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凪良ゆう作品は何から読むのがオススメ?著作一覧とシリーズ作品まとめ

この記事では、凪良ゆう先生のオススメ作品を知りたいという方のために、著作のうちの商業出版物を追える限りすべて網羅し、ジャンルごとに分けています。

なお、新装版などが出ている作品は、原則最新のものを紹介しています。

また、凪良先生の作品は同じ会社や登場人物が登場するという形で作品同士の世界観がうっすらと繋がっているので、この繫がりについてもわかる範囲で記載しています。

前半は一般書の紹介になっているので、BL作品について知りたい方は目次からBLの見出しまでジャンプしてください。

※カップリングの組み合わせ、ハッピーエンド/バッドエンド、ラブシーンの有無、人によっては地雷になりそうな描写も紹介しているので、ネタバレを回避したい方は目次だけご覧ください。

凪良ゆう先生の一般文芸最新刊は、2024年2月21日発売の対談集『ニューワールド-凪良ゆうの世界』です。

凪良ゆう先生の文庫本最新刊は、2024年1月23日発売の『滅びの前のシャングリラ』です。

凪良ゆう先生のBL最新刊は、2024年3月1日発売の『新装版 積木の恋』(過去作品の新装版化)です。

凪良ゆう先生のコミカライズ最新刊は、2024年6月25日発売の『美しい彼④巻』です。

一般書(非BL)

