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中学校で英語嫌いが増え、学力格差も広がっているって、まずくない?

 3月18日の朝日新聞デジタルに、「中学英語「難しくなりすぎ」の実態 苦手の子増え、学力差が拡大か」という記事が出ています。

 「2021年度に始まった中学校の新学習指導要領で、英語の内容が格段に難しくなり、生徒に英語嫌いが増え、学力格差も広がっている」という見方がが学校現場で定着しつつあるという話題です。

 「高校で習っていた仮定法や現在完了進行形を中学で教えるなど、文法の学習事項が前倒し」されているようなのですが、これって小学校で英語学習を行うのが、その理由なのでしょうか。
 「家庭学習も頑張ってもらわないと、授業のみでは限界もある」と現場の先生が言っていますが、家庭学習と言っても、結局は学習塾に行くことになるのでしょうから、それだけ家庭の負担が増えることにつながるということなのでしょう。
 
 もし、小学校で英語学習を行うから中学校で難しくなっているということだとすると、中学校に入った途端に英語嫌いの生徒が増えるというのも納得です。小学校で英語学習が始まる前は、小学校のうちから英語塾に行っていた子どももいましたが、中学校に入って横並びで英語がスタートしていたので、好き嫌いはあっても、極端に学力差が付くというほどではなかったのではないかと思うのですが(もちろん3年間英語を学ぶ中で、塾などに通っていた生徒と、そうではない生徒との間でそれなりに差がついたでしょうけれど)、小学校で英語学習が行われるようになった現在では、早い子は幼稚園くらいから塾に通うようになっているので、以前よりも塾に行っている子とそうでない子との差が大きいような気がします。それがさらに中学校で学力差が付くということは、以前に比べてかなり大きな差になってしまうのではないかと懸念します。

 英語は道具なので、それを使う頻度が多ければ多いほど技術があがると思います。現在の日本では、そこに塾に通えるか通えないかという家庭の経済事情が大きく影響していると思われますので、中学校の授業のみで学習事項を教えることに限界があるとなると、義務教育、公教育の意味が薄れてしまうのではないでしょうか。
 これはかなり大きな問題だと思いますが、私はこの記事を読んで初めてこのことを知ったのですが、これってまずいことなのではないでしょうか。つまり、この問題が広く国民に共有されていないということが、よろしくないと思います。現在、どれだけの人がこの事実を知っているのでしょうか。

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