泊まっていたアルベルゲに響く歌声で眼が覚める朝6時。毎朝この時間に賛美歌を歌うらしい。昨日の疲れが嘘のように身体が軽い、スッとした目覚めだった。

なんて言うつもりだったけど、実際は身体が重く頭も少し痛かった。雨と寒さの中のピレネー山脈超えが堪えた。この生活が1ヶ月続くと思うと不安になった。いつもワクワクよりも不安が先に来る性分は巡礼に来ても変わらない。

今日も雨だ。雨らしい景色を楽しもう、なんて自分を奮い立たせて1ユーロのドーナツの朝食を食べて出発する。でもやっぱり雨は嫌いだ。

今日の行程は森の中、牧場地帯にいくつかの街を通り変化があった。

雨のせいか疲れのせいか、序盤の気分は暗かった。晴れてるピレネー山脈が見たかった。何で最初からこんなに困難な道なんだろうか。でもきっと最初から最後まで上手くいくことなんてほとんどないんだろう。旅も大学院生活も、人生も。

途中で少しだけ晴れ間が見えた。ちょっとでもこんな景色が見れる気分も晴れるから単純だ。

雨と昨日の疲れもあってか今日は気分が落ち込んでいた。色々考えすぎてまとまらない。若い時は悩め、とか言われるけどもう悩みすぎて疲れた。でも何も考えない世界もそれはつまらないんだろうな。

なんだか今日は身体も心も疲れた。たまに、どうしたら良いか分からないくらい悩む時がある。

【Day02】
ロンセルバルス 7:30
↓
スビリ 12:45
歩いた距離 21 km