4/06 吸入薬 使い分け

今日は吸入薬の使い分けについて特に薬効に注目し教えて頂いた。
吸入薬はステロイド (ICS)、長時間作用性β2刺激薬 (LABA)、短時間作用性β2刺激薬 (SABA)、長時間作用性抗コリン薬 (LAMA)、短時間作用性抗コリン薬 (SAMA)に分けられる。喘息患者では軽症患者に対してはICSの単剤を使用し、必要に応じてICS+LABAの二剤の合剤が使用されることが多い、COPD患者ではLAMA+LABAが使用されることが多い、また最近では喘息とCOPDの両病態を併せ持った喘息COPDオーバーラップという概念が生まれ、これに対してICS+LABA+LAMAの三剤の合剤も使用されるようになってきた。LAMAを配合している吸入薬は抗コリン作用を有するため、前立腺肥大のある方では尿閉が出現することもある。そのため初回の服薬指導時に排尿困難になったら吸入を中止すること、口喝などの症状が出現する可能性が有ることなど、副作用についてしっかり説明する必要がある。
今日実際に来られた患者吸入薬が処方されていた方が3名いた、1人目はICS+LABAの合剤であるシムビコートが処方されていたため、喘息の患者であると考えられる。2人目はLABAであるオンブレスが処方されていたためこの方も喘息であると考えられる。3人目はICS+LABAの配合剤であるフルティフォームが処方されていたためこの方も喘息であると考えられる。このように吸入薬の中にどんな成分が入っているかにより、対象とする疾患が異なること、抗コリン薬が含まれている場合は適切な服薬指導をする必要性が有ることを学んだ。