1959年当時の狭軌線世界最高時速163キロが藤枝市で出たって話、どれだけ一般的なのかなぁ。

 10月17日の朝日新聞デジタル静岡版に、「特急こだまのミニ車両やジオラマが駅に登場 藤枝の鉄道遺産をPR」という記事が出ています。

 「東海道新幹線が開通する5年前の1959年、東海道線の金谷―藤枝間で、特急こだまの高速度試験があり、狭軌線で当時の世界最高時速163キロを記録」しているんですが、この話って鉄チャンには有名ですが、一般の人にはほとんど知られていないんじゃないかなぁと思うんですけど。藤枝市民でも、あまり知らないんじゃないかなぁ。
 細かく言うと、1959年7月31日の16時過ぎ、東海道本線202キロポスト付近(瀬戸踏切付近)で、6両編成の国鉄20系(後の151系)「こだま」形電車が、当時の狭軌世界最高時速163キロを記録したというものです。
 これをPRするために、10月14日の「鉄道の日」に、「JR藤枝駅南北自由通路の待合室などに、新幹線実現の布石となった特急こだまのミニ車両(10分の1)ジオラマを含む計9点を展示した」というのが、新聞記事になったわけです。自由通路の待合室のあるので、観覧は無料、12月27日まで展示されているとのことですが、藤枝駅を利用する人は、きっとこの展示で初めて知る人が多いと思いますから、その意味では良いPRになるでしょう。
 ちなみに、この高速実験当時の写真や当時使われた規格のレールなどが、藤枝市の「千貫堤・瀬戸染飯伝承館」に展示されています。

 また、翌1960年11月21日には、東海道本線の島田~藤枝間の上り線で、クモヤ93000という試験車両が、最高時速175キロを達成します。これを記念した「狭軌最高速度記念碑」が、藤枝駅の隣の六合駅の北口広場に降りる階段下にありますが、これもあまり知られていないだろうなぁ(なんせ「階段下」なんで。知らなければ見ないですよね)。

 ネットで検索したら、2014年の藤枝市制施行60周年(東海道新幹線開業50周年)で、藤枝市郷土博物館・文学館で、「新幹線を生んだまち藤枝」として、企画展をしていたようです。また、Youtubeに「こだま高速度試験 昭和34年制作」という、試験の映像があります(こんな映像まであるなんて、Youtubeってすごいですね)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?