現在、凪良先生は一般文芸ジャンルでも活躍していて、様々な文学賞を受賞され、BL好き以外の層にも広く知られています。

BL作品と比べると一般文芸作品はシリアスなストーリーのものが多く、密度の濃い物語を楽しむことができます。

『汝、星の如く』 2022年8月刊行

出版社:講談社

親の支配から逃れることができない若い男女がお互いに惹かれあっていく様子を描いた恋愛小説です。

凪良作品の中でもトップクラスにヘビーな内容で、ハッピーエンドとは言い難いラストなので、重い展開が苦手な方はご注意ください。

電子化済みです。

Audibleでは柚木尚子さんと志村倫生さんが朗読を担当しています。

『星を編む』 2023年11月刊行

出版社:講談社

2022年に出版された『汝、星のごとく』の続編です。

短編集形式になっていますが、本編を違う側面から見た話や本編のその後を描いた話になっているので、2冊まとめて読むのがオススメです。

収録されているのは「春に翔ぶ」「星を編む」「波を渡る」の3編。

ストーリー自体は『汝、星のごとく』ほど重い内容ではありません。

電子化済みです。

『流浪の月』 2019年8月刊行→2022年2月文庫化

出版社:東京創元社→創元文芸文庫

孤独な少女と誰にも言えない秘密を抱えた青年が他人に理解されない絆を結ぶ話です。

性的虐待描写とDV描写があるので苦手な方はご注意ください。

2022年に文庫化され、文庫版には吉田大助さんの解説が入っています。

電子化済み。

Audibleでは土師亜文さん朗読バージョンと浅井晴美さん朗読バージョンの2種類が配信されています。

また、『流浪の月』は松坂桃李さんと広瀬すずさんのW主演で映画化もされています。

『滅びの前のシャングリラ』 2020年10月刊行→2024年1月文庫化

出版社:中央公論新社→中公文庫

1ヵ月後に滅びる世界を舞台に家族愛を描いたディストピア作品です。

暴力描写や死体の描写があるので苦手な方はご注意ください。

2024年に文庫化され、文庫版には新井素子さんと凪良ゆう先生の対談と、「イスパハン」というショートストーリーが収録されています。

「イスパハン」は『滅びの前のシャングリラ』単行本刊行時の初回購入特典で、入手困難品だったものを文庫化のタイミングで再収録したようです。

『滅びの前のシャングリラ』のショートストーリーは、凪良ゆう先生の対談集『ニューワールド-凪良ゆうの世界』にも収録されています。

電子化済み。

『神さまのビオトープ』 2017年4月刊行

レーベル:講談社タイガ

幽霊の夫と暮らす未亡人を中心に、様々な歪な恋愛を描いた短編集です。

電子化済み。

『わたしの美しい庭』 2019年12月刊行→2021年12月文庫化

出版社:ポプラ社→ポプラ文庫

屋上に縁切り神社があるマンションを舞台にした群像劇です。

電子化済み。

『すみれ荘ファミリア』 2018年刊行→2021年5月完全版刊行

レーベル:富士見L文庫→講談社タイガ

すみれ荘という下宿で起こるダークミステリ―です。

講談社タイガ版には後日談となる「表面張力」が収録されていて、これには『わたしの美しい庭』の縁切り神社と神主がチラッと出てきます。

電子化済み。

アンソロジー

『非日常の謎 ミステリアンソロジー』 2021年3月刊行

レーベル:講談社タイガ

コロナ禍に刊行された非日常をテーマにしたミステリーアンソロジーです。

凪良先生は「表面張力」という短編で参加されています。※講談社タイガ版の『すみれ荘ファミリア』に収録されている短編と同じものです。

電子化済み。

『キャラ文庫アンソロジーII 翡翠』 2018年1月刊行

キャラ文庫で刊行されているBL小説の番外編を集めたアンソロジー『キャラ文庫アンソロジーⅡ 翡翠』には、『美しい彼』の短編「KISS ME」が収録されています。『interlude 美しい彼番外編集』に収録されているのと同じものです。

電子書籍版だけになりますが、『キャラ文庫アンソロジーⅡ 翡翠』は分冊版も配信されているので、「KISS ME」だけ読みたい方は『【分冊版】キャラ文庫アンソロジーII 翡翠 [美しい彼]番外編』を購入するのがオススメです。

「キャラ文庫アンソロジー」について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

インタビュー・対談集

『ニューワールド 凪良ゆうの世界』 2024年2月刊行

出版社:中央公論新社

2024年2月までの全著作を振り返るインタビューや、同業者の方たちとの対談などが収録されているファンブック的な対談集です。

対談相手はチャットモンチーのボーカル橋本絵莉子さん、芦沢央先生、ヤマシタトモコ先生、町田そのこ先生、榎田ユウリ/榎田尤利先生、山本文緒先生。

さらに『滅びの前のシャングリラ』を浅野いにお先生がコミカライズした短編漫画と、凪良ゆう先生によるスピンオフショートストーリー「ニューワールド」が収録されています。※どちらも『ダ・ヴィンチ2021年5月号』に掲載されたもの。

各担当編集者さんたちによる出版社を超えた座談会もおもしろいのでぜひチェックしてみてください。

電子化済み。

BL(白凪良作品)

ここからは凪良先生のBL作品を紹介していきます。

凪良先生のBL作品は、シリアスでダークな世界観のものは黒凪良作品、甘々やギャグテイストのものは白凪良作品と呼ばれています。

まずはBL初心者の方でも手に取りやすいであろう白凪良作品から紹介したいと思います。

「美しい彼シリーズ」 既刊4巻

レーベル:キャラ文庫
イラスト:葛西リカコ

  1. 『美しい彼』 2014年12月刊行

  2. 『憎らしい彼 美しい彼2』 2016年12月刊行

  3. 『悩ましい彼 美しい彼3』 2019年7月刊行

  4. 『interlude 美しい彼番外編集』 2021年9月刊行

吃音持ちのいじめられっ子×美形のスクールカーストキングの格差カップルを描いた青春BLで、高校生編から始まり芸能界ものへと話が進んでいきます。

2024年4月時点では本編3巻と番外編1巻が刊行されていて、全て電子化済み。

また、2024年中に本編第4巻の出版が予定されています。

「美しい彼シリーズ」は萩原利久さんとFANTASTICS from EXILE TRIBEの八木勇征さんでドラマ化映画化、北野仁さん作画でコミカライズ連載、平良一成(CV 小野友樹)×清居奏(CV 斉藤壮馬)でドラマCD化などもされています。

「美しい彼シリーズ」のオススメの読む順番やメディアミックスについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

「恋愛前夜シリーズ」 既刊2巻

レーベル:キャラ文庫
イラスト:穂波ゆきね

『恋愛前夜』は幼馴染同士のこじらせた初恋を描いた青春BLです。

漫画家志望のマイペース男子×料理が得意な正義感強め男子のすれ違いラブ。

ゲイ×ノンケのカップリングで、攻めが受け以外の男性と付き合う描写、受けが女性と付き合う描写があるので苦手な方はご注意ください。

『求愛前夜』は『恋愛前夜』に登場した少女漫画家をメインにしたスピンオフ作品で、男運のない売れっ子少女漫画家×かわいいもの好きのコワモテ編集者を描いた社会人BLです。

