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【hint.496】目の前の状況をほかの何かで説明してみると

久々に「本の紹介」がしたくなったので、取り組んでみたいと思います。

先日、このような本を紹介(内容は紹介してないけど)しましたが、今日はうって変わって、「すぐやるにはどうしたらいいのか?」という本を選んでみました。

早速みてみましょう。

 ここで、「体の動きに関する言葉」を3つに分けて考えてみましょう。
 たとえば、デスクに座ったものの、目の前の仕事になかなか手をつけられずにいる場面を想像してみてください。その時に生じる言葉は、
 ①主観的な言葉
 ②客観的な言葉
 ③経験的な言葉
 に分けられます。
 主観的な言葉とは、目の前の仕事に対して、「面倒くさいなぁ」とか「だるい」「やりたくないなぁ」という、感情をそのまま表す言葉です。
 客観的な言葉は、状況を描写する言葉です。「書類が積まれている」「今、自分は座っている」などです。
 そして経験的な言葉とは、今の状況をどのように感じているかを表す言葉です。主観的な言葉と客観的な言葉の間に位置づけられ、「すぐやる」ためのカギとなります。
「山積みの書類を読むのが億劫で、手にとる気にならない」
「見えているけど、手を伸ばせない」
 といった感じで、自分が抱えている問題を「体の様子」にして表現するのです。
 3つめの「経験的な言葉」は、脳が損傷して体が動かなくなった方の治療に活用されています。
 私たちは、脳内でいつも何かの「仮想現実」をつくり出しています。それを表現し、「経験的な言葉」にしてやることで、その仮想現実に合わせた動きを体が取り戻してくれるのです。
 私たちが、「やらなきゃ」と思いながら手をつけられずにいることも、脳を動かす言葉で表現し直してあげることで、スムーズに動き出せるようになるのです。
(いずれの引用も「『すぐやる!「行動力」を高める“科学的な”方法』著:菅原洋平 文響社 2016年8月2日出版」より)

* * *

行動を変化させるためには、「言葉」を上手に活用することが役に立つことがここでは書かれています。

「言葉」について考える時、わかりやすいのは、自分の頭の中だけにあって実際に口からは発せられていない「内言語」と、口から外へと発せられる「外言語」という分類が、どちらかというと一般的なものかもしれませんね。

この分類ではなくて、ここでは、その言葉の内容に応じて分類をしてみましょう。「主観的な言葉」「客観的な言葉」「経験的な言葉」というふうに。という話がされています。

そして、「経験的な言葉」が、目の前の現実を変化させるのに効果的であるということですね。

この「経験的な言葉」をうまく活用していきたいところですが、慣れないうちは「ん〜、これって『経験的な言葉』になってるのかな?」と迷ってしまうこともあると思います。

僕としては、「たとえ話をしてみる」というイメージを持つことが、ひとつの助けになるのではないかと思うのですね。

「この、会話の噛み合ってない感じ、外国人と話してるみたいだな」とか

「このままここで過ごしてたら、ゆでガエルみたいになっちゃいそうだな」とか、

「あの人、一見怖そうだけど、一生懸命な番犬みたいでちょっとかわいいな」とか、

「このnoteも、もうあとちょっと。サッカーでいうところの後半アディショナルタイムに入ったところだ。もうひと頑張りだぞ」とか、

そうやって、「目の前の状況をほかの何かで説明してみる」ことで、それまでただ単に「主観的・客観的な言葉」を通してだけ認識していた(仮想)現実が、ちょっと違う(仮想)現実へと変化する。

そこに行動変化、「すぐにやる」ことのできるようになるキーがあるんでしょうね。

今日のあなたにも、「すぐにやる」ことに繋がる言葉との出逢いがたくさんありますように。

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