７月に入り、夏も本番発揮し始めた頃。街録のマネージャーさんから一本のメールが届いた。「役満さん、歌うこと興味ないですか？」と言った内容だった。

「私が、歌ですか？！」

メールを読んで、つい独り言が出てしまった。

いや、別に歌うことは嫌いではない。カラオケ行くのは大好きだし一人でカラオケに行ったりもするくらい歌うことは好きだが、人様の前で歌えるほどの実力はない。

でもここで「出来ません」というのが出来ないのがわたくし。
せっかく役満ろ萬としてきた仕事を「NO」というのはしないと決めているからだ。(よくわかんない商品案件はお断りするけれど)
だってその仕事に選んでもらえるって、凄い嬉しいことじゃない？
やりたくてできない人もいる中、そのチャンスが私のもとに来たってことは「やりなさい」という事だと思った。
それに別のエンタメ活動をしたら、ファンの方も喜んでくれる人がいるかもしれない。

だから２分くらいちょっとだけ考えて、すぐに即レスした。

「街録のためならやります！企画に参加させてください！」

すると送られてきた企画書
「援デリとヤクザ」がテーマで歌を作る。
歌詞は役満さんが当時のことで思いついたことをとにかくメモしてきてもらって三谷さんと決める
レコーディングしたのち、MVも撮影。

レコーディイングまでして、MVまで作るの？！？！？！？！？！？！？
そんな大掛かりな企画を私が？！？！？！？！？！？！？！？！？！？

そんなことわたしにできるのかよぉおおおおおおお！！！！！
と不安で一杯だったが、友人の
「MVまで撮るの？そんなこと人生で何度もあることじゃないからいいじゃん。萬ちゃん結婚願望ないんだし結婚式だと思って挑めよ。かましたれ！」
の一言で、そうだやってやろうじゃん！！となった私。

上手くいくかどうかより、とにかくやるしかないんだ。どうせやるなら、ファンの人に「やっぱり役満ろ萬だな！」と思ってもらえるようなかっこいいの作ろう。と腹をくくった私はソープに出勤する毎日の中、休みの日も思いついたことはすべてメモに残し、とにかくたくさんの言葉を残した。

そして歌詞決め当日。マネージャーさんに指定されたのは
なぜか代々木公園ｗ
何度でもいうが、季節はこの今年のクソ暑い猛暑の中である。
日傘をさしても冷たいタオルを首に巻いてもとめどなく溢れる汗を拭きながら公園に向かうと、三谷さんたちと合流。木の陰のとこのベンチに座るとカメラが回りだし、そこで歌詞決めがスタート。
(youtube見てもらった人ならわかると思うんだけど、私歌詞決めって会議室でやるもんだと思ってたの)
でもそれが街録クオリティ。やっぱり路上でインタビュースタイルが街録の磯だから、めちゃクソ暑かったけど歌詞決めもそっちの方がリアリティあって面白かった。
時間かかるかなあと思ってたら、私がどうしても歌詞にしたいのと三谷さんが歌詞に入れたいのをパズルのピースみたいに埋めていったら一時間ほどで歌詞決めは終了。しかしそれで終わらないのが街録。三谷さんが「ちょっと曲をハロプロを意識したんですよ。DEFDIVAの好きすぎてばかみたいのオマージュ。ちょっと簡単な振りなら踊れたりもする？」

おいおい…DEFDIVAってハロプロのスーパーエース集団よ？
あんなスーパー集団になれるわけなかろう！！と言いつつも、もうどうにでもなれなわたくし。「はい、踊ります」と勝手に言葉が口走っていた。

せっかく原宿に来たから買い物でもしようかな？なんて思ってたけどその日は暑くて即退散。
その数日後にプロの方が歌入れした音源が送られてきて「レコーディングの当日までに覚えてくださいね！」とラインが来た。
でもやっぱり役満、前日ギリギリまで聞かず、前日になって鬼ループしてようやく覚えるギリギリぶり。KAT-TUNなんかよりreal face。
なんでかっていうと私ギリギリにならないと覚えられないタイプなのである。推しのツアーの時ですらギリギリにアルバム開けてギリギリ覚えるタイプなのだ。

