譲れないもの譲れるもの、何もないなら「喜んで!」を大切に

〜この記事は過去のものを転用しています〜
この2週間、加速の国に住んでいたサカイさんです。
#もっとましな言い訳教えてください

毎日最低8時間外来にいたのですが、気分的には外来も毎日1時間くらいの加速っぷりでした。患者さんの説明も8倍速になってました。
#確実に聞き取れんやつ

さてさて、サカイさんの2週間の中では新しい挑戦3つに、業務が終わってからのスクール2校、こんな時でもやっぱりキャンプ。えへ。
 通常運転の時はこの2つのレポートに追われるだけでもギリギリと思ってたのですが、どうにかなるもんなんだなと思った2週間でした。
#どうにかなってなくても全力でスルー

1つの新しい挑戦は一旦終わったので、これから内容をブラシュアップするとして。
2つ目の新しい挑戦は、地域の困ったを掛け合わせて新しいビジネスモデルを作ってみよう〜!を始めていることです。
これは薬局に全く関係ない、田川に住んでる人のちょっとしたお困りごとを近隣の人と協力して動かしてみよう〜!を個人的に動いてみています。
3つ目のこれから始めたい新しい挑戦は薬局がらみで、受診できない高齢者に向けて新しいサービスを思いついちゃった🌸
ということで、薬心堂本部に無茶振り提案を投下しました(笑)でも、これは本格稼働取り掛かりまでに時間かかりそうなのでモデルケースを1例動いて形にしてみようと思っています。

今週はクロネコヤマトの元社長の山内特別顧問とお話しする機会がありました。社長に行ってこ〜い!と訳もわからない世界に飛び込ませてもらったわけですが、薬剤師の業界にもこういうカッコイイ人がいたら瞬殺されちゃう!!というくらいカッコよかったクロネコヤマトさん・・・(笑)

宅急便って今は当たり前ですが、クロネコさんの事業ができるまで運送業って大口の工場ー企業間のものしかなかったそうです(@_@)
まずそれ知らんかったし(笑)

物流の予測ができること、予算の見込みがしやすいことが常識だった時代で、ヤマトさんはこれから潰れる企業100選に選ばれていた運送業唯一の会社だったそうです。

その時代、企業を継続するか否か・・・の時に小倉社長ともう1人だけが、「これからヤマトは小口に勝負をかける!!」と個人と個人を結ぶ宅急便の案を打ち立てたそうです。

個人でものを送るのはとても規定が厳しくて送るだけで一苦労!だったようで・・・
そこにクロネコさんは「社会のニーズは確かにある!」と狙いを定め、社内プレゼンをしたそうです。

すると、社内からは「個人同士を繋ぐなんて、予測も立てられない仕事をどうやって効率的にやるんだ!」と反対の声の方が大きく、他の運送業他社からも「ヤマトさんは終わったな・・・」と言われていたとか。

しかし、このTOP2は「今後のヤマトでの月例会議は大口顧客の契約をどのくらい終了してきたか、その金額がいくらの大口だったか、大口顧客の契約を全部切ることが目標で動きます!」という目標を立てました。
 利益を担保しつつ新事業を進めるという道は断つと決めたそうです。
#多くの人は世間の常識大好物
#多くの人は安定大好物
#多くの人は今までのままでいいじゃんと思いがち

「利益があるうちは小口に本気を出さない」という人の心理に目をつけ、ヤマトの上層部の意識を変えるためにも毎月の報告は
「今月は○千万の契約を○件終了してきました。」という異常な光景が飛び交っていたそうです。

敢えて赤字を出すことに全力をかけていくことに葛藤を抱えながらも一緒に進んだ、上層部陣営のかっこよさ✨
その上層部に本気を伝えた小倉元社長の熱量にも痺れました。

また、当時の運輸省の法律では大口物流が基本だったので輸送の金額が高額だったそうです。
これは法律で決められているので、小口だからといって金額を勝手に下げることができない。

でも、世間の人からしたら「こんなに小さいんだから金額下げて欲しい・・・」というニーズがあるのは普通ですよね?

