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歌舞伎町の青空 後編

前回のつづき。

歌舞伎町にあるマンガ喫茶で働いていたドグ子。朝の八時じゃまだまだ夜が続いていることは、出勤時にすれ違うオカマのお姉さんたちの青いヒゲからも伺うことができたドグ〜。

歌舞伎町のマンガ喫茶では朝出勤すると、

店には電車に乗り遅れたのか、 家に帰る理由がないのか。マンガ喫茶のナイトパックで夜を明かした少女達(予想以上に匂う)と、一晩中インターネットをみていた原因不明のオッサン達が帰っていくのを、 

「ありがとうございました〜!」 と。 週に三度は送り出していたドグ子。

そして、トイレ清掃のためにトイレのドアを開けると、そこにはゲロでできた地獄模様が描かれていたりしたんだドグ。ゲロでできた地獄、ゲロ地獄。オーノー!


せめて昼飯だけは、多少清らかなところで食べたい……。そう願っても、歌舞伎町でそんな場所などなかなか見つかるはずもなく、 あったとしても静かな花園神社までは思ったより遠く、あえなく職場の休憩室で食べようとするんだドグけどその休憩室は薄暗い上に挨くさく、 生きた心地がしなかったドグ。

しかも、
休憩室に行くために階段を使って移動してると、ヒトラーのような店長に、

「何故、本日の唐揚げの出が悪いのか!!」
と、 道で問われてしまうんだドグ。



階段での移動は危険ドグ。そんなこんなで外のファーストフードに救いを求めると、そこはホストとキャバクラ嬢(全員が金髪。男はスーツ、女は肩ヒモワンピース、全員顔の色が茶色)の、「マクドナルド歌舞伎町店」なので。

ドグ子はよく「つぽ八」の入ってるビルの屋上に逃げ込んでは、一人で弁当を食っていたドグ。

屋上の、 空だけは青い.....。

しかし、ここも不審者としてバレたら出て行かねばならんドグから、コソコソと隠れながら弁当を食っていたドグ。

高いビルの屋上から歌舞伎町を見渡しても、「別に、 何もわからないよな!」ということがわかるくらいだったドグ。

そういうことをボヤ騒ぎの起きた家のすす払いをしていたら、

当時の見ていた風景全てが 蘇ったんだドグ。


「 燃えたのが神棚だけで済んで、良かったドグね〜」
そう祖母にいうと、
「えほ?」
と。祖母が、「落着いていた」のではなく、 「放心していた」声を上げたドグ....。

やっぱ神棚が燃えたら、ショックドグ〜!!(*´Д`)


今回のお話は、2005年に出版された『トーキョー放浪記』(光文社知恵の森文庫)のエッセイを書き直したものです。

神棚燃えるなんて、そうそうないことだから。(*´Д`)
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前編はこちら!

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