そしてレコーディング当日。
援交デリヘルとヤクザ、聞いてもらうとよくわかるんだけどもんのすごくキーが高いのね。私あまり高い声が出ないタイプで、高音は裏声で歌っていたんだけどブースに入ってくる指示で「地声でなんとか歌って！」という無茶ぶりｗｗ
ええ、もうそりゃ振り絞るように出しましたよ。
それにプラスで右耳に原曲が流れててマイクの前で歌うんだけど、自分の歌声が良く聞こえないのでアスペの私脳みそ大パニックだったもので録音されたの聞いたらクソ音痴で死にたくなったのだが、後日送られてきた曲は音痴さは編曲でどうにかうまくごまかされいい感じに仕上がっていた。そう道重さゆみ戦法だ。音痴なとこには高音のエフェクトがかかっていた。でももちろん道重さゆみ大先生の方が歌上手よ？！

そしてレコーディング後、四時間ぐらい間が空いてから振り入れ。
「簡単な振り」といっていたのに、三谷さんの同級生の先生がつけてくださった振りは最初から最後までしっかりと踊るものだった。

めちゃくちゃ踊るやんけ！！！
しかもものすごくカッコイイ振りで！！！！
話と違うーーーーーーーーーーーー！！！！！！！

と内心思いながらも、ダンスの振り入れスタート。クラブで踊ってた時代はあるけど、ジャンルはヒップホップだし、きちんと振りがついたものを踊るのは初めてだ。なかなかうまいこと行かない私に先生は嫌な顔一つせず何回も付き合ってくださって、二時間のレッスンは終了。

スタジオを出て階段を下る時、足ががくがく震えるくらいには身体にダメージを負った。それから三日ほど、ふくらはぎがこむら返りするような痛みに悩まされたくらいだ。マットをしているから下半身の筋力には自信があったけれど、ダンスで使う筋肉はまた違うのだろう。
それからできる限り毎日踊り続けた。踊ってる動画を三谷さんと先生に送って改善点や「偉い！素晴らしい！」と褒めてもらえたのでやる気が出た。

フリの覚えはわりかし早かった。「ジャニオタやってて、良かった♡」と思ったくらいだ。ジャニーズは大抵みんなで踊れる振りがついていることが多い。それをいつも覚えてコンサートやカラオケで全力ダンシングしている身としてはフリは覚えるのは苦じゃなかったのだ。

が、問題は表情だったり振りのキレだったり、初心者には改善点が沢山だった。そしてダンスを覚えてからは歌って踊るの練習。これも難しいかな？と思っていたけどジャニオタは歌いながらカラオケで踊るので意外とすんなり出来てしまった。

だが問題は「歌いながら踊ると高音が出にくい」

ボイトレでコツは教えてもらったものの、どうしても難しかった。踊ってると腹に力が入らないからである。

そして10月の初め、MVが撮影された。たくさんの出演者の方が協力してくださる中、半日かけて目まぐるしい撮影スケジュール。街中で撮ると聞いてたけど、送られてきたスケジュールには色んな撮影場所と共演の方の名前がずらり。
でも撮影は風俗のパネルで慣れてたので緊張することもなく自然体で撮って頂けた。(絡みのシーンは恥ずかしくて何度もNG出したのは内緒)

そして撮影から3日後にはもうMVが完成し、私のスマホに届いた。嬉しくて嬉しくて、何度も何度も見た。自分のMVが作られる日が来るなんて、誰が想像できただろう？

MVが公開されてからも反響が凄くて、本当に心から嬉しかった。applemusicに自分の名前が並んだのもいやっほい！と叫ぶくらいには嬉しかった。

だが、問題はライブである。当日も不安で不安でギリギリまでカラオケで練習した。でもやっぱり何度歌えど高音が出ない。もうでもここまでくると「どうにかなるっしょ！！」と開き直るわたくし。
前日は「嫌だな半分、ちゃんといかなきゃ半分」
だったけど
当日の朝は「もうなるようになる！下手でも一生懸命やればいいんだ！」と思って、あまり緊張はしなかった。
唯一緊張したのは、当日会場に入った瞬間だけ。
でもバックダンサーで先生が踊って頂けることになっていて楽屋に先生と先生のお友達がいたので比較的リラックスしていた。
で、リハをしたんだけどやはり高音が出ず。

