知らないことを恐れない

 「日本人は新しいものをこわがる」なんてことがよく言われる。別に日本人に限らず新しいものを過度に恐れるのは損していると思う。

 そもそも変化しないものなどありえない。自分自身の身体も日々変化しているし、変わらないようにみえる伝統工芸でさえ時代に合うように上手く変化させてきて残ったものだ。

 何を恐れるのか?おそらく新しいものそのものへの恐怖は本当は感じていない。周りにそれを受け入れている人がいるかどうかに関心があり、そのような人がいないと不安になり恐れるのだ。だがそれは無用な心配だ。仮に不安になるとすればそれは新しいことを知らない恐怖よりもマシだと自分に言い聞かせる。

 しかしいきなりあらゆる新しいものを受け入れられるようになるとは思わない。少しずつ実感していくことが大事だ。本当に身近なことでいいと思う。例えばいつも買っているお菓子の新しい味が出たら買ってみる。これくらいならハードルはほぼないしそこに不安を感じる要素もない。そしてそれを食べるといろいろと感想が浮かんでくる。今まで食べたことがない味でおいしいとか、逆にいつもの定番の味が良かったとか。くだらないことに思えるかもしれないが何か新しいものから刺激を受けることでそのものに対する考えや前のものに対する考えなどそれなしでは浮かび得なかった考えが浮かぶ。この"考えが浮かぶこと"こそが大事なのだ。

 これをもっと広げていく。そうすると新しいものを受け入れる楽しさが出てくる。もう恐くはない。そして新しいものを受け入れないのが損だと思えてくる。もし失敗に終わったとしてもそれはそれでいい。その時にいろいろと考えたことがまた次への糧となる。自分の経験値が上がり失敗も減り、新しいものをもっと受け入れやすくなる。

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