オネェ攻め、スパダリ攻め、恋愛経験知ゼロの受けが好きな方にオススメ。

『求愛前夜』の2人は『おやすみなさい、また明日』にも脇役として登場します。

『Fool For You』は『恋愛前夜』の番外編で、小説でも挿絵を担当した穂波ゆきね先生作画による短編漫画です。※電子のみ配信

すべて電子化済み。

また、『恋愛前夜』は仲村時生(CV:小野友樹)×萩原なつめ(CV:寺島拓篤)でドラマCD化もされています。

『初恋の嵐』 2015年11月刊行

レーベル:キャラ文庫
イラスト:木下けい子

同級生同士の8年越しの初恋をじっくりと描いた青春BLです。

悪徳弁護士志望の貧乏な秀才×ラーメン屋の御曹司。

俺様攻め、鈍感攻め、亭主関白攻めが好きな方にオススメです。

『そろそろ、どうですか』は『初恋の嵐』の番外編で、小説でも挿絵を担当した木下けい子先生作画による短編漫画です。※電子のみ配信

『きみが好きだった』 2013年2月刊行→2018年12月文庫化

出版社:徳間書店→キャラ文庫
イラスト:宝井理人

失恋から始まる純愛を描いた青春BLで、攻め視点で描かれる高校時代と受け視点で描かれる13年後の2部構成になっています。

優等生の眼科医の息子×家族思いのヤンチャ男子。

三角関係、年下攻め、美人受け、泣ける作品、濃厚なラブシーンが好きな方にオススメ。

三角関係を描いているので、受けに攻め以外とのラブシーン描写があります。

キャラ文庫創刊15周年記念で刊行された作品で、最初は単行本サイズで刊行されました。

その後、文庫化され、文庫版には「グッデイグッデイ」と「さくら」という短編が追加されています。

電子化済み。

『セキュリティ・ブランケット』 既刊2巻

レーベル:キャラ文庫
イラスト:ミドリノエバ

2カップルが同時進行で進んでいく群像劇で、凪良先生がデビューしたころに個人サイトで発表していたものを原型にした作品です。

色気がダダ漏れのカフェオーナー(37歳)、老若男女をメロメロにしてしまう人気陶芸家(37歳)、娘を溺愛するギャラリーオーナー(40代)、初恋を忘れられない猪突猛進のモテ男(18歳)、素朴で純粋なスペイン人とのハーフ美少年(18歳)が入り混じりながら進んでいく形式になっています。

キャラ同士の恋愛感情が交錯しているのでカップリングの定義が難しいのですが、ラブシーンがあるのはギャラリーオーナー×陶芸家のオトナの割り切った関係と、甥の親友に美人陶芸家がほだされてしまう禁断のセフレ関係、お金持ちのお色気おじさん×純真無垢ないい子ちゃんの純愛カップルの3組です。