三谷さんに「死ぬ気で地声で歌ってみてください」と言われ
また無茶ぶりな！！！ｗｗ
と思ったんだけど、歌ってみたらあら不思議。何度も練習しても出なかった高音が出た。火事場の馬鹿力という奴だろうか。

そして開演。客席を見たらボードを持ってるファンの方がいて思わず嬉しくてニヤリ。普段自分がうちわを作って見に行く身なので「ああ、これって演者からするとすごく嬉しいものなんだな」と心から思った。
でも客席を見ると緊張しちゃいそうだったので、音響さんの方ばかり見ていたと思う。友達から送られてきた私はほとんどそっぽを向いていたｗ

本番も実はほとんど覚えていないｗ
先生は「一番良く踊れていたよ！」と言ってくださったけど多分一生懸命すぎて脳みそに記憶まで残らんかったんだろう。ただ「可愛い―！」とか「まんちゃーん！」って呼ばれた声だけは覚えている都合のいい頭ですまん。

気付いたらイベントは終わっていて、その後打ち上げに。
沢山の人から声をかけてもらい、写真撮ってくださーい！といってもらえて、twitterでしかやり取りしたことない方とも直接お話しできたりすごく貴重な時間でした♡有難うございました♡

ポンコツ体力なので終電でダッシュして帰りましたが、なんだかその夜は興奮してアドレナリンギンギンだったのか、なかなか寝付けなかった夜だった。

書く、という以外の表現を挑戦させてくださった三谷さん、街録のスタッフさん、曲の作成にかかわってくれた皆さん、ＭＶの撮影に協力してくださった皆さん、本当に本当にありがとうございました！
そしてなにより、こんな新しいことをできたのもファンでいてくださる皆様のおかげでしかありません。本当に感謝です！役満ろ萬やっててよかった！！

＊＊＊＊＊

最近の役満、遂に目標としていた貯金額を達成した。こんな金額がＡＴＭに並ぶのを見たのなんて人生で初めてのこと。４月から貯金を始めて色々試行錯誤して、ここまでたどり着いたのを振り返ってみると、やっぱり統計すると貯蓄率がちょっと少ないなあーという反省点が出て来た。
ので今一度固定費と必ず出て行く食費などの予算を定め直し
食費、日用品、経費(仕事で使うメイク用品も含む)、猫、光熱費を除いて月に使っていいお金を「〇万まで」と定めることにした。
財布を二つ持ち、生活にかかるものはメインの財布
それ以外はお小遣いでサブ財布に。
今月は韓国に行くけど、整形でお金が飛ぶので、以前みたいに化粧品や服を爆買いするのではなく、本当に欲しいものを吟味して買おうと思っている。

そして在籍の出勤時間も変えてみたりした。いつも5時間しか働かないので「時間が合わない！」とお客様から言われることが多すぎて、平日だけ12時間出勤することに。体力的にはしんどいけど、普段合わせづらい人とお会いできるし何より稼げるので何とか頑張っている。

6月の最後の出稼ぎ以来「もう本当に出稼ぎやだ」になってしまった私は、「出稼ぎに行かなくても大丈夫な環境を作る」ことだけに集中して一生懸命接客してきた。コンサートや街録などいろんなイベントがあって目が回るほど忙しかったけれど、それでも手を抜かずに接客してきた結果、先月は閑散期だというのに自己最高記録の本指名数となった。
役満ろ萬ちゃんとしても頑張りたいし、ソープ嬢の自分も結果を出したい！と全力疾走していたらもう今年もあと2か月。
11月の整形が終わったらダウンタイムという名の長期休暇がくるので、早めの大掃除をしようと思っている。もう一度自分の持ち物や服や靴をチェックして、要るか要らないか、本当に必要なものは何か、部屋中ピカピカにしながら断捨離するのが今から楽しみである。掃除が好きだというと変態扱いされるが一種の私のストレス発散でもあるのだ。

