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思い出の香り

甘いもんって人からもらうより、自分で買う方が1.3倍くらい美味しく感じる。

どうも、ネコニスズ ヤマゲンです。

僕はお笑い芸人で活躍することを夢見て、東京で芸人生活を送っている。

爆笑問題さんといった大看板を持つタイタンという事務所に所属している。
社長は言わずもがなの太田光代社長のあのタイタンです。
ダメよ、ダメダメで一斉風靡した日本エレキテル連合の所属するあのタイタンです。
DMで送りつけた男性器を晒されるという、いぐちんランド事件を巻き起こしたウエストランド井口くんの所属するタイタンです。

上京して舘野忠臣という男と正式にコンビを結成しネコニスズと名乗り、しばらくはフリーで活動していた。
マセキ芸能社のネタ見せオーディションに行ったりもしたが、縁があってタイタンにお世話になることになった。

僕は元々大阪の時、記者会見でお馴染みの吉本興業に所属していた。
その時はネコニスズではなく、ガスマスクガールというコンビで活動していた。同期の畠山達也という男とやっていた。
西吉本の同期には、見取り図、吉田たち、コマンダンテ、金属バット、ヘンダーソン、ジソンシン、デルマパンゲ、もりすけ、こっちに来て違う事務所になった八田荘、ヤーレンズ出井ちゃんなどがいる。ずっと事務所違うけどさらば青春の光とかも。
東吉本の同期には、渡辺直美、ジャングルポケット、ジェラードン、ウエスP、違う事務所へ行ったTCクラクション 古家(曇天三男坊)、ランジャタイとかとかがいる。

吉本離れたらなかなか会わへんのかなと思ってたけど、
全然会う。こいうい繋がりってのはなかなか切れないもんなんやなと思うと嬉しい。


タイタンには芸歴でいうところの同期がいない。
吉本に比べて圧倒的に所属の芸人の数が少ない。
タイタンでさ自分はやや先輩気味なところの位置。
先輩でいうと長井秀和さん。瞬間メタルさん、ミヤシタガクさん、脳みそ夫さん、松尾アトム前派出所さん、キュウ 清水さん、で、舘野。

タイタンでは後輩と飲みに行ったりすることのが多い。
ウエストランド 河本とか、シティホテル3号室亮太とか。
歳上やねんな〜〜ちょいちょい歳上やな〜〜ってなんのよ〜。でもこれはこれで楽しい。

未だにずっと誘ってくれる吉本の先輩方もいる。
中でも良く誘ってくれるのはアキナ 山名さん。

大阪おったとき山名さんとはほんまにずっとおった。
当時、山名さんと守谷日和さんと作家の方3人でルームシェアしててそこの家にずっと行っていた。

当時まだ山名さんはアキナではなく守谷さんも守谷日和なく、ソーセージ山名さん、ポートボール守谷さん(立ちバック堺)やった。
そこの家のことを通称ソーセージハウスと言っていた。
ポートボールどっかいってもうてた。

ソーセージハウスには色んな思い出がある。

初めて山名さん、守谷さんと話したのもソーセージハウス。
僕は元々、この同居していた作家の城ちゃんという人と仲が良く前のコンビのネタを見てもらったりしていた。
デビュー1年目とか、10年くらい前の話。

その日なんの流れかわからんけど、城ちゃんがウチ来ますか?みたいになって、その時に山名さんと守谷さんと住んでると聞いた。

僕は城ちゃんと知り合う前にbaseよしもと(現NMBシアター)のチラシ配りをしていた。チケットもぎりのお姉さんの横で折り込みチラシをお客さんに配るというやつ。これをやるとその公演を見学させてもらえるといった最高の特典があった。
僕はお笑いを始めるまで生のお笑いの舞台というのをあまり見たことがなかった。むちゃくちゃにチラシ配りをして色んな舞台を観た、「この人ら知らん!!めちゃくちゃおもろ!!」てなったのが河井山名さんやった。現アイシュタイン 河井ゆずるさんと山名さんのコンビ。