年下攻め、ツンデレ美人受け、年の差カップル、こじらせた初恋が好きな方にオススメ。

電子化済みです。

また、続編の構想もあるみたいなので続報が入り次第、追記していきます。

『それはおまえが童貞だからです』 2014年10月刊行

レーベル:幻冬舎ルチル文庫
イラスト:イシノアヤ

童貞のまま30歳になると超能力が出現するという世界を舞台にしたラブコメ作品です。

12年越しの初恋を描いた純愛ものですが、ギャグ要素が強いので甘々というよりはアホエロ系。

受けをぐいぐい口説いていく元刑事の探偵×下半身にコンプレックスがあるサラリーマンのカップリングで、美人受け、言葉責めが好きな方にオススメです。

『恋をするということ』 2012年12月刊行

出版社:幻冬舎ルチル文庫
イラスト:金ひかる

自分の父親に恋する男を好きになってしまった大学生×年上好きのカメラマンの年の差ラブを描いた作品です。

美形受け、ノンケ攻め、純愛が好きな方にオススメ。

攻めに彼女がいる描写があります。

また、受けの元カレとして『あいのはなし』に脇役として登場する奥田と奥田が主宰する「劇団裏窓」が出てきます。

電子化済み。

『薔薇色じゃない』 2016年6月刊行

出版社:幻冬舎コミックス
イラスト:奈良千春

ルチルレーベル20周年記念として刊行されたもので、亭主関白気質のサラリーマン×売れっ子になっていくフードデザイナーの15年越しの恋を描いた作品です。

すれ違っている状態が長いカップルなので、攻めに結婚している時期があったり攻め受け共に他の男性と付き合っている描写があったりします。

ストーリーの雰囲気は『汝、星のごとく』に似ていますが、こちらはハッピーエンドです。

電子化済み。

『散る散る、満ちる』 2010年7月刊行→2012年2月文庫化

レーベル:ショコラノベルズ→ショコラ文庫
イラスト:海老原由里

わんこ系部下×奥手上司の酔った勢いから始まるサラリーマンBLです。

年下攻め、体格差BLが好きな方にオススメ。

作中に『薔薇色じゃない』の攻めが勤める会社が出てきます。

2024年4月現在は絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

『もったいない!』 2011年12月刊行

レーベル:角川ルビー文庫
イラスト:カワイチハル

外面命のお金持ちの一人息子×節約好きの世話焼き男子の幼馴染同士の恋を描いたギャグ要素強めのラブコメ作品です。

大学生同士の恋、おしかけラブ、初恋ものが好きな方にオススメ。

2024年4月現在は絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

『365+1』『愛しのいばら姫』

レーベル:プラチナ文庫
イラスト:湖水きよ

『365+1』は付き合いだして5年目のカップルのすれ違いラブを描いた作品で、かつて同じ夢を追いかけていた2人の遠距離恋愛物語です。

カップリングは東京で夢を追うスタイリストのたまご×母のために地元に残った美容師の同級生カップル。

『愛しのいばら姫』は、『365+1』にも登場した脇役2人をメインにしたスピンオフ作品で、新進気鋭のデザイナー×気分屋で毒舌家のトップモデルの恋を描いています。

ノンケ攻め、美人受け、結婚エンドが好きな方にオススメ。

どちらも芸能界を描いたお仕事小説としてもおもしろいです。

『365+1』『愛しのいばら姫』共に2024年4月時点では絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

『天水桃奇譚』 2017年5月刊行

レーベル:プラチナ文庫
イラスト:藤たまき

凪良先生がデビュー前に書いていたという作品で、著作の中でもおそらくトップクラスに甘いストーリーです。

もともとは雑誌に掲載されていた短編で、その後は「うすくれないのお伽話」というタイトルで電子配信されていましたが、それに改稿と書き下ろしを加えて書籍化したものになります。※2024年4月現在は「うすくれないのお伽話」は配信停止。

桃の妖精が登場する東洋ファンタジーで、桃農家の武骨な青年×美しくて健気な桃の妖精と、浮気性の神様×発育不良で醜い桃の妖精の恋を描いた2本立て形式になっています。

桃の妖精には雌雄がないという設定なのでラブシーンはあっさりめ。

健気受け、一途な恋、結婚エンド、妊娠描写が好きな方にオススメです。

2024年4月時点では絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

『花嫁はマリッジブルー』『花嫁は今夜もブルー』

レーベル:白泉社花丸文庫
イラスト:唯月一

『花嫁はマリッジブルー』は凪良先生のデビュー作で、当時人気だったという花嫁BLです。

愛に飢えている旧華族生まれの御曹司×姉思いの平凡な大学生の恋を描いた年の差BL。

かわいい受け、体格差BL、結婚エンドが好きな方にオススメ。

『花嫁は今夜もブルー』は続編で、前作の5ヵ月後を描いた新婚編です。

甘々レベルはさらにパワーアップしておりラブシーンも激しめになっています。

『花嫁はマリッジブルー』『花嫁は今夜もブルー』共に、2024年4月時点では絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

『花嫁はマリッジブルー』は朝倉正嗣(CV杉田智和)×麻生拓海(CV水島大宙)でドラマCD化もされています。

『初恋姫』 2009年2月刊行

レーベル:白泉社花丸文庫
イラスト:街子マドカ

親が遺した定食屋を必死で守る昔気質の青年×初心な旧華族のお坊ちゃまの恋を描いたラブコメ作品です。

健気受け、美人受け、身分差BL、駆け落ちエンドが好きな方にオススメ。

2024年4月時点では絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

『全ての恋は病から』 2010年3月刊行

レーベル:白泉社花丸文庫
イラスト:車折まゆ

24時間365日人肌に触れていたい尽くし型ゲイ×片づけられない症候群のツンデレ王子様の恋を描いた笑い多めのラブコメ作品です。

いつでもモフモフさせてくれる男が欲しい攻めと、タダで掃除をしてくれるお手伝いさんが欲しい受けが利害の一致から関係を持つようになり、それが次第に恋へと変化していくところが魅力。

