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お盆のお客様(この世からもあの世からも)

お盆で親戚の人たちがずっと家にいて、
おもてなしが続くなどしていると
(今年は初めて、あの世からのお客様も
目撃してしまったし)

心の奥の静かな湖が波立って、
周りの草は毛羽立って、

みんなが帰ってもしばらく戻らなくて。

心の中に流れている
静かな音楽も聴こえなくなって、

取り戻すのに時間がかかります。

なるべくひとりでいて、
なるべく横になる。

これは今だから気づけることで、以前は
会社や学校 いろんな集まりに出ては
いつもこんな状態でした。

よくやっていたものだと振り返ります。
同時に必要な賑わいだったとも。

たまに、なぜこんな遠く九州にいるんだろうと
はたと思いますが、自分の静けさと音を取り戻すために呼んでもらったんだなぁと、
しみじみとありがたく感じています。

取り戻したからなのか、
四代続く古い家に住んでいるからなのか、
最初に触れた、あの世からのお客様の目撃談。

向こうもあんまりこちらを意識してなかったみたいだったけど。
すれ違う、くらいの感じ。

ひとり台所の流しで、
ダイニングテーブルや食器棚に
背を向けて果物を剥いていて、
後ろですっと白い服みたいな人が横切ったのが
横目で見えたんです。

姪っ子ちゃんが白い服着ていたので、
棚のお醤油でも取りに来たのかなと思っていました。

その後も後ろで物音がしていましたが、
猫たちか、親戚の誰かが台所に出入りしているのだとばかり。

振り返ると、誰もいなく、猫もいなく、
あれ、もう戻ってしまったのかな、と。

すると白い服を着た姪っ子ちゃんが入ってきました。
なんとなく、さっきここに来た?と聞くと
ううん、来てない。
みんな広間から出てないよ、と。

うーん、そうかー。
ああ、ついに具体的?に見てしまったなぁと。
(それまでもそれらしきものはあったけど
ぼんやりしてたし、怖くてぼんやりさせてた)

でも全然嫌な感じはしなくて、
ほんとにちょっとお醤油とりにきて
宴会に戻る、みたいな感じがしたんです。

あちらのみなさんも盛り上がってて、
お箸なりお醤油なり、取りに来たのかもしれませんね。

目で確認している人数以上の賑わいだったとしたら、いつも以上に気疲れするのも納得です。

とにかく、本家のお盆が今年も無事終わって、
ホッ。

写真は、少し前に買った桃。

小ぶりですが葉が立派だったので写真に納めました。

桃には古来から、邪気祓いの力があるとされているとの事です。


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