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【プロット】幼稚園にいるロマンチストな体育教師

 幼児期からダンスやチアリーディングを習わせる家庭が増えてきた。
 体育教師の立花は、マット運動を課外で教えている。
 派手な音楽をかけて元気な掛け声が聞こえるクラスとは、まったく違う世界が広がる。
 淡々と課題の種目をこなし、子どもなりに筋力をつける基礎運動を繰り返す。
「地味だなあ」
 思わず、ため息がでた。
 でも、オリンピックを経験した指導者である立花を目当てに子どもを連れてくる親の信頼に応えたい。
 目指すはオリンピック金メダルだ。
 オリンピックのひのき舞台に立てれば、体操こそが話題の中心になる。
 だが成功を目指す道は長く険しく、そして地味なのである。
 恐らく、中学生になっても続けることはあるまい。
 中学校には体操部などほとんどない。
 常に監督していなくてはならないし、事故の危険が大きい。
 それでも体操にすべてを賭けて、今日も幼児と遊ぶ。
「さあ、ダンゴムシごっこしようね。


「利益」をもたらすコンテンツは、すぐに廃れます。 不況、インフレ、円安などの経済不安から、短期的な利益を求める風潮があっても、真実は変わりません。 人の心を動かすのは「物語」以外にありません。 心を打つ物語を発信する。 時代が求めるのは、イノベーティブなブレークスルーです。