なんだか久しぶりに「ああ、生きたなあ」という1年を送れた。こんなに充実した1年を送れたのは初めてかもしれない。「まだまだ自分はやれる」と信じて、また沢山の目標を作った。それを達成してチェックのマークをつけれる日が来るのが今から楽しみである。

＊＊＊＊＊＊＊

閑散期と言われる９．１０．11月。
ぶっちゃけて言えば去年は本当にボロボロで本当に人生初の最低月収を叩き出し、家賃を払うのも精一杯だったが今年はコンスタントに稼げている。

勿論、9月から客足が減るのはわかっていたので私はソープ人生初、スタジオ撮影に投資した。前まで撮影係がいた我がグループ。でもその人が辞めてしまい、近くにある風俗サイトのスタジオで無料で撮影をしてもらっていたのが本当に写真が下手で下手で。
「もうピンボケしてるやん！顔全然わかりにくいやん！」といった修正仕上がりだったので閑散期前に念入りにリサーチしてスタジオを予約。

そして衣装は3つに絞った。
ヘブンに載せれるのがマックス15枚なので一つの衣装につき5枚くらい欲しいなと思ったからだ。
それで私が選んだ衣装と撮影の注文はこちら
１．自分のキャラにあったドＭが喜びそうな衣装(トップの画像にする主となる衣装)で撮影のバックもそういう雰囲気
２．お客さんから見てギャップ！！となるようなあざとい衣装。バックはナチュラルなもの。
３．王道サルートでベタだけど綺麗目に

撮影するだけでは正直鳴らない。そんなの誰でもやっていることだからである。写真を撮るのに大事なのは「自分のキャラに合う衣装でインパクトの残る他の子と被らない衣装を主の画像」にすることが大事。そして一番大事なのがスタイルが良く見えること！！！！！！！！！！！！
私はＡＶでその時Ｍ向けのＡＶでトレンドな衣装を選ぶ傾向にある。
だからＡＶのパケ写は参考になることが多い。
イチャイチャ、恋人、癒し、お仕事派、Ｍ、Ｓ、と自分の売りに合ったキャラのワードを入れてＡＶを検索してみると良い。

そして可愛い系で撮ったらかっこいいの
かっこいい系でとったらあざといの
と主の画像の次に出て来る二枚目のパネルはギャップをつけること。

3枚目は自由でいいと思う。ドレスで撮ったりサルート着たりコスプレするのもよし。
でもどの写真もテイストと表情が違う方が良い。

初心者の子はニコッと笑うことでいっぱいいっぱいだろうけど、唇の力を抜いて半開きにしたり、舌を出してみたり、手を使ったり、撮影前は色んなグラビアのこの写真を見て表情の練習するのも手。

写真に8万、衣装代入れたらそれ以上飛んだけれど、写真を変えて1週間で元は取れたほどネット予約が止まらなかった。来店でもパネルで選んでもらうことが増えたし、写真きっかけに興味を持ってくれたお客様も多かった。

次はまたやって来る閑散期の2月までに、新しい写真の作戦を練っているところである。

宣材はとにかく一目でキャラが分かる！インパクト！スタイル！が大事。
今一度自分を客観視して衣装を決めて写真を変えてみるのもありかと。私はこの作戦といつもの写メ日記の相乗効果を発揮して閑散期を感じずに働けている。

写真スタジオは身バレするから書けないけれど、twitterで検索すれば沢山のスタジオの写真が出て来るので自分の理想と近いスタジオをみつけてみるといい。あとお店に仲のいいスタッフさんがいる場合、男性の意見を聞くのも大事。(女から見たエロいと男から見たエロいは違う)

宣材写真は風俗嬢の命。

みなも頑張ろう閑散期('ω')ノ