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クレジットカード選びは人生を見直すこと

近年、LINE PayやPayPayなどのバーコード決済の乱立も進み、空前のキャッシュレスブームが巻き起こっています。ただバーコード決済は利用できる店舗が限られ、クレジットカードのプレゼンスはまだまだ落ちていないのが現状です。クレジットカードという目に見えるけど実態は掴みにくいもの、その個々人にあった選び方に焦点を当てて考えてみます。

そもそも大前提として、万人にオススメのカードというものはありませんので、あなたのあなたに最適なカードを選ぶ道しるべになれば嬉しいです。

1.お金の使い方を5W2Hで整理して自分の支払いのテーマを把握

あなたがお金を使うのはどのような場面でしょうか?

食費や家賃などの生活費、友人との飲み会やデータの交際費、旅行やゲームなどの趣味・娯楽にかかる費用などなど。下のようにブレイクダウンして考えてみると見えやすいかもしれません。

[支出の5W2H]
①What
(何に使うか?)、②When(いつ使うか?)、③Where(どこで使うか?)、④Why(なぜ使うか?)、⑤Who(誰と使うか?誰のために使うか?)、⑥How much(どのくらい使うか?)、⑦How often(どのくらいの頻度で使うか?)

基本的には、①と③をメインに考えて、その中でも⑥や⑦の大きいものを優先して考えるのがオススメです。

この手順を通して、あなたの支払いのテーマ、ひいてはあなたの人生の中での優先順位が垣間見えることになりますが、それを支える武器としてのクレジットカードを見つけましょう。

例)
わたしは日常の消耗品から趣味の小物(①)までAmazon(③)で毎週のように(⑦)ポチポチして、月額平均で10万円(⑥)は使っている。
→Amazonでの買い物がメインターゲット

なおクレジットカードには消費を促す効果がある気がしていますので(データで実証されてるかはわかりませんが)、あまり節約向きではありません。この段階で「なんて自分はこんな無駄使いをしていたんだ!」と思ってしまった方は、一度緊縮財政を取って、支出項目を絞った後にクレジットカードの検討を進めたほうが良さそうです。

2.年会費恐怖症に陥らない

5W2Hの整理を通して自分の支払テーマが定まったあなたは、もうそれに適したクレジットカードを調べて探す段階に移りましょう。

色々調べてみると、年会費が発生するカードとそうでないカードがありまして、額としては、安いもので3,000円や5,000円、通常だと10,000円、高いものだと30,000円や50,000円以上といったものも見られます。この年会費はとりあえず敬遠すれば良いのでしょうか。

年会費に関してもあくまで合理的な判断をできるようにしましょう。具体的には損益分岐点を考えることが重要です。年会費が発生しても、還元率が上昇するカードは多いので、一定の支出額であれば年会費を差し引いてもなお還元額が大きいといった場合は意外とあります。

例題)
Aカードだと年会費無料で還元率は1%、Bカードだと年会費10,000円で還元率は1.5%の場合、損益分岐点は年間支出額いくらでしょうか。

年会費回収するために無理してお金使うのは本末転倒なので、確実に損益分岐点越えていける場合だけにしましょうね…

3.ポイント獲得がゴールではない

クレジットカードに関して陥りやすいトラップとして、原則ポイント還元はあくまで特定のポイントをもらえるだけで、その場で割引になるわけではないという点があります。

もらっとポイントは使った時点で還元されたことになるわけで、おそらく再訪することはないであろう飲食店でもらった「次回の支払いから○%OFF!」と銘打ったクーポン券に価値がないのと同じように、使わないと意味がありませんし、ポイントの利用期限にも注意が必要です。

利用によって貯まるポイントが、自分の支払テーマと合致し、再利用しやすいようなカードを作るのが基本なので、還元率の高さや謳い文句に踊らされないように気をつけましょう。

例)
とある航空会社のマイルが5%還元されるクレジットカードを作成しマイルがたくさん貯まったもの、飛行機に乗る機会としては友人6人での海外旅行の時だけで、自分だけマイルで行くわけにもいかず結局マイルを使わずに失効させてしまう。

一時期、陸マイラー(「りく」ではなく「おか」と読むようです)という、普段は飛行機に乗らずに航空会社のマイルを貯めるという人もいるようですが、わたしの個人的感覚では、決済金額の多い一部の層向けの支払テーマかなと思っていてあまりクレジットカード初心者にはオススメはしません。

4.作成時にも2Wが重要

クレジットカードを選んだあなた。どのようにクレジットカードを作成しますか?

実は選ぶのと同じくらい、作る際にもポイントがあります。とりあえず、「思い立ったが吉日ではない」ではなく、クレジットカード作成においても戦略が必要です。

[クレジットカード作成時の2W]
A.When(いつ作成するか?)、B.Which(どのルートで作成するか?)

クレジットカードを作成する際、キャンペーン等の還元があって当たり前と捉えておくといいでしょう。

キャンペーンにも様々な条件があります。作成で無条件にポイントがもらえるもの、作成後数ヶ月内に一定額の決済を行なった場合にポイントのみポイントが付与されるなど、過去の傾向も踏まえて、今だ!というタイミングで作成するのがいいでしょう。

また、デパートや量販店のカードだと店頭で募集をしていることが多いと思いますし、ネット上のクレジットカード比較サイトで「このバナーから申し込むと〜」といった案内があったりしますよね。一度作成する際に一息ついて落ち着いて考えてください。果たしてこのルートで作るのがベストなのでしょうか?

こういったクレジットカードの営業活動には紹介料がつきものです。店頭で作ると店頭の人の成績になりますし、サイト経由で作るとサイト主さんにお礼が入ります。そんな見知らぬ人よりも、自分が還元を受けられたり、あるいは身の回りの人にメリットがあったほうがいいですよね?具体的な方法の紹介はここでは控えますが、誰かから紹介を受けることはその人にインセンティブが必ずあることを認識しておくといいでしょう。

クレジットカード選定を通して人生の道標を再考する

以上のポイントを踏まえて、あなたにとって最適なクレジットカードを選定、作成してみてくださいね。あえてこの記事ではどういったカードがオススメか、といった具体的な話は控えていますが、正直1件の記事を読んだくらいで各カードの特徴は捉えられないと思うので、自分がそのカードを使いこなすためにも、複数のサイトを比較検討して決めてくださいね。

クレジットカードを調べて比較することは、ただ自分の普段の決済活動を便利にお得にするだけではなく、新たな発見につながる可能性も秘めています。クレジットカードにはポイント還元だけでなく、様々な特典が付いていたりしますので、世の中にある様々なサービスを知ったりすることもあります。

わたし自身、旅が好きなのですが、旅に関連するクレジットカードを調べることを通して、新たな旅の楽しみ方を発掘できた側面もあります。

支出の5W2Hの中でも②④⑤に関しては、海外で使うとお得なキャンペーンがあってちょうど旅行を検討していた時だったから少し背伸びして新しいクレジットカードを使ってみる(②)、パートナーとの旅行でちょっとカッコいいとこを見せたいから空港ラウンジを利用できるクレジットカードを使う(④⑤)、なんてこともクレジットカードを通して導き出される新たな選択肢ですよね。

あなたにあったクレジットカードをぜひ見つけてくださいね。


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