凪良先生自身もお気に入りの作品とのことです。

変態攻め、年下攻め、美人受け、言葉責め、大学生カップル、知識のない受けにいろいろと教え込む攻めが好きな方にオススメです。

2024年4月時点では絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

BL(黒凪良作品)

BL作品の中でダークな雰囲気が強いものやシリアスな展開が多いものは黒凪良作品と言われています。

凪良先生の一般文芸作品はどちらかというと黒要素が強いので、『汝、星のごとく』『流浪の月』が好きな方は黒凪良作品の方が好みかもしれません。

しかし、BLには原則ハッピーエンドというお約束があるので一般文芸作品ほどヘビーな内容は少なめです。

『おやすみなさい、また明日』 2014年1月刊行

レーベル:キャラ文庫
イラスト:小山田あみ

秘密を抱えた何でも屋×天涯孤独の売れない小説家の年の差BLです。

年下攻め、わんこ攻め、記憶喪失展開が好きな方にオススメ。

『求婚前夜』のカップルも脇役として登場しますが、恋愛関係であることは明かされていないので、この裏で恋が進行しているのかと思いながら読むと楽しいです。

電子化済み。

『ここで待ってる』 2015年7月刊行

レーベル:キャラ文庫
イラスト:草間さかえ

小悪魔系クソビッチに弱い尽くしタイプの空手家×目につく男を食いまくる子持ちのクール美人の疑似家族BLです。

マッチョ攻め、年下攻め、ビッチ受け、美人受け、体格差BLが好きな方にオススメ。

電子化済みです。

『天涯行き』 2012年6月刊行

レーベル:キャラ文庫
イラスト:高久尚子

地方の町で出会ったワケアリの2人のおだやかな暮らしを描いた作品です。

何かかから逃げている家具職人×ある男の帰りを待っている陰のある美人。

性的虐待の描写と近親相姦要素があるので苦手な方はご注意ください。

電子化済み。

『雨降りvega』 2013年12月刊行

レーベル:幻冬舎ルチル文庫
イラスト:麻々原絵里依

真面目で誠実な物理教師×繊細で家族思いの天体好きな少年の、メル友から始まる7年越しの恋を描いた切ない年の差BLです。

作中にDVの描写があるので苦手な方はご注意ください。

電子化済み。

『ニアリーイコール』 2015年8月刊行

レーベル:ディアプラス文庫
イラスト:二宮悦巳

性行為にトラウマがある数学教師×人と深く関われない英語教師の教師同士の恋を描いた作品です。

年下攻め、傷のある2人がお互いの存在で傷を埋め合う話が好きな方にオススメ。

受けが他の男に抱かれる描写と性的暴行を匂わせる描写があるので苦手な方はご注意ください。

2024年4月現在は絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

『恋愛犯: Love holic』 2008年5月刊行

レーベル:花丸文庫BLACK
イラスト:サクラサクヤ

高校生の時に好きだった相手が記憶喪失になったのをいいことに同棲に持ち込むストーカーの話です。

バイオリンだけが心の拠り所のフリーター×事故で記憶を失ったシェフ。

同級生カップル、執着攻め、記憶喪失展開が好きな方にオススメです。

攻めから受けへの無理矢理描写があるので苦手な方はご注意ください。

2024年4月現在は絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

『未完成』 2009年4月刊行→2014年1月完全版刊行

レーベル:花丸文庫BLACK→プラチナ文庫
イラスト:楠本弘樹→草間さかえ

家庭環境が複雑なヤンチャ系わんこ男子×クールな世話焼き英語教師の、生徒×教師BLです。

教師と生徒もの、年下攻め、ノンケ攻め、美人受け、強気受け、セフレから始まる恋、禁断の関係、テクニシャンな受けに手ほどきされる攻め、教え子の熱烈アピールにほだされてしまう教師が好きな方にオススメ。

攻めが女性を抱く描写と受けが他の攻め以外に抱かれていることが匂わされる描写があるので苦手な方はご注意ください。

花丸文庫BLACKから刊行後、プラチナ文庫にて「Young Swallow」と「さなぎ」を加えた完全版が刊行されましたが、2024年4月時点ではどちらも絶版になっています。

