見出し画像

あなたはまだ知らない・・・本当のライトコース-kintone Café JAPAN2022

2022年11月19日(土)、kintone Café JAPAN 2022がオンライン開催されました。

昨年のkintoneCaféJAPAN2021の懇親会で手を挙げて、1年間運営に関わらせていただきました!
JAPAN2022では4つのセッションを行いましたが、私は1つ目のセッション「あなたはまだ知らない・・・本当のライトコース」をななさんと一緒に担当いたしまして、盛況で終えることができました。
ありがたいことに、もう1回見たいというお声をいただきました。せっかく作り上げたコンテンツですので私も残しておきたかったため、改めてまとめていきます!

はじめに

「ライトコース」をテーマにしたセッションをやりたい!というのは、運営になって特に推していたことでした。kintoneって、拡張性があってとっても自由度が高いのですが、それ故に、「導入3日目ですがjs開発に手を出しました!」「あんなことやこんなことをやりたいのでプラグインをもりもりにしました!」ってこともやれちゃったりします。よく理解せずにjavascriptを書いたら、それが原因でkintoneが動かなくなって業務が止まる!なんて悲劇も起こりえます。
メリットとデメリットを分かったうえで、どうしても基本機能では実現できないことであれば、その時はプラグイン・連携サービスを使うのが良いでしょう。知識があるならjavascript開発もAPI連携もやればいいと思います。
でも、それは一方で「できる人・わかる人」への属人化の危険性もはらんでいます。せっかく、属人化せずノーコードで非エンジニアでも業務ポータルを作れる、kintoneを使っているのに…もったいない。
基本機能だけでできることはたくさんあります。持続的なシステムづくりのためにも、まずは「基本機能」から始めてみませんか?
という考え方を知ってほしくて、「基本機能」に絞ってお話しできるライトコースを取り上げたかったのです。

1つめのセッションということもあり、「みんなで楽しく盛り上がる!」ものにしたいねと運営で話し合った結果、「クイズ」形式でライトコース(基本機能)でできること・できないことを学んでいくセッションにすることに決まりました。クイズの種は、kintone大好きなキンコミユーザーの皆さんから集めました。回答いただいたみなさん、ご協力ありがとうございました!
では、全10問のクイズを振り返っていきましょう。

Q1.関連レコード一覧には画像も表示できる。○or×?

この問題、実は意外と間違えている方も多かったのです。
正解は・・・〇!!

添付ファイルフィールドを使って画像も表示できます。

クリックして拡大もできますし、複数あるならそのまま次の画像へスクロールもできちゃいます。

Q2.ユーザーに対応した「あなたの(○○さん用の)一覧」を作る場合、ユーザー毎に絞り込んだ一覧を人数分登録するしかない。○or×?

営業の案件一覧とか、申請記録とか、何かと「人」で絞りたい場面ってありますよね。でもそのメンバーが20人、30人といたら?「一覧」リストに人数分20個も30個も並べる?見づらいですよね…。
正解は、×!!

ユーザー選択フィールドで「ログインユーザー」を使います。

見落としがちなのですが、ユーザー選択フィールドの「その他」タブをクリックすると「ログインユーザー」という選択肢があります。
これは、「今ログインして画面を見ている人」を選択するという設定です。そのため、「ログインユーザー」を含む を絞り込み条件に指定した「あなたの一覧」などの名称の一覧を一つ作っておけば、もう人数分一覧を作らなくたって、その人専用の一覧が作れちゃうというわけです!

Q3.グラフ機能で年度や四半期ごとの売り上げグラフを作成する場合、4月以外が期の始まりの会社は我慢するしかない。○or×?

お気づきかもしれませんが、ちょっとずつレベルが上がってきました。Twitterやzoomチャットでは、「もう難しいぞ…!?」等の声が上がっていたそうです。
kintoneでは、デフォルトでは期の始まりは4月からです。しかし、もちろん4月以外が始まりの会社もありますよね。弊社は6月です。四半期の売り上げは6月~5月で見たいです。
ということで、正解は・・・×!!

「高度な設定」メニューから「第一四半期の開始月」を変更すると、そのアプリに四半期の開始月設定が反映されます。
「高度な設定」にはほかにも便利な設定がありますのでぜひ一通り触ってみることをおすすめします。

Q4.スレッドに書かれたコメントをアプリに入力するには、がんばってコピペするしかない。〇or×?

社内コミュニケーションツールとしても使えるkintone。スレッドを活用している会社さんもいらっしゃることでしょう。スレッドで上がった話題、あーこれtodoに登録しておきたいなー、そんな場面もあると思いますが、できるかい、できないのかい、どっちなんだい!
×!!(できる!!)

スレッドアクション」という機能を使います。結構知らない人もいるかもしれません。アクションは自由に追加することができます。
ただし!ゲストスペースでは使えませんので要注意です。

Q5.レコード新規登録を+ボタンを押さずに行う方法が実はある。○or×?

これは、kintone show+case unlimited をご覧になっていた方は、答えられないと"きとみちゃん"に怒られてしまいます。
正解は・・・〇!!

ここをクリックするとショートカットキーの一覧を見れます。

「ショートカットキー」を使うことで、ボタンをクリックしなくても新規作成画面を開くことができます。
ちなみに「新規レコード登録」のショートカットキーは「c」です。

Q6.アプリ管理者に依頼しなくても、よく使う自分の絞り込み条件を保存する方法が、実はある。○or×?