そこでヤマトさんは当時のマスメディアの中心は新聞だったので、新聞に大きな広告打ちます。
「ヤマトは小口の宅配の料金にPサイズ(小さいサイズ)を作り、料金を下げるサービスを始めます。(運輸省の認可が降りたら。」とデカデカと出すんですね。

これで法律が変わるなんて絶対ないと分かっていて。

そして、同月の月末、同じ枠で「Pサイズでの料金値下げサービスの開始を延期することになりました」と出すわけです。
すると、大手新聞社は「なんで?」と興味を持ちます。今までは知ることもなかった業界の理不尽に、世論が注目し始めるんですね。 

同時に、運輸省にも小口用の料金設定を下げる申請を何度も何度もヤマトさんはチャレンジしていました。
・・・でもなかなか変わらないのが政治、法律なのです。

そこで、クロネコさんは、ナナナナナナナなんと!!運輸大臣を告訴するのです!!
「国民のニーズがこのように世論が出ていると取り沙汰されているのに、そのニーズを政府にもこんなに求めているのに、1ミリたりとも動こうとしないというのは国民の代表として国を豊かにするための政治家として怠慢ではないか?」ということで裁判を起こしたのです(*_*)

私たちの業界で言ったら、薬剤師は社会にこれだけの貢献ができるのに法整備が整っていないがために動けない理不尽さがある!!というのはかなりあります。
法律が古すぎるからです。

・・・しかしですね。
私たちは理不尽を感じたところで厚生労働大臣を訴えたりすること考えたことあるかな・・・?と考えたら、私はどうにか法律を守りながら頑張るしかないと発想が小さくなりがちだったな・・・(笑)正攻法で責めることしか考えてなかったな(笑)と異業種の力強さを目の当たりにした気持ちになりました。

世間の「困った」に本気でぶつかる覚悟の強さでもあり、改めて事業体が他者に依存しないことがメチャ重要やん。と思いました。

ここまでしたら、その事業体、宅急便業界を独占したくなるのが人ってもんじゃないのかい??と思ったのですが、クロネコさんは違いました。

企業というのは、地域とともに存在するんです。競合他社が出てくることは想定の範囲内で、むしろその競合他社さんがいるからこそ、どう勝てるかの工夫が必要になり成長できるでしょ?
だから地域に競合他社がいることはとても大切で、業界全体の1割の利益をヤマトが取ったらそれ以上は取らない工夫をヤマトは考えます。
何故なら、地域は1社の存在で潤ってはダメだし、ヤマトもその事業に偏ってしまうと自分たちが正しいと勘違いして事業のあり方のバランスを崩してしまうから。

#レベルが違いすぎてかっこいいしか思いつかんやん

山内顧問から色々な話を他にも聞かせていただいたのですが、ヤマトさんの在り方(価値観)とサカイさんの薬心堂はとても似ているなとおこがましくも思えた部分がありました。
#恐れ多いですが1万分の1似てるくらいの温かい目で見てね

・スタッフと地域を大切にすること。
・あなた(スタッフ)がお客様と接する時、あなたはそのお客様にとって会社の代表(社長と同等の存在である)として立ち振る舞うこと。そのお客様の思いを大事にするときは、マニュアルよりもあなたの善意でより良い選択を考え行動すること
・私たちがお客様に渡すのはモノ(薬)ではなく、真心(健康や思いやりのサポートなど目に見えないもの)
この3つがとても似ているなと思いました。

経営者の強い覚悟と行動の違いが結果の違いということも胸に刺さっています。

最後に山内顧問に教えていただいたのが、
「ヤマトはね、離職率は気にしません。だって、ヤマトの仕事は普通の運送業より大変だもの。モノを運べばいいと思っている他社さんとは違って、送り主の思いを送り先の方が感じられたり、送り先のお客様が満足できるよう最善を尽くすよう考えることをドライバーさんにすごく求めている。これってね、工場の生産ラインで働くことが向いているという類の人にはできない仕事なんですよ。

つまりね、ヤマトの人のことを思いながら仕事をすることが向かない人がやめていくのだから、その人にとっても工場の方が幸せ、ヤマトにとっても価値観を共有できない人に無理やり価値観を強要する労力や時間が大変になるわけだから、ヤマトにとってもいいことなんです。

だから、ヤマトにとって、離職率の数字は価値観の多様性の1つに過ぎないんですね。お互い早くわかってよかった、ということです。だって、入社前にどんなに調べたってその会社の本質ってわからないから〜。
働いて初めて分かる価値観でしょ?そういうのって。」

