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子どもが新型コロナ陽性になった一週間の話(1:経過編)

(※:有料マガジンの記事ですが、今回は全文公開設定になっています)

ちょっと前の話だが、長男が熱を出して新型コロナウイルス陽性の判定を受けた。本人の体調はどうであったか、本人10日間、家族7日間の待機期間をどう過ごしたかなどちょっと振り返りつつまとめてみたい。

(今回は、経過のみをたどることとし、次回は行政の取り組みや医療体制について、家族のコミュニケーションについてなど追記してみたいと思っている)

朝平熱の子どもがいきなり38.6の発熱し下校、陽性判定へ

それはいきなりのことだった。小学校から電話がかかってきたら小3男子が38度台の発熱をしており、引き取ってほしいという。小学校の決まりで毎朝検温しているが、朝は36.8度だったのに。

たまたま近くの喫茶店で原稿を書いていたので30分もせずに迎えに行く。そのあいだに午後の診療時間の予約をかかりつけの小児科医にする。もちろん発熱の件は伝えておく。

迎えに行ってみたらだるそうだが歩いて帰宅できる程度の元気は残っている。兄弟が熱を出したら自動的に下校ルールとなっているらしく、小1女子も保健室にやってきたところだった。

ふたりを連れて帰宅し、軽く食事をさせる(もちろん小3男子は食欲はない)。娘のほうを留守番させて病院に連れて行ったら、慣れた作業フローでコロナの問診票記入から検査まで行われた。すぐに陽性判定が出て、あわただしく追い出される。

医者の予想では、今日一日は高熱になるが翌日には解熱し、その後は大丈夫だろうとのことだった。家族(同行した私)は検査を免れた。

そのあとは学校に連絡をし、ふたりとも所定の日数休むことを伝えた。休みが長くなるので、宿題プリントを後日私が受け取りに行くことにした(先生とは接触しないよう配慮してもらう)。

最高で38.9度に達するも、翌日には平熱に戻る

新型コロナウイルスの陽性になったといっても、もらえる薬は解熱剤だけだ。これもどうしても眠れないときに限って使って欲しいと言われた。

小3男子はその日中は発熱したままだった。さすがに38度後半となるといつもの元気はない。ずっとウトウトして、軽く食事、軽く風呂に入れて寝かせた。夜の10時頃に検温したら38.9度でこれが最高温度だった。

子ども部屋がひとつあって、子どもふたりは一緒にそこで過ごしているが、下の娘にはしばらくは別々生活だと伝えた。基本的なことは分かっているようで、素直に従う。

娘はもともと母と一緒に寝ていて、私と小3男子が一緒に寝るような部屋割だったので、下の子が眠れない心配はないのが助かった。これはもしかすると、家庭内感染せずにすんだ理由のひとつだったかもしれない。
(たまたまだが、私もここ数日は仕事しながら寝落ちしてしまい、小3男子と一緒に寝る時間が減っていた)。

何かあっては困るので、私は子ども部屋の入り口の廊下にクッションを敷いて寝た。小3男子には「何かあったら、扉のすぐそこにいるから」と伝えておいたが、不安を感じる余裕もなく深く寝入っており、夜はずっと目覚めなかったようだ。

ドタバタのうちに一日が過ぎた朝、検温してみたら36度台に下がっている。これ以降、37度を超えることは一度もなかった。

子どもとの隔離生活 どこまで遠ざけるか

小3男子は、数日前から若干の頭痛があったという。YouTubeの見過ぎでよく頭痛になっているので、本当にコロナの症状かは分からないが、問診票には書いておいたところ、そこから10日のカウントが行われることになった。家族は症状が明らかになってから7日間が待機要請期間ということになる。

熱が下がったとはいえ、本人はまだ体力万全ではないので、子ども部屋で暮らしてもらえばいい。食事のときは私が配膳して一緒に食べた。食膳も別にするのだが、さすがに小3男子がずっとひとり飯はかわいそうだ。そこで感染リスクを負うならひとりに絞っておこうと私だけが一緒に食事をした。

本人も最初はひとり暮らしを満喫していた。ある程度、ゲームやYouTube視聴はOKとしていた。Amazonプライムビデオも開放してあげたので、楽しんでいるようだったが、途中からはさすがにひとりはさみしいようだった。

