見出し画像

PlayStation ハマったゲーム3つ

PlayStationといえば、ソニーが発売し、今の中核事業のひとつを形作るに至った記念碑的ハードウェアである。任天堂とセガを二軸としたゲーム機ハード競争に、NECが発売するPCエンジンも食い込む中で、あえて参入したわけだが、今では任天堂とソニーの二強となっている(世界的にはマイクロソフトが入って3強となる)。

先日、PlayStation1、つまり最初のプレステの形状を模したポーチがおまけに入った雑誌(といってもおまけがほとんどメインだが)を買った。

初代PlayStation™の原寸大マルチポーチ付きBOOK

なかなか懐かしい。ペラペラの雑誌部分も一応目を通してみたところ、著名人の何人かが「私のプレステゲーム3選」のような企画に応じていた。

それぞれの立場から3つゲームをあげてみるわけだが、これは楽しそうだ。私も3つほどあげてみたいと思う。

1.「ジャンピングフラッシュ」……3Dのフィールドをジャンプをして自由に移動しながら敵と戦うゲーム。ひとくちに言ってしまえば今ではよくあるゲームの部類のようだが、このときの衝撃は大きかった。

何段階かジャンプをすると、かなり高いところまで行くのだがそのあと下を向いて自由落下をする画像に切り替わる。これがもう自分がジェットコースターで大きく落下するかのような錯覚を与えるほどだった。

今改めて見てみると、画像は粗く没入度は低い感じだが、当時のできる技術を用い、かつ既存のスーファミ等では絶対にできないゲームにチャレンジしたということがよく伝わる一作だった。

キャラクターとしても、背景にうろうろしているムームー星人(タコ型の火星人の頭にヤシの木が生えているというゆるキャラ)のグッズなどがいくつか出て人気だった。私のオフィスにも当時のソフビ人形が置かれている。今ならもっと徹底的にグッズ展開したことだろう。そういう時代の走りでもあった。

2.「パラッパラッパー」……「音楽ゲーム」草創期の傑作のひとつ。ラップの音楽に合わせて画面に○×△□が流れてきて、タイミングよくこれを押す。まさに音ゲーだが、うまく押せると音楽も展開もノリノリになり、失敗し続けると音楽のテンションが下がり、映像も悪くなっていく。それが楽しくて夢中になったものだ。

音楽ゲームといえば今ではスマホで子どもが遊んでいる。映像もきれいだし、スピードも速い。この前、電車の中で女子高校生がやっていた音ゲーといったら、すごいスピードで入力を要求していてびっくりした。とはいえ、タッチパネルと音ゲーの相性は良さそうで、降りる駅をうっかり忘れそうなほど夢中になってプレイしていた。25年以上のソフトの積み重ねが今の若い子どもも夢中にさせているわけだ。

プレステといえばポリゴンの立体キャラクターが大きな話題だった。格闘ゲームなどもここがスタートラインだ。しかし、パラッパラッパーではペラペラのキャラクターをあえてポリゴンで動かすというのがまた洒落ていた。せっかくポリゴンで立体キャラが描けるのに、ペラペラのキャラクターなんて技術のムダづかいっぽくてよかった。

企画や制作を担当した松浦雅也さんは、PSY・Sというバンドのリーダーでもあった(アルバムも全部揃えるほどの大ファンだった)。シティハンターのオープニング曲「Angel Night」などが有名だが、まさか解散後ゲーム開発に転身するとは思わずびっくりしたものだ。

3.「どこでもいっしょ」……トロというネコの絵は誰でもどこかでみたことがあるのではないか。ネコのキャラクターと会話を繰り返していくうち、ネコがいろんな言葉を吸収し自分の会話にも反映するようになるコミュニケーションを楽しむソフトだ。

プレステといえばバイオハザードとかFF7のような派手なゲームが印象に残りがちだが、「どこでもいっしょ」のようなゲームのほうが、ライトユーザーの心をがっちりつかんだんじゃないかなと思う。

PocketStation(ポケステ)という、たまごっち的な持ち運びデバイスが発売されて、そこに育成中のキャラクターを持ち運ぶことができるようになっていて、当時のオタクなやつらはみんなポケステを持ち歩いて、会話のやりとりをしたものだ。通信をすると、お互いの会話の履歴が交換されて、それがまた新しい会話につながってくるのが楽しい仕掛けだった。

こちらもある意味、ゆるキャラの走りともいえる。ゲームに限らずいろんなグッズ展開があった。プレステ2以降、スマホゲームなどにもゲームのシリーズが続いたが、バイオハザードとかFF7のようにブランドを大きく育てるというよりはゆるめのブランド継続という感じで、それもこのゲームらしい。

……と書いていてふと気がついたがこのゲームと「どうぶつの森」にはどこかつながりもありそうだ。そういう意味でも、いろんな「芽」を生み出したのがPlayStationなのだなあと思う。

□   □

ここから先は

101字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?