と言われて、確かに〜〜!!と目から鱗になりました。

小学校や中学高校、大学・・・とお金を払って通っていた環境で、ここめっちゃ楽しいやん!!と思って過ごせていた人とそうでない人といると思います。

就職って、お金をいただいての環境です。

お金を払って与えられていた環境の中で楽しむ術を自分で作ることを知ることができた人は、
お金をいただきながらの環境に「楽しいことは与えられるものではない」と知っています。

お金をいただくということは、自分につけていただいた労働価値(年俸)分の対価を返すことが大前提なので、そこに「楽しい」が無条件に簡単に付いてくるものではないと知っています。

サカイさんには大学生の息子がいて、県外に住んでバイトをしているのですが最初は地元のバイトの方が楽しい・・・と言っていました。

そこでサカイさんは言いました。
「まず、その時給じゃ申し訳ないなというくらい、黙って働きんしゃい(^^)
挨拶をしっかりして、他の社員さんには『はい!・ありがとうございます!とすみません!」以外はいらんから。
あの子がおったら超便利やなっていうくらい、黙々と皆が嫌がる仕事ほど率先して働いてみんしゃい。

それくらい時給以上の仕事ができた先に、楽しさを現場に求めていい。

時給分の労働を提供できてない間は楽しさを求めるべからず。まずは時給分の労働を提供できることに全集中で!

でももし、いじめられたり、嫌なことされるようなら、すぐに逃げなはれ。自分の価値まで下げなくて良い。」

今では自分の時給が妥当なのかなども気にならないくらい楽しいそうです。

このまま一生フリーターかもというくらい楽しそうですが、まあいいとしましょう(笑)

みなさん、薬剤師になったら初任給から一般企業の1.2〜1.5倍近くの年俸が約束されているのではないでしょうか😄
就職活動で20〜30社断られるなんて経験もしないはずです。
#外資系やスタートアップは別ですが
では、20〜30社の薬局や病院で、一般企業の新入社員以上に貢献できるスキルや態度が最初からできるから断られないのでしょうか😊??

ここのスタートラインを謙虚に受け止めることができると、最初の新人さんとしての辛い時期や不毛??と感じる時間を冷静に真摯に受け止めて努力することができるかもしれません😄

多くの場合、最初は労働力を提供する側で「就職」をするかと思います。

見方を変えると、労働力を提供する側である以上、労働力を買ってくれている会社があるわけですね?

つまり、会社がその労働力を買う価値があると思ってもらえる内容にしていくことが大切です。

その会社がどんな労働力を買いたいと思っている会社なのか?

工場のラインの作業を機械的にやることを求めている会社は、1つ1つの作業を淡々と作業効率をいかにあげるか?作業の内容を考えて作業が遅れるくらいなら考えないでほしい、という会社も当然あります。
考える仕事をよしとする会社もあるのです。

みなさんは、自分がどんな労働力を提供したいでしょうか?
また、みなさんがお勤めしている会社では、本質的に何を求めているのでしょうか?

薬局業界ではどの会社も「地域貢献」「患者さんに寄り添う医療」を謳っていると思います。

しかし、どことは言いませんが、誤解を恐れずに現実をお伝えしますと・・・処方箋単価に応じて患者さんにかけていい時間が決まっている会社もあります。

月末にデータを各自抽出し、服薬指導にどれだけの時間をかけているか、かけ過ぎてはいないか?作業効率が悪くなっていないか?を確認されるそうです。

会社の方針なので、それはそれでアリだとサカイさんは思うのです。
実際大切なことでもあり、この方法で見直せることはたくさんあります。

一方で、その確認や指導の際に
「患者さんにはその時間が必要だったんです。何故なら、このようなサポートややりとりが必要だったから。」という思いが心から湧いてくる方には辛い職場になっていくかもしれません。

何がしたくて薬剤師になったのか、みなさんの心の中には核がありますか?

ただね、あってもなくてもいいんです。

ないならないで、お金のために薬剤師・・・というのが辛い時は薬剤師に固執せずに、自分の心が削られないようなワクワクする仕事って必ずあるから、そっちに方向転換したっていんです。

核がなくても薬剤師がいいんです!という時は、何をしたら患者さんや地域の方が喜んでくださるか、相談することから始めてみるといいんじゃないかなって思います😄

みなさんの心にワクワクが続く人生を応援しています(^^)
#安定の長文

さてさて、緊急オペが入ったとのことなので、ちょっくらサポートに行ってきます🌸

皆さん良い週末を〜♪

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?