娘のほうは、居間のほうで過ごしてもらう。こちらもゲームや動画配信視聴はOKとする。こちらは元気な分、マンガだったり知育玩具のようなものを適宜提供して飽きないようにするのはなかなか大変だった。数カ月前に気まぐれで、ニンテンドーラボ(段ボール工作キットを用いて工作後、Switchと組み合わせて遊ぶソフト)を購入しておいたのがここで役に立つとは思わなかった。

娘のほうは「こくご・さんすう・ずこう・ずこう」のように、午前中は授業っぽいメリハリをつけさせた。こちらもまだ小1ということもあってなんとか遊んでくれたと思う。

問題は子ども同士が接触して再感染することだったが、なんとか最初の4日くらいは別生活をしてくれて助かった。

ところで、感染3日目あたりで東京都から支援物資として1人分の食料が届けられた。これについてはどんなものが入っていたか、次回詳しく書いてみたい。

待機期間と仕事への影響

子どもが学校に行けないように、私と相方は仕事での出社を控えるよう求められる。

うちの相方はもともとテレワークメインになっているので、基本的に仕事に影響はなかった。週に一度くらい必要な出社案件やクライアントとのやりとりについては同僚にバトンタッチしてもらったようだ。

私のほうはリアルで行う取材(テレビのビデオ収録だった)は延期してもらった。原稿仕事は家でやればいいのでまったく支障がない(スタバをはしごして書くような気分転換ができないのは辛かったが仕事そのものは元々テレワークのようなものだ)。

ひとつ困ったのは講演仕事だった。名古屋に前日入りして話すものの案件がひとつあったのだ。発熱した段階で一番気になっていたのはむしろこっちだったかもしれない。

しかし、幸いなことに、現地のリアル講演とZOOM配信のオンライン講演を同時並行で行う企画であった。ダメ元で主催者に依頼してみたところ、現地には赴かずに自宅からのオンライン配信でOKが出た。

最悪の場合は、友人のFPつながりで代打を頼むことも考えたが、なんとか回避できて助かった。

下の子には感染せず一週間が終わる

さて、3日目あたりからは、本人の体調の心配より、家族への家庭内感染の心配に移ってくる。何せ誰かが発熱したらそこから10日(家族は7日)の数え直しとなるからだ。

小3男子のほうは元気を取り戻してくるわけだが、自室待機を頼み、トイレに行くときと風呂に入るとき以外は出ないようにする。トイレは念のため利用後に除菌スプレーをする。風呂は最後にしてもらう。

さすがに体力低下のほうが心配になってくるので(最後のあたり、ほとんど引きこもり状態になってしまうほうが問題だった)、住民がいない時間帯を見計らってマンション敷地内をちょっと散歩させたりした。

5日目あたりから、妹のほうが兄に会いたい気持ちが募ってきたようで、しきりに部屋に入りたがるようになった。そこでiPhoneのFaceTime(ビデオ通話機能)を使って「家庭内ビデオ通話」で顔を見ながら、「それぞれのSwitchで、ゲーム(Minecraft)の同じ世界で遊ぶ」ということをさせてみた。基本設定はしておいたのが功を奏した格好だ。

ビデオ通話といえば遠くの祖父母と会話するような用途のほうが思い浮かぶが、数メートルの距離で利用するのもなかなか面白い経験だった。ちなみに扉を開けるとお互いの音声を拾ってハウリングしてしまう。それでも大声で会話するよりはいい。

結果としては、なんとか一週間、誰にも再感染せずに過ごすことができた。特に小1女子に移らなかったのはありがたかった。

ふたりが学校にようやく戻った頃には何人か休みが出ていたようだ。同時期に感染者が出ていたようだが、家庭内再感染でエンドレスに休みが伸びている家族もあったらしい。わが家はなんとか、ひとりの感染で食い止めることができて助かった。

――感染から待機終了までのおおまかな経緯はこんな感じだ。次回は行政の対応や子育てがらみで感じたことなどを書いてみたい。

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20本の連載を抱える人気FPが、外では書けないお金の本音の話(個別商品の悪口も言っちゃうかも)、ニュースコメント(ものの見方考え方が変わるかも)、コミックレビュー(蔵書4000冊から選りすぐりを紹介)に子育て奮闘記(家事育児年1500時間の笑える話)など毎週お届けします。一週あたり50円のお買い得プライスです。登録初月は無料なのでぜひお試ししてみてください。

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