001. 事始めの辞

ゲームには、これと決まった作り方というものはない。各自がやりやすいように作ればよい。どこから出発してもよいし、どう進めてもよい。

ただし、会社や組織などのチームで作る場合、話は別だ。その場合、複数のメンバーが協力して一つのゲームを作ることになる。そこでは、手順が重要になる。AさんとBさんの仕事の順序が違うと、無駄が発生しすぎるといった弊害が生じるからだ。もっとも手順をしっかり決めていたって、いざやってみるとたくさんの無駄ややり直しは生じるものだ。しかし、手順を決めずにやるとうまくいかないのは、長年専門学校で学生のゲーム制作を眺めて痛感した。

それはそうと、ここでは一人で勝手気ままに作るので、どんなふうに進めてもよい。気楽なものである。

さて、かねてより夏目漱石の『吾輩は猫である』をゲームにしたいと考えていた。というのも、私が見るところ、これは学術バトル小説として読めるのである(そういえば、かつて一橋大学大学院で講義を芸術系基礎科目というタイトルで講義をした折り、1コマをその検討に当てたことがあった)。

どういう意味なのかは、追々書くことにしよう。学術バトル小説として読んでいるうちに、その読み方に基づいてゲームを作ったら面白かろうと思ったのである。

思いついてすぐ作ればよかったのだが、いろいろなことに紛れているうちに、数年が経ってしまった。ただ、noteに場所だけ作っておいた。

このたびnoteで思いつきを書いてみることにしたついでに、このプロジェクトも始動してみたい。物事を思いついて計画しては放り出すということを繰り返してきた私だけに、このたびも三日坊主で終わる可能性は高い。とはいえ、始める前からそんな心配をしてみてもしょうがない。とりあえず出発してみよう。ケセラセラである。

あとで行ったり来たりする可能性があるので、このプロジェクトの記事には番号を振ることにしよう。

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