電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

『落花流水』 2010年4月刊行

レーベル:SHY NOVELS
イラスト:石原理

正義感の強いチンピラ×真面目な公務員のシリアスな恋を描いた年の差BLです。

教育実習生と生徒として出会った2人の5年越しの恋で、年下攻め、体格差BLが好きな方にオススメ。

ややメリバエンドです。

あとがきで続編が出る予定が匂わされていますが、2024年4月時点では続編は刊行されていないようです。

2024年4月現在は絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

『叶わない、恋をしている』 2010年12月刊行→2015年4月文庫化

レーベル:SHY NOVELS→SHY文庫
イラスト:水名瀬雅良

亡くした恋人の代わりにお金を払ってよく似た男を手元に置こうとする男と、そんな男に恋をしてしまった若者の切ないラブストーリーです。

死んだ恋人が忘れられないエリートサラリーマン×親を亡くし大黒柱として頑張る4人兄弟の長男。

年の差BL、家族もの、悲恋ものが好きな方にオススメ。

攻めに妻子がいるので苦手な方はご注意ください。

2015年に書き下ろしを加えて文庫化されていますが、2024年4月現在は単行本と文庫のどちらも絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

『あいのはなし』 2013年9月刊行

レーベル:ショコラ文庫
イラスト:小椋ムク

父に恋する年上の青年への初恋を引きずる舞台役者×最愛の人を失った悲しみから立ち直れない青年の、10年越しの恋を描いた切ないBLです。

『流浪の月』の原型とも言われている作品で、誘拐犯と誘拐された子どもが時を超えて再会する話でもあります。

年下攻め、年の差BL、美人受けが好きな方にオススメ。

攻めが所属している劇団は『恋をするということ』にも登場する「劇団裏窓」です。

2024年4月現在は絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

『まばたきを三回』 2012年5月刊行

レーベル:ショコラ文庫
イラスト:円陣闇丸

2年前に死んだはずの恋人が幽霊になって戻ってくる話で、田舎育ちの純朴な陶器職人×体が弱い画家志望の御曹司の恋を描いたオカルトBLです。

幼なじみBL、同級生カップル、美人受け、ツンデレ受け、純愛ものが好きな方にオススメ。

2024年4月現在は絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

『愛しのニコール』 2016年4月刊行

レーベル:ショコラ文庫
イラスト:yoco

好きな人へ猪突猛進の鈍感陽キャ×死のうと思っていた時に救ってくれた男の子への初恋を引きずる一途なゲイの失恋から始まる切ない恋物語です。

同級生カップル、すれ違いラブ、友達から始まる恋が好きな方にオススメ。

攻めが他の男と付き合う描写があるので苦手な方はご注意ください。

2024年4月現在は絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

『ショートケーキの苺にはさわらないで』『2119 9 29』

レーベル:ショコラ文庫
イラスト:草間さかえ

アンドロイドが普及した近未来を舞台にしたSF作品で、人間と性行為用アンドロイド"裏ドール"との恋を描いています。

『ショートケーキの苺にはさわらないで』では裏ドールオタクの一途なゲイ×情緒が未発達の裏ドールの恋を描いていて、純愛や育て愛が好きな方は楽しめると思います。

ハッピーエンドではありますが、人によってはメリバエンドだと感じる方もいるかもしれないという終わり方なので苦手な方はご注意ください。

『2119 9 29』は『ショートケーキの苺にはさわらないで』に脇役として登場したオタク仲間を主人公にしたスピンオフ作品で、前作の2人も登場します。

洋食屋の二代目シェフ×手荒く扱われてきた戦争帰りの裏ドールの恋を描いています。

童貞攻め、ノンケ攻め、純愛ものが好きな方にオススメ。

こちらもどちらかというとメリバエンド寄りなので苦手な方はご注意ください。

『ショートケーキの苺にはさわらないで』『2119 9 29』共に、2024年4月現在は絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

『夜明けには優しいキスを』『お菓子の家: 〜un petit nid〜』

レーベル:花丸文庫BLACK→プラチナ文庫、プラチナ文庫
イラスト:高階佑、葛西リカコ

『夜明けには優しいキスを』は、お節介なわんこ系陽キャ×過去の罪を負い目に感じている自虐的な青年の恋を描いた作品で、攻めがDV彼氏の暴力から受けを救い出す王子様的展開が魅力です。

