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大人になっての初体験。



ヤングでもシニアでもない夏。

ピアスを開けた。初めての経験。

若い頃から開けている人からすると、
ピアスを開けたぐらいで、
ガタガタ言うなと言われそうだけど。

ピアスを開けたということだけで、ガタガタと語るわね。

…春ごろから、なにかよくない空気がわたしの周りをまとってて、いろいろしんどかったのだ。

わたしが何もできないところで、たいせつな人が苦しんだり、それを見てわたしもしんどくなったり。
わたしが何もできないところで、わたしの足元が崩れていく。

そんな状況の中の子育てや仕事、やらなあかんことだらけで叫ぶ育児をして、酒に逃げて。

時間に追われて、やらかすことも多くなり。
新しい環境の子どもたちに寄り添うこともできておらず、どんどんやってくるやらなあかんことを頭の中、スマホの中で必死に追いかける。

あーあかん。コレはあかん。

お祓いだとか厄落としに行こうと思った時に、ふと「ピアスあけよかな」と思った。

耳にそこまでの責任を負わすこともないのだけど、なぜか思った。

昔、友人が顔に大量にピアスつけていて。
それを見た父が「おー、自傷行為めっちゃしとるやん」と言った(言うなよ)。

ピアスを開けることが自傷行為。
コレにはちょっと違和感はあるのだけど、今回のわたしは少し納得したのだ。

わたしの及ばないところのコトが、わたしを傷つけて悩ませるくらいなら、わたし自身がわたしを傷つけた方がいいじゃない(だから耳にそんな背負わすなよ)。

そんな気持ちもあって、ピアスを開けたくなった。

ずっとつけっぱなしのアクセサリーが欲しいのもあった。洗いざらしの髪の毛、ラフな服装ににぽつんとついてるピアスとか、なんかおしゃれだよね。知らんけど。なんとなく。

が、生きてきてもうすぐ40年。
今まで痛そうで開けてこなかった。
アトピーの悪化も恐れて開けてこなかった。

だからめっちゃネットで調べて。
アトピーの人の経験談、30代で初めて開けた人の経験談、周りのピアス開けてる人に話を聞き、病院情報を調べ、ピアスの素材も見比べ。
そしてセカンドピアスも物色。

おそらくこの1ヶ月ずっとピアス調べてた。
(やらなあかんことあるんちゃんうんかい)

調べてたら疲れた。←

ピアスに囚われすぎてた。

それでも開けたい気持ちはなくならない。
いろいろ調べてももちろんメリットもデメリットも出てくる。

あける?あけない?

「このループを抜け出すには、開けるしかねぇ」

と、出先の近くの病院にそのまま予約して開けてきました。勢いダイジ。

病院では、看護師さんが開ける位置の相談にのってくれて、「はじめてですかー?」と。

「いやー。今さらながら…だからめっちゃ緊張してます」と伝えると、ピアスガンの間も肩を持ってくれて、打ち終わると肩を撫でてくれた(さすが小児外科もある病院)。

あいた。くらいの痛さ。

開いた。ほーう、くらいのきもち。


特に何も変わらない。まわりの接し方も子どもたちも。そらそうや。子どもたちなんて、わたしが普段もよくイヤリングしてるから気づいてもいない。

わたし自身も「こんなもんか」という気持ちと、「いや開けたんやから縁起よくなれ」という気持ちと。

それでもわたしのこころは浮わついてたようで、もらった薬を受付に忘れてきたらしい。
気づいたのはもう家の玄関。

これからケアしたりして、耳のお世話をする。
もうあれこれネットの情報を調べたりする夜はなくなる。あ、セカンドピアスは調べるけど。


この歳になってピアス。
若い気分で大冒険な気持ちでいたけど、いざ終わると、
交通事故やら点滴やら出産やら内視鏡やら、世の中の痛いことを経験したこのカラダには、そこまでの冒険ではなかったようだ。


さ、わたしの人生、穴が空いた。
風通しよくうまくまわれ。
(だから耳にそこまで願かけるな)




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