでこの世界にこんな店が!?」「あー、ほんとはこっちのワールドに置きたかったのかな?」と確かに思うのだが、違和感というものをなぜか感じない。
 どれも自然にそこに存在している印象があった。そしてそのギャップもまた楽しみのひとつでもあった。もちろんこの意見とは逆に、人によっては違和感が拭えず否定的な意見も見かけた。

 このギャップに違和感を感じない要因のひとつに、自分はセブンイレブンの存在を挙げる。
 Vケット内のセブンイレブンはたとえスラム街だろうが海の中だろうが、どのワールドに行っても必ず僕らが普段現実で見かける同じ見た目の店舗で同じように存在している。
 この「現実にどこにでもあって、よく見かける、みんなが知っているセブンイレブン」が現実と仮想の輪郭とギャップを曖昧なものにしてくれているという事実に、セブンイレブンの存在の大きさと特殊性、そして現実と仮想の両立性と新たな可能性を感じた。セブンイレブンってすげぇや!

拡張機能

 ミラーはVケット関係なく普通に便利!カメラ等を準備せずともパッとすぐに確認できるのはかゆいところにも手が届く嬉しい機能だ。

 そしてVケットならではと言えるのがカタログ機能!出展者情報はもちろん、スマホがなくともboothへ飛べるのはありがたい限りだ。

 ひとつ思ったのは、3Dマップとテレポート、これむしろ一緒にした方がより便利になるのではないだろうか?テレポートは文字を打つのが煩わしく感じるが、大まかでも「このワールドのここ!」といった操作の方が直感的であり、移動も場所の把握もしやすいし、両方の機能をより利用しやすいように感じる。

VTuberとVケット

 個人で出展しているVTuberも数多く見受けられ、ワールドで見つけると「あ!あの人の作品だ!」と有名なVTuberの存在を間近に感じられるいい機会にもなった。
 VTuberによるVケット配信もワールドも期間も大きくなった分、公式非公式問わず、前回の比ではないほどに多く配信された。ブースを出展したVTuber本人の解説に頷き、技術系のVTuberからの技術的な視点に発見を見出し、エンタメ系のVTuberがしっかりと"バーチャルのYoutuber"をしている姿を楽しんだ。

 「VTuberはオワコン」「バーチャルなのにバーチャルしてないやん」というのはよくやり玉に挙げられる話題だが、同時に少し頷いてしまうところも正直にある。
 特に「バーチャルなのにバーチャルしていない」というところが一番の要因に感じる。
 今回のようなバーチャル空間を生かしに生かしまくったイベントでVTuber企業やグループが少ないというのが本当にもったいない。
 前回出展した「upd8」「にじさんじ」は今回は出展せず、企業としては「ホロライブ」のみの出展となった。「ホロライブ」のブース自体は非常にシンプルではあったが、やはりときのそらちゃんが間近に見られたり、あんきもになれたりするだけでもファンとしては嬉しい限りだ。
 海外からのアクセスも多かったこと、企業やグループで出展することでブランド力を高められるチャンスがあったのではないかということ、そして前回の「upd8」ブースも「にじさんじ」ブースもファンには嬉しいものであったかというのを思い返すとなおさらである。

 さらにバーチャルマーケットの存在すら知らなかったVTuberさんがいたことも個人的に残念なことのひとつである。バーチャルYoutuberにもいろいろな考えを持ったVTuberさん、そしてファンがいる中、自分としてはバーチャルYoutuberだからこそ、バーチャルの存在を身近に感じさせてくれるようなアプローチをし、視聴者から参加者へと昇華させてほしいと個人的には思っている。

海外の反応

 今回は特に海外からのアクセスも多く感じる。
 まずやはりVRChatの大統領の御二方、VR PillRuuuBICKの存在だろう。
特にVR Pillは連日ワールドごとVケットの配信をし、配信の冒頭ではほぼ毎回拡張機能の説明をしてくれていた。アーカイブ動画もあるのでこちらもぜひ見てほしい。

 海外の配信はyoutubeとTwitchがメインといったところだろうか。どの配信、どのワールドでもみんなとても楽しそうに散策していた。だが、やはり言語という大きな壁を感じる部分をよく見かけた。
 ワールドもブースも日本語がほとんどであり、特に拡張機能の中でも出展者にとって最も重要とも言えるサークル情報とカタログが日本語のみという部分は致命的に思えた。
 これによって海外の配信者の中にはわざわざブラウザでキーワードを打ち込んで検索している人もいた。
 前回のバーチャルマーケット2では簡易であっても多言語のインフォメーションがあったが、今回はそれらしいものがなかったことは残念に思う。
今後は海外からのアクセスも視野に入れた言語の対応を運営だけではなく、出展者も意識した方がいいように思う。
「これ欲しいけど日本語読めん・・・諦めよ・・・」
いや買えるんや・・・!お前は買えるんや・・・!
「へー、これこういうブース(またはアクセサリ)なのか」
いやちゃうねん・・・!もっとギミックがあるねん・・・!という部分も見かけ、非常にもったいなかった。

 印象深いのはネオ渋谷で海外の人が買い物をしていると、現実の渋谷で外国人の方が買い物をしている光景となんら変わりない姿が見られることに感動した。
 飛行機に乗って時には数百kmも離れた渋谷に来ずとも、渋谷で買い物ができる。いや、買い物に"行ける"の方が正しいかもしれない。

バーチャルマーケットはどこへ向かう?

 バーチャルマーケットの要素は「展示会」と「ショッピング」にあると思う。
 「買い物するだけならネット通販でよくね?」確かに初めから目的のある物、手短に買いたいものならいいかもしれない。だが、仮想とはいえ実物を実際に見たり、買い物の過程で新しいものが見つかるかもしれない。そして買い物そのものを楽しむということがネット通販とは大きく違うところだろう。

 VケットはいわばVRコミケのような立ち位置にいるが、これが車や不動産の展示会として行われたらどうだろうか?さらには今回RICOHが出展したような360度カメラとの組み合わせで仮想空間にありながら現実的にも体感できるような展示で新たな市場が開けてくる可能性を持っている。Vケットは単なる即売会ではなく、市場の形態としても注目すべきイベントであるのは間違いないだろう。

おしまいに

 今回僕みたいにPCのスペック低く、行きたくても行けなかった人も多くいたと思う。そういう意味ではバーチャルマーケットはまだまだ敷居が高い存在ではあるが、だからと言って「クオリティを落としてほしい」とは微塵も思ってはいない。むしろ回を重ねるごとにボリュームを増やしてほしいほどだ。

 ここまで8,400字近く書いたんだけど、バーチャルに関して痛感するのは、それぐらい書いても本当に文字では伝わらないことだ。自分自身の文章力に自信がないことももちろんそのひとつなのだがw
 しかし、これは自分自身でもVRを体験したうえで思うところである。なぜならこれまでのデバイスでは、文字や映像を「見る」だけであり、「体感する」というデバイスがなかったからだと思う。
 だからこそ今回のVケット3がパブリック化したら、もしくは今すぐにでもVRChatを起動できるのなら、すでにパブリック化しているVケット2にぜひとも足を運んでほしい。
 「自分の目で体感」してほしい。
 そして僕にもつよつよPCとVIVEください^p^

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