実はあるシリーズです。絞り込み条件を「一覧」に保存しておくのは、「アプリ管理者」や「kintoneシステム管理者」が持っている権限です。しかも、「一覧」に保存された絞り込み条件は、全員で共有になります。Q2で「人数分一覧が表示されちゃう!?」となっていた例ですね。
ちゃうねんと。自分用に保存しておきたいだけやねんと。そんな、管理者に依頼するとか大ごとにせんでええねんと。いう場合にどうするのかというと・・・クイズの正解は〇!!

ヘッダーの★マークをクリックすると、「ブックマーク」機能が開きます。右上の+ボタンをクリックすると、今開いているページのURLがコピーされて、任意のタイトルをつけて保存することができます。この「ブックマーク」に保存されたURLは、個人のkintoneアカウントに紐づくので、他の人に共有されることはありませんし、管理者に依頼も必要ありません。便利!
ちなみに「ブラウザに直接ブックマークしてるよ!」という声もいただきました。それもgoodですね!

Q7.アプリのグラフは、ライトコースのkintone内では、ポータル・またはスペースにのみ表示できる。○or×?

これは、問題文を作るのにとても悩みました。正解としては「〇」です。「ライトコースのkintone内では」というのがミソで、ライトコースでは、「ポータルのお知らせ」「スペースのお知らせ」「スペースのスレッド」に、アプリのグラフを貼り付けることができます。
ご紹介したいのはスタンダードコースの基本機能であるカスタマイズビューです。

ご覧のように、アプリのレコード一覧画面にグラフを埋め込むことができます。スタンダードコースでは、アプリ管理の一覧タブから、一覧の設定をする際に「レコード一覧の表示形式」で「カスタマイズ」を選択すると、なんとhtmlを記述することができるようになります。
そこで、グラフの三点リーダから「埋め込み用タグ」を選択し、埋め込みタグをコピペすると、上記のようにグラフを並べることができるのです。

しかも、自アプリ以外の埋め込みタグも使用できるため、「グラフ閲覧専用のアプリ」を作ってダッシュボード的に眺めるという使い方も可能になります。

Q8.日付を昇順でソートするとき、日付が空白で登録されている場合は一番上に表示される。日付が空白のレコードを下に表示するには、カスタマイズが必要。〇or×?

ややこしくなってまいりました。これは、日時フィールドを「昇順」に並べたいけれども、「未入力(空白)」のレコードは下に降ろしておきたい、って場合にどうしたらいいのかというクイズです。デフォルトだと、空白のレコードがあればまず上にきて、その後に入力済のフィールドが続きます。「便利な並べ替えプラグインは無いですか?」と聞きたくなりますが…ちょっと待って!
正解は×!!

「昇順用No」を入れるための計算フィールドを作り、「もし対応日時が空の場合、2を入力する。そうでない場合は1を入力する」というIF文で計算してしまいます。
そして、昇順用Noの昇順>日時の昇順 の順でソートするように設定すれば…「空白が下に来る日時昇順の一覧」の完成です!

Q9.出荷状況を管理するアプリで、入力された出荷数量を集計したい。入力する数量は決まっているので、数値フィールドへの自由入力ではなく、ラジオボタンの選択肢に数値を入れて集計しようと考えた。これは基本機能でできるか?

これはどうでしょうか。ラジオボタンフィールドの値を計算に使う…できるかできないか?正解は…できる!!

これも計算フィールドと関数を使い、ラジオボタンのフィールドで「100」が選択されていれば「100」が計算フィールドに入力されるようにIF文を入れ子で記入します。
数量計算の他、従量課金の料金表などにも使えそうですね。

さあ、ラスボスです・・・!

Q10.日付から曜日を求めるには、カスタマイズが必要。〇or×?

最後はシンプルな問題が来ました。日付を入力したら何曜日か出したい!これはさすがに基本機能ではできないのでは・・・?
正解は×!!

だいぶ字の細かい解説

解説はkintoneエバンジェリスト イシイケンタロウ さんのQiita からイシイさんに了承を得て紹介させていただきました。
なんと、最初はサイボウズさんのヘルプには「日付から曜日は計算できない」と書かれていたんです。それをイシイさんを始めとした猛者の方々が「できるで!」と覆し、今やヘルプにもできると書かれています。(ヘルプはちょっと計算式が違います)

kintone基本機能の可能性は広がり続けている!

以上全10問の紹介でした。皆さんの知っている基本機能はいくつありましたか?知らなかった!という方はぜひ、ご自身のkintoneで使ってみてください。

「カスタマイズ開発で実現できることか?」ではなく、「カスタマイズ開発でしか実現できないことか?」を確認する。

kintone SIGNPOST 2-14 「基本機能から考える」

長文を読んでいただきありがとうございました。

そして来年へ…

kintone Café JAPANは毎年有志の運営委員により企画・開催されています。もうすでに来年のメンバーが集い始めています!
私も来年も引き続き運営委員となり、なんと委員長をやらせていただけることになりました。楽しみ~!
kintone Café JAPAN、参加してよかったなという方、今年は参加できなかったけど気になってたなという方、ぜひ来年も参加してみてください。各地方でのkintone Café も開催されていますので、お近くで開催されていれば顔を出してみるといいかもですね♪
そして、運営側に参加してみたいなあと思う方がいらっしゃれば、委員でも、アイデア出しでも、登壇でも、立候補お待ちしております^^

※kintoneおよびkintone Caféはサイボウズの登録商標です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?