その山名さんと城ちゃんは住んでるんや。
守谷さんのことはまだ知らんかった。
城ちゃんの家に行くと、山名さんも守谷さんもいた。
3分の2ゴリラみたいやん。思った。
挨拶させてもらい、城ちゃんとネタ作りしていると奥の山名さんの部屋から

「城ちゃーん!ちょっと来てー!」
城ちゃんが行く。しばらくして帰ってくる。

「なんか挨拶微妙やったから、ちょっとハウスルールあるから山名さんが2人来てやって。」
え、なにそれ。え、怒られるんかな。

行くと山名さんが。
「あの2人挨拶ちょっと微妙やったわ。このウチってハウスルールてのがあってちょっとでも違反あったらペナあんねやんか。」

「え、挨拶ちゃんとしたと思うんですけど、、」
「いや、もうペナは決まってるから。」
「え!!ペナってなにするんですか!?」

山名さんは勢いよく立ち上がり、ズボンとパンツを同時におろし、お尻だけが出る感じになった。一瞬で。畳の上で。坊主頭で。手には数珠とかして。

「匂って!!」

「いややって!!」

「ちょうほんま!一瞬、一瞬!匂って!ルールやから!俺だってやりたくないんよ!」

しぶしぶ顔をお尻に近づけて肛門を匂った。

ゲロ吐くかと思った。

直でうんこ匂いでんのか思った。

「うえぇぇぇぇぇ!!クッサッ!!!!!」

山名さんはアホみたいに笑い転げてた。

初対面でアナル匂った。
これが山名文和との出会い。

そこから僕はその家に入り浸るようになった。

いつも寝るときは守谷さんの部屋やった。
守谷さんの部屋はおっさんいてるんかな、そんな匂いがした。
臭いって言うてるんやない、ただ1日汗だくなって仕事頑張って帰ってきたおっさん5人くらい常駐してるんかなってだけ。
僕が勝手に守谷さんの部屋で寝てても怒らなかった。
「やまげん、ちょっと寄って」と当たり前のように一緒に寝た。あの時なんかあれ当たり前やったけど、今は優しいな〜と思う。

僕が酔っ払ってソーセージハウスへ行ってそのまま守谷さんの部屋で寝る。
僕は極度に酔っ払って寝るとたまに訳わからんなってパンツ脱いで、下すっぽんぽんになる時がある。
それが守谷さんの布団の上で出てしまった。
守谷さんは
「やまげん、パンツ履いてや〜」
あの時は優しいな〜思ったけど、今はちょっとあの人変やなと思う。変な優しい人や。守谷さんは。

山名さんの布団で山名さんと寝ることもあった。
山名さんはめちゃくちゃ嫌がる。
なんでそんな嫌がるんすか!と聞いた。

「やまげん、酔って寝たときオシッコみたいな匂いすんねん。だから嫌!」

普通にめっちゃ嫌やった。
そんな匂いが酔ったとき自分から出てるって最悪やった。
でも構わずソーセージハウスには入り浸った。


ある日山名さんとリビングでテレビを見ていた。
リビングにはソファーがあり、ソファーの正面にテレビ、その後ろに窓があった。
山名さんはソファーに座り、窓に近いところに座っていた。
換気で窓はいつも開いていた。
テレビを見ていると。
ビックリするくらいの異臭が外から匂って来た。

「え!?なにこれ!!クッサッ!!変な匂いする!山名さん、変な匂いしません??」
僕は外で何かが起きてると思い窓から外を見た。
何もない。
窓を閉めた。明らかにおかしい匂いする。

「山名さん、今日難波なんか起きてるんちゃいます?」

「ごめん、屁こいた。」

山名さんの屁やった。
意味がわからんかった。
体感的にやけど、あの匂いって人とかいうよりかはなんか知らんけど、有毒ガス的な、なんか化学的な匂いに感じたし、なんで外から来るん?絶対山名さん側からモワッときた感じじゃなかってん!なんか外からいきなり薬品的な人畜有害な何かが空間を捉えてきたというか。

絶対病院行った方が良いと思った。
あんな屁、多分後に先にも臭うことはないと思う。

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