暴力描写、受けが攻め以外に抱かれる描写、無理矢理描写があるので苦手な方はご注意ください。

2009年に花丸文庫BLACKから刊行された後、2013年にプラチナ文庫から再販されました。

プラチナ文庫版には加筆修正と書き下ろしが入っています。

『お菓子の家: 〜un petit nid〜』は、『夜明けには優しいキスを』に登場したDV彼氏を主人公にしたスピンオフ作品で、前作の受けも少し登場します。

元ヤクザの世話焼きパン屋オーナー×孤独を抱えた野良猫気質のヤンデレ男子。

年の差カップル、ほだされラブが好きな方にオススメ。

ストーリーはシリアスですが終わり方は甘々エンドです。

前作で攻めだったキャラが受けになっているので苦手な方はご注意ください。

新装版『積木の恋』に収録されているショートストーリーにも『お菓子の家: 〜un petit nid〜』の登場人物たちが少し出てきます。

花丸文庫BLACK版『夜明けには優しいキスを』プラチナ文庫版『夜明けには優しいキスを』『お菓子の家: 〜un petit nid〜』共に、2024年4月現在は絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

『積木の恋』 2011年10月刊行→2024年3月新装版刊行

レーベル:プラチナ文庫→プランタン出版
イラスト:朝南かつみ→黒沢要

お金持ちの真面目な医師×愛に飢えた恋愛詐欺師の切ない年の差BLです。

美人受け、溺愛カップル、ほだされラブ、敬語攻めが好きな方にオススメ。

2024年に新装版が刊行され、新装版には短編「ありがとう」が追加されています。

この「ありがとう」には『お菓子の家: 〜un petit nid〜』に登場するキャラたちが出てきます。

また、新装版刊行と同時に黒沢要先生作画のコミカライズ版も出版されました。

プラチナ文庫版『積木の恋』新装版『積木の恋』コミック版『積木の恋』いずれも電子化済みです。

『真夜中クロニクル』 2011年4月刊行→2017年新装版刊行

レーベル:大誠社リリ文庫→プラチナ文庫
イラスト:小山田あみ→yoco

初恋を大事に温め続けてきた一途なわんこ系俳優×光線過敏症が原因でいじめられ引きこもりになってしまった陰気ミュージシャンの恋を描いた年の差BLです。

年下攻め、遠距離恋愛、初恋が好きな方にオススメ。

2011年に大誠社リリ文庫から刊行された作品ですが、2017年にプラチナ文庫から書き下ろしを加えて再度刊行されています。

2024年4月現在はどちらも絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

「周と西門シリーズ」 既刊2巻

レーベル:プラチナ文庫
イラスト:梨とりこ

心霊に携わる一家を題材にしたオカルトBLです。

2作通して京都生まれの遊び人ゲイ×初恋もまだの初心な童貞の恋を描いています。

1作目の『闇を呼ぶ声 -周と西門-』では攻めと受けの出会いが描かれていて、2作目の『満願成就 -周と西門-』では2人が両思いになるまでが描かれています。

ラブシーンは少なめですが、オカルトミステリーとしても楽しめる作品です。

過去回想で攻めの元恋人が出てくるので苦手な方はご注意ください。

2024年4月現在はどちらも絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

『累る-kasaneru-』 2015年10月刊行

レーベル:プラチナ文庫
イラスト:笠井あゆみ

前世で結ばれなかった2人が腹違いの兄弟として生まれ直す話で、ホラー要素の強いBL作品です。

時代違いで2組のカップルを描いていますが、ラブシーンがあるのは転生後の弟×兄のみ。

おそらく凪良先生の著作の中でもトップクラスで黒要素が強く、近親相姦描写や複数からの強姦描写があるので苦手な方はご注意ください。

年下攻めや悲恋が好きな方にオススメです。

2024年4月現在は絶版になっていて電子化もされていないため、手に入るのは古本のみです。

まとめ

凪良ゆう先生は一般文芸からBLまで幅広い分野で活躍している作家さんです。

様々な文学賞を受賞しているので、最近では一般文芸作家というイメージの方が強いかもしれませんが、BL作家を卒業したわけではないということもあちこちで仰っているので、今後もBL作品、一般文芸作品共に新作が楽しみですね。

新刊が出た際はまた追